3−3 オカルト事件
「――って話、どう思う? 紬!」
マスカットのパフェの向こうで七香が身を乗り出す。
「どうもこうもない。学校の階段とかのオカルトでしょ?それ」
私はストローをくわえ、アイスラテをすすった。
学校の帰り道、七香が「どうしても」マスカットパフェを食べたいと言うので、二人でファミレスに寄り道していた。
まあ、いつものことだけどね。
「七香の知らないことは、デマ」とまで言われる情報収集力、情報の信頼性は学校内1だ。
その七香が、新しい事件の匂いを持ってきた。
七香の話では、七香の友達の妹の明美ちゃんという子が、そのコックリさんの時にいた子らしい。
「七香、あんたの交流範囲、ついに小学校まで行ったのね」
「直接は知らないよ、あくまで友達からの伝聞」
いじめられている疑いの正美ちゃんは、その事件の後、学校を休んでいるらしい。
しかも、裏チャットで彼女への誹謗中傷が拡散しているとか。
「小学生でも裏チャットってあるんだ!」
私は妙なところで感心してしまった。
「ねえ、紬。パパに相談してよ。前みたいに!」
「前みたいにって……制服フリマの時のこと?」
あの事件。
フリマアプリに出た“制服”。
出品の裏には、盗品取引。
私は七香に頼まれ、パパに相談した。
パパはログを解析し、犯人を突き止めた。
その時から七香はパパを、何か魔法使いのように考えているみたい。
「お願い、紬。パパなら絶対にわかるって!」
ウルウルしたリスみたいな目に負けて、私は深いため息をついた。
「わかった、聞くだけ聞いてみるよ。でも期待しないでね。これセキュリティじゃないし」
七香が笑顔を弾けさせた。
これってオカルトだよね?
必要なのは霊能者とか?
<つづく>




