表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

序文、あるいは独白。

 そう、忘れもしない…と言ったら嘘になるのか。まぁ、いいや。

 とにかくあまり思い返したくもないし、特に思い返す必要もない話。そういう点では忘れてしまえたら楽なのだけれど、あいにくと記憶力は良い方なのでしっかり記憶している。



 それは十月と十一月の狭間。秋の終わりと冬の始まりの頃。



 そもそも、あの事件は一体どこから始まっていたのか。そんなことは知るよしも無いけれど、しいて言うのならば、まぁ、きっと誰かの悲願とかいうやつなのだろう。それはきっとワタシが想像するよりも昔の、そして深く深く絡み合った運命とか因果とか思考の果て。



 錆びついた歯車は、最後の時まで止まらず。軋みながら、終焉おわりを待っていた。



 そんなものにワタシが巻き込まれたのは、そもそもワタシ自信の悪運と言うべきなのか、それとも単純にこの身に流れる血脈の影響なのか。



 老いた魔女が笑う。老いた猫が嘆く。



 どうでもいいか。考えたところでどうとでも言えるものだし。ワタシの主観では、あくまでもあれは巻き込まれた事件。たとえ連中が最初からワタシを式に組み込んでいたのだとしても、たとえワタシ自信が選択した故の結論だったのだとしても。



『さぁ、おわらせましょう?』集った因果は収束して終息へ。



 さてさて、それではいい加減前置きはここらへんにして。そろそろ、語りましょう。



 宣告。宣言。告知。予告。予言。全てが収束した、その時だ。



 始まりの時は、十月二十八日午前十一時。

 始まりの場所は、S県宮乃(みやの)市、その一角にある高級マンション。


 


 始まりのタイトルは、追憶の約束――あるいは、クロネトカミ。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ