第3話 キュートの街に入るよー!
ブックマーク1件いただきました。
ブックマークしてくれた方感謝です。
ありがとうございます!!!!!
「キュートの街にようこそ!身分証の提示をお願いします」
まだ成り立ての様な、若い女性の騎士さんが丁寧に対応してくれる。
言葉を理解できてよかった。
姿勢の良い凛とした佇まい、髪型はストレートのロングでさらさらの髪の色はバラのような赤色。
目の色は茶色。
胸の大きさは、鎧を着ているため分からない。
肌はきれいで身長は僕より少し高く165cmほどのスラーッとした体型をしている。
とてもきれいな女性。
「すみません。村から来たもので身分証持ち合わせてなくて」
異世界物の小説では、こういうのが多いよね?
盗賊に取られたとか、失くしちゃったとか言うのもあるけど。
「わかりました。それでは、この街に来た理由と入門料大銅貨3枚お願いします。武器をお持ちの場合は追加で大銅貨2枚いただきます。そして、犯罪者かどうかを確かめるため、水晶に手をかざしてください」
水晶に手をかざしてくださいとの言葉の際に、水晶を指差して教えてくれる優しい騎士さん。
「はい。仕事を探そうとこの街に訪れました。武器は持ってないです」
僕は、理由を言う。
「分かりました。お仕事探し頑張ってくださいね」
「はいっ。ありがとうございます。それで、すみません。入門料を払うお金がなくてですね。この果物の買い取りを何個かしていただいてそれを入門料に当てることは可能でしょうか?」
ズボンのポケットから、スマホを取り出し、ストレージから、ミニサイズのぶどう?を手元に出す。
「はいっ。可能ですよ。ちょうど、小腹も空いてきたところなので、私が買い取りますね」
「あっ、俺も食べる」
「俺もー」
3名の騎士さんが買い取ってくれるようだ。
「ありがとうございます。嬉しいです」
にこにことした笑顔で、3人の目を見てお礼を言う。
「ミニマスカッティーが1つ、相場が大銅貨1枚と銅貨5枚ほどなのですが、そのお値段で、宜しいですか?」
「はいっ!大丈夫です。よろしくお願いします」
青色の小さめのぶどうは『ミニマスカッティー』と言うみたい。
ミニマスカッティーを3つ女性の騎士に手渡す。
「はいっ、では、入門料を差し引いて、大銅貨1枚と銅貨5枚ですね」
「ありがとうございます!」
大銅貨と銅貨を受け取り、ポケットに入れて水晶に手をかざす。
「はいっ、犯罪歴はないみたいですね。どうぞお通りください。ご協力ありがとうございました。」
丁寧に頭を下げる女性の騎士。
犯罪者になるような人生を歩んでいないけど水晶に変化はないみたいで、一安心。
犯罪歴があったら、水晶の色が変わるか文字が現れるのは異世界物の小説では、典型的だよね?
「あっ、名前を聞いても良いですか?」
「はいっ。あいがみ こゆきです」
イスに座っている男性の騎士は、羊皮紙に僕の名前を書いた。
「こゆきちゃんね。はい、記入しました。身分証を作成したら速やかに、見せに来てくださいね。これが仮の証明書となります。有効期限は3日です。3日を経過しても、身分証を作成できていない場合、騎士に見つかると、騎士所まで連行されちゃいますので気をつけてくださいね」
男性の騎士に、こゆきちゃんと言われたが、まさか、女の子と、勘違いされちゃったかな?
大丈夫だよね?
声がどちらかというと女性声だから、もしかしたらショートカットの女の子だと思われたかもしれない。
高校を卒業した次の日に美容室に行って、髪の色を茶色に染めて、その髪色に合わせて眉毛の色も茶色にして帰りに街中を歩いていた際、女性と間違われてナンパされたのは、最近の思い出。
気を取り直して、貨幣の確認をしてみようー!
マスカッティーの買い取り価格を見る限り、この異世界の貨幣は、
銅貨 『 10円』
大銅貨 『 100円』
くらいかな?
まぁ、おいおい、調べていこーう!!
〜果物屋さん〜
門を無事に通過して、少し歩き果物屋さんを見つけた。
『果物屋さん』に来るまでに、『パン屋さん』『鍛冶屋さん』『武器屋さん』『防具屋さん』『薬草屋さん』『宿屋さん』『定食屋さん』『冒険者ギルドさん』『商業ギルドさん』『洋服屋さん』『靴屋さん』『お風呂屋さん』『居酒屋さん』『本屋さん』があった。
文字は、漢字がなくてひらがなとカタカナ、アルファベットがあるようで、店の看板が読めた。
「こんにちはー!買い取りお願いしたいのですが大丈夫ですかー?」
果物屋さんに入り、茶色の髪にクリクリとした茶色の目。
15歳くらいの女の子。
身長は155cmくらいのエプロンをしている女性、店員さんかな?に話しかける。
正面に、女の子が立っており、両端のテーブルに一定感覚でいろいろな、くだもの?が陳列してあった。
「はーい。大丈夫だよ。どんなくだもの?」
女の子のにっこりとした笑顔で心が和む。
「ミニマスカッティー?をお願いします」
「ミニマスカッティーだね」
「たくさん、あるんですけど、どこに出せば良いですか?」
「じゃあ、ここにおいて」
何も置かれていない右側のテーブルの箇所を指差す。
ストレージから、ミニマスカッティーを指定されたテーブルに並べる。
「もぎたてだね。1つ大銅貨1枚でどう?」
ミニマスカッティーを手に取り、ひとつひとつ確認したあと買取価格を言う。
女の子が、ミニマスカッティーを確認している間に、お店の中を見て回った。
紫色のりんごの形をしたようなもの『リンゴン』
オレンジ色のバナナの形をしたようなもの『バニャナナ』
水色のいちごの小さめ、野いちごサイズのようなもの『ミニイチゴ』
赤色のレモンのような形をしたもの『レモンン』
の4品が商品として、木の板に名前が彫られてあった。
地球と、名前が似ているのは助かるよね。
名前が全く違ったら覚えるの大変だもんっ。
「はい。お願いします」
騎士さんよりも銅貨5枚ほど下がるけどしょうがないよね?
大量に買い取ってもらえるみたいだし。
「ミニマスカッティー35房で銀貨1枚と大銅貨5枚だね」
銀貨は1枚1000円くらいかな?
「はーい。ありがとうございます」
「また来てねー」
笑顔で手を振ってくれた。
次は、身分証を作るために商業ギルドに向かおう。
あっ、手元にあるお金でビニール袋を購入しておこうかな?
3500円あるから、
【バッグ レベル1 】
ビニール袋 小 『10円』
ビニール袋 中 『50円』
ビニール袋 大 『100円』
ビニール袋 特大『200円』
使い勝手の良さそうな中サイズが良いかな?
ひとまず、1000円分購入っと。
ビニール袋中を押すと、枚数を入力してくださいと出た。
20枚と入力する。
手に乗せていた、銀貨が1枚消えた。
すかさず、ストレージを確認する。
ビニール袋 中 20枚となっていた。
お読みいただきありがとうございます!