第4話 商業ギルドだよー!
〜商業ギルド入り口前〜
商業ギルドは、周りにあるお店に比べて大きめみたい。
周りの店が2階建てみたいなので、商業ギルドは、3回建てかもしれないね。
開けっ放しにされている商業ギルドに入る。
商業ギルドに入るとまっさきに目に入ったのが、4本足の木でできた丸いテーブル席。
そのイスに座り何かを飲んでいる人がいた。
商業ギルドに、喫茶店が、テナントとして入っているのかな?
冒険者ギルドは、居酒屋がテナントとして、入っているものが異世界物の小説でも多いからね。
辺りを見渡す。
商業ギルドは、かなり広かった。
喫茶店のメニューに、コーヒーがある。
お値段は、1杯2000円。
日本で1杯2000円のコーヒーがメニューにのっていたら、さぞかし美味しい豆なのだろうとか、マスターが特選した豆なのだろうとか、考える。
此処は異世界なんだなーと実感する。
コーヒーを飲んでいる人の近くを通ってみたが、香りは大したことなかった。
僕の好みでないだけかもしれないけど。
コーヒーじゃないけど、みんなも知っていると思うコーヒー店で僕が、普段飲むのは抹茶クリームフラペチーノ。
『抹茶クリームフラペチーノ美味しいよねー』
女性に人気のドリンクランキングは
1位 抹茶クリームフラペチーノ
2位 キャラメルマキアート
3位 キャラメルフラペチーノ
っていうのを女の子と一緒に昼休み、女性雑誌でみた。
【メニューのみもの】
みず 『100円』
ストレートティー『500円』
ミルクティー 『500円』
コーヒー 『2000円』
カフェラテ 『2500円』
【メニューたべもの】
クッキー 『400円』
サンドイッチ 『400円』
メニューは、少なかった。
喫茶店を素通りして、受付窓口に向かう。
受付窓口は全部で5つあるみたい。
全部埋まっていた。
受付では商人のような格好をした者が、持ってきた商品を受付に置いて交渉していた。
少し待つと、僕の順番がまわってきた。
受付の男性に話しかける。
受付の男性は、手袋をはめていた。
「こんにちは。商業ギルドに登録と商品を買い取りしていただきたいのですが、大丈夫ですか?」
「はい。大丈夫ですよ。」
「Fランクの商業ギルドカード発行で2000円です。年会費として、ランクに応じてさらにプラスで支払ってもらいますので3月までに忘れずにお願いします」
「わかりました。銀貨2枚からお願いします」
「はいっ。承りました」
受付の男性は、お金を受け取ると、鉄でできた名刺サイズほどの物を受付テーブルに置く。
商業ギルドカードFランクと書かれている。
「本人登録をしますので、このカードに触ってもらっても大丈夫ですか?」
「はい」
カードに触れる
「はいっ、大丈夫ですよ」
もう終わったのだろうか?
何も反応がなかったよ。
異世界物では血を染み込ませたりするせど、それもなかった。
『もう終わりっ?』っていう顔をしてたのだろう、受付の男性が、その疑問に回答する。
「本人登録がすみましたので、この商業ギルドカードを今後本人以外が触ると赤色に変わります。ギルドカードにお名前の記入をお願いします」
「鉄に書けるんですか?」
「書けますよ。各種のギルドカードやカードに記載するペンは魔導具でして、可能になっています。通称魔導カード、魔導ペンと言われています」
「魔導具なんですねー」
あいがみ こゆき っと。
渡された魔導ペンで記入する。
「それでは、これで登録完了ですね。次に買い取る商品でしたね。お出しください」
「これをお願いします」
スマホをタッチしてストレージから、ビニール袋中を20枚を手元にだす。
「収納魔法をお持ちなのですね。羨ましいです」
収納魔法が存在することに安心した。
異世界物では当たり前のようにある収納魔法、そのためか、軽率な行動だったかもね。
まぁ、いっかー!
「これは何でしょうか?見たことないものですね」
「ビニール袋というものです。物を入れて持ち運ぶ物という解釈で大丈夫だと思います」
「なるほどー。新しい品は、副ギルドマスター以上の者が確認する決まりですので、上司と代わらせていただきます。少々お待ちください」
受付の男性はそう言うと後ろに下がっていった。
新しい品は、値段を決めるのが難しいからかな?
「お待たせしましたぁ。特殊な袋をお持ちのようで」
受付の男性の代わりにおきれいな女性が現れた。
「あっ、こちらですね。拝見いたしますぅ。私の名前は、ソフィアと申しますぅ。宜しくお願いたしますぅ」
花のように可憐で上品な美しさを感じられるソフィアさん。
ちょっと舌っ足らずな喋りかた。
髪の色は、水色でセミロングの長さ。
毛先が肩に届き、胸よりも上の長さほどある。
水晶のようにきれいな瞳をしている。
身長は、160cmくらいだと思う。
胸は大きめ。
「私は、あいがみ こゆきと申します。こちらこそよろしくお願いします」
笑顔で挨拶する。
「あいがみさんですね。よろしくお願いしますぅ。これは、すごい生地ですね。何で作られているのでしょうか?」
「ビニールだと思います」
「ビニールとは何でしょうか?」
「すみません。私も、行商人から購入したのでよく分かりません」
嘘でごまかす。
ビニールが何でできているかなんて、18歳にはわからないよー。
高校は普通科だったし。
異世界物の小説読んでたけど、難しいところは、作者には申し訳ないけど流し読みしてたもんっ。
僕の、おつむが弱いんだから仕方ないよね?
「行商人ですか。どこで作られたかも分からないですね、その行商人とはどこで出会ったんですか?」
うっ、嘘が今にもバレそうだ。
「この街に来る前の村です」
誤魔化せるかな?
「キコキコの村ですか?ミルクーの村ですか?」
「キコキコの村です」
よし、誤魔化せそう。
「このビニールでできた袋は、軽くて、持ち運びに便利そうですぅ。難点として、刃物などで、切ると直ぐに破けることでしょうか?」
的確に言い当てちゃうソフィアさん。
「はいっ。それに、重いものを入れると、そこが破けてしまいます。2重にして使うと強度が上がります」
「なるほどですね」
ビニール袋を引っ張ったり叩いたり、物を入れたり出したりして、強度を再度確かめるソフィアさん。
「お値段いかほどでしょうか?」
「お1つ銀貨5枚(5000円)でいかがでしょうか?弱点もありますが、良い品だと思いますぅ。珍品好きの貴族やお金持ちの方なら喜んで買われると思いますので」
20袋で10万円。1000円で購入したものが10万円。100倍だね。
「それで、よろしくお願いします」
「分かりました。金貨1枚のお渡しか大銀貨10枚のお渡しどちらがよろしいですか?」
「大銀貨でお願いします」
「はぁーい。大銀貨10枚ですぅ」
大銀貨を受け取る。
「ありがとうございます。もしよろしければ、安全で清潔でご飯も美味しく値段もお手頃な宿屋を教えていただけませんか?」
「はぃー。そうですねー。その条件が揃う宿屋なら、ミアの宿屋ですかね。営業してから、日が浅く、宿屋自体が綺麗で、お風呂もありますぅ。料理スキル持ちの方が料理を作ってくれますし、中級層エリアにお店もありますので、安全性も保障しますぅ。1泊素泊まりでも5000円のはずですぅ」
「ミアの宿屋ですね。情報ありがとうございます。また来ますねー!」
銅貨 『10円』
大銅貨 『100円』
銀貨 『1000円』
大銀貨 『10000円』
金貨 『100000円』
みたいだね。
貨幣の価値も分かったし、懐も温まったね。
門の騎士さんに身分証として、商業ギルドカードを見せて、明日着る洋服などの日用品を買って、宿屋に向かおう。
お読みいただきまして、ありがとうございます!