第13話 野宿の準備だよー!
とりちゃんにうさちゃんを任せて、ひとまず街まで戻ることにした。
今日は森の中でうさちゃんと野宿をする。
とりちゃんも、あの様子だったら一緒にいてくれそう。
街で、キャンプ用のお店に行って、そこからShoppingのカテゴリーが出ると思うから、買えばなんとかなるはず。
街の門が近づいてきた。
入門する長い列はないみたい。
すんなり通れてラッキー。
あっ、そうそう、入門料を支払うと1ヶ月間は入門料を支払わなくて良いらしい。
1ヶ月の計算は、この身分証明書にもなる、ギルドカード(魔導カード)で管理されているみたい。
今日、門を出るときにアップルちゃんが教えてくれた。
「アップルちゃん、どうしたの?なぁに、ケガしたの?えっ、モンスターに襲われたの?それとも、盗賊に襲われた??」
僕に気づいたアップルちゃんが、聞いてくるけど、質問多いよー。
なんて、ケガしたのとか、聞いてくるんだろう?
僕は、ケガしてないんだけど。
不思議に思い、自分の姿を確認する。
真っ白なシャツのお腹の付近が、真っ赤に染まっていた。
これは目立つね。
「大丈夫だよ。ケガしてないから。モンスターにも襲われてないし、盗賊にも出会ってないよ。ケガしてるうさちゃんを助けてたの」
「ほんとに?ほんとなの?ちょっとお腹見せて」
汚れてない箇所の布地を掴み、シャツをめくるアップルちゃん。
昨日と同じ男性の騎士2名は、その際、顔を背けたりするけど、僕は男の子だからね?
アップルちゃん、その事まだ、説明してないの?
「ほんとだ、ケガしてないね。良かったー」
「心配してくれてありがとね。アップルちゃん」
「うんうん。友だちのことを心配するのは当たり前のことだよ」
「それでね、アップルちゃん。外で野宿する様な品物は。どこのお店で売ってる?」
「こゆきちゃん、野宿するの?だめだよ危ないよ、教えられません」
教えてくれないアップルちゃん。
いじわるー
「アップルちゃん、なんでそんないじわるするの?かなしいなー」
いいもんねー。教えてくれないなら、探すもーん。
それに、ソフィーちゃんやミアちゃんに聞けば教えてくれると思う
あっ、ミアちゃんは宿屋だから教えてくれないかな?
まぁ、関係ないかな?
「だってー。こゆきちゃんに危険な目にあってほしくないんだもん。夜はね、危険なんだよ。モンスターが、活発に活動するんだから。こゆきちゃんのことだからケガしたうさぎちゃんのお世話するために森の中で野宿するつもりなんでしょ?」
うっ、見抜かれていたのか
「野宿する道具はどこで売ってますか?」
アップルちゃんが、教えてくれそうにないので男性の騎士に、可愛さ満点の笑顔で聞く。
「あー、それなら、冒険者ギルドで売ってるぞ、門をくぐって、左に50m位進んで、そこから、右に100m進んだら、剣と盾の絵が書かれた看板があるから、文字が読めなくてもわかるはずだ」
なるほど、冒険者ギルドか。
今日、行こうか迷ってたからちょうど良いね。
絵が描かれているのは、識字率が低いからかもね。
異世界物の小説では、多いよね?
「ありがとうございます!」
頭を下げて、門を通過する。
「じゃあねー、アップルちゃん」
ムスッとした顔で『じゃあねー』と返事をするアップルちゃん。
ちょっと悪い子としちゃったかな?
でも、ちょっと面白いかも笑
左に50m、右に100mなんだね、門に近いね。
やっぱり、モンスターが街を襲ったときに直ぐに対処できるようにかな?
野宿用の道具は、何が売ってるのかなー?
寝袋とかかな?
火をつける魔導具とか売ってないと不味いかもね。
僕、火魔法持ってないし、Shoppingで何が増えるかも未知数だからね。
〜冒険者ギルド前〜
剣と盾の描かれている看板を見つけた。
看板には『ぼうけんしゃギルド』という文字も書かれていた。
冒険者ギルドの扉は開きっぱなしになっている。
とりあえず、受付窓口に行って聞いてみようかな。
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