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6−7 新たなコマンド
その瞬間、静寂を切り裂くように、山下くんのスマホが甲高い通知音を立てた。
ビクリと肩を震わせる山下くん。
画面には、海外製のチャットアプリの通知が見えた。
彼は震える手でスマホを拾い上げる。
画面に表示されたメッセージを、私たちは息を飲んで見つめた。
『次の仕事だ。今から1時間後、○○駅のA-3コインロッカーから荷物を受け取れ。断れば家族がどうなるか、分かってるな?』
「ひっ……!」
山下くんは絶望の声を上げ、佐藤悠太は顔を真っ赤にして叫んだ。
「今すぐ警察に! こんなの、ふざけてる!」
「ダメ!」
私は佐藤悠太を止める。
「今警察に駆け込んだら、犯人グループの痕跡が消える。そうなったら、証拠も消える」
「じゃあ、どうするんだよ!」
「……山下くん、スマホ貸して」
<つづく>




