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セキュリティ事件解決しちゃいますが、何か?JK紬のセキュリティ相談室  作者: 雨後乃筍
6章 闇バイト

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42/79

6−11 夕日

 数日後、自宅のリビング。


 パパが淹れてくれたコーヒーの、香ばしい匂いが漂う。


 私が事件の顛末を話すと、パパは頷いた。


「指示役は捕まらなくても、山下くんと指示役のチャネルを組織は失った。犯罪組織にとってしばらく目立った活動はできなくなるだろう。何より、彼が『恐怖』から解放されたことが一番の成果だ。紬、お前たちが繋いだ『人』と『信頼』という防壁が、彼を救ったんだ」


 パパの座右の銘、「セキュリティとは日常に存在する。」


 その意味が、少しだけ分かった気がした。



 翌日、私はいつもの通り七香と下校した。


「いやー、一件落着! これで山下くんも部活に集中できるね!」


 と七香が伸びをする。


 さすがの七香も、この話題を学校内で話すのはやめておいたみたいだ。


 でもずっとうずうずしていたみたい。


「まったく、面倒なことに巻き込まれたもんだよ」


 私はため息混じりに言った。


「てかさ」


 七香がニヤニヤしながら私を覗き込む。なに?


「悠太くん、最後ちょっとカッコよかったよね? 『一人じゃない』とか言っちゃって!」


「はぁ!?」


 私は素っ頓狂な声を上げた。


「どこが! あいつは相変わらず『ミスタースケベ』! ノンデリの!」


「えー、でも紬、あの時ちょっと顔赤かったよ?」


「なっ……! 赤くない! 夕陽のせい!」


 私は顔に集まる熱を隠すように、カバンを持ち直して走り出した。


「先帰るから!」


「あ、待ってよ紬ー!」


 七香が笑いながら追いかけてくる。


 まったくもう。私の平和な日常を早く返してほしい。


<寒暖差 完>


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