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2.1 オルガンの夢、火上湖、教員の動き

 館内にオルガンが響く。

 そこがイグドラのオルガンホールであることはわかっていた。

 演奏しているのは長い髪の人。

 その艶やかな黒髪と華奢な体格から若い女性であることを感じた。

 しかし背から見られる動きは隙のない力強いものだった。

 演奏に聴き入る。

 様々な強い空気の振動を全身に受ける。

 有名なクラッシックの曲だった。


 隼は目を開け、良い夢であったことを確認した。

 日がカーテンの模様を浮き上がらせる。

 朝六時。

 夢のせいか妙にすっきりした気分だったので火上湖(ほがみこまで自転車を走らせることにした。


 隼にしてはのんびりと、景色を見ながら十分ほどの時間をかけて湖に着く。

 湖岸線は20キロほどで東西に長い楕円形をした地域のシンボルになっている湖。 周辺には住宅地やホテルも多数あり、普段この時間は散歩人など多いのだが今日はここまで来る途中、数人しか見かけなかった。

 静かで澄んだ朝だ。

 条例や神聖視されていることもあってゴミもなく、多くの湧水によって水はきれいだ。

 透明度もかなり高い。

 水草の陰から魚が見えた。

 これだけ澄んだ水を湛えているにもかかわらず様々な魚がいる。

 しかし釣りなどは漁業組合に加入している者しかできない。

 遊泳も年に数回しかできない。

 特別な湖だ。


 湖岸に沿って造られた自転車道を走っていると、ここまでほとんど人に会わなかったにもかかわらず1キロほど先に十人ほどの人だかりがあった。

 能力を使い、視力を上昇させると知っている顔が確認できた。

 担任の佐藤と小学校の頃担任だった大森がいた。

 四十代女性。

 腰のあたりまである長いストレートの銀に近い淡色の髪で神々しい雰囲気を持つ。その容姿に違わず、優秀な魔術師でもある。

 魔術師とは能力を行使することで魔法や術を使える者の名称。

 性格は落ち着いていると言うより冷たさすら感じ、実力的にも性格的にもなぜ小学校の教諭をやっているのか解らない人物。

 隼は異様な雰囲気を感じ、その場から引き返し家へ戻る。

 今日は土曜日で授業はない。

 隼は九時からの部活に間に合うように学校へ向かった。

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