5.22 隼 空と風 第5章のあらすじ ものと価値
二十二時。
隼は一人の静かな家を出て、一人だけの近所の公園で読書をすることにした。
早織は夕方から迅雷家へ行っていた。
手伝いや自宅では危険もあるかもしれないからだ。
街灯を使って本を読む。
時間を買う男の話。
空を見ると星が瞬き、月には薄雲がちょうどかかり霞んでいた。
木々も湿った風でざわめいている事に気づいた。
雨が降るのかもしれない。
家に帰り眠ることにした。
隼は時檻で眠りに入った。
第5章のあらすじ ものと価値
ファミレスに行くと飛鳥が注文を取りに来る。
正午に喫茶店タイムで話す約束をする。
散歩をしていた水原が隼を見つけて向かいに座る。
相変わらず飛鳥には気づかない。
龍雅は水原の様子が変わったと主張するが隼は気にしなかった。
ファミレスを出て、湖畔で大島玲琪に会う。
大島という偽名を使っているため、名について疑問を持ち、龍雅が答える。
玲琪の実年齢は隼より二個上。
隼は邪魔という理由で携帯電話を持ち歩かない。
図書館長が14時に来てほしいという話を聞く。
神社で時間を潰す。
火上祭りの櫓を組むの木があった。
火上祭りではその櫓に火が放たれる。
正午にタイムへ行くと飛鳥はまだいなかった。
龍雅から方条は石や封緘、皇極や煌家、神時家について知らないから話さないよう注意される。
方条飛鳥が来て、大量に注文するので突っ込むと魔法はエネルギーの消費が大きいと、魔法の訓練は隼のためでもあると嫌みを言われ、自分の言動を後悔した。
飛鳥は隼の「戦いを止めることはできないか」という思わぬ質問に動揺する。
そして、神代綺と東山生徒会長が登校していないことを心配し、隼に尋ねる。
他、方条飛龍の様子もおかしく、飛龍は今回の戦いに参加しない事を話す。
龍雅も飛龍が連盟を重視していることを承知しており、不審に思う。
実際、識者と戦えるのは近藤総帥と飛龍だけ。
隼は、後ほど図書館長に会うから聞いてみると伝える。
飛鳥に魔術連の目的を聞くと神識の保護と言うことだけど、近藤は識者を嫌っているようなのでその辺の関係もあるんじゃないかと、普段の様子からはこんなことをするとは思えないと。
隼は飛鳥の大量注文も払わされる。
店を出て龍雅に近藤のことを聞くと、以前、近藤と時空は共同で研究をし、互いを信頼していたがすれ違ったと。
一旦、自宅に戻り、母から図書館長からの電話を聞き、図書館へ向かう。
約束まで時間があるため美術書を眺めていると草薙が向かいに座る。
なぜ美術書が好きなのかと尋ねられて言葉にするのは難しいと、草薙も肝心なことは感じ取るしかないと。
草薙の力は言葉の力を物理的に働かせることができる能力。
字だけでなく声からでも引き出すことができるが扱いが難しい。
感情を伝えることもできるがいろいろと難しいと。
草薙と館長室へ行くと煌家の三人もいた。
龍雅が出て話し、戦闘は明日になると、皇極と瓊琪は待機、無理をするなと。
佐藤や藤崎からは何もわからない。
神堂のこともわからなかった。
飛鳥の相談で神代と東山のことを聞くとYSSに依頼すると、また飛龍のことはどうにもならない。
隼が戦いが止められないかと聞くと皇極は、この戦いは必要なものだと答える。
関係ない人に危害が及ばないよう、御月管理局長がYSSに警備依頼している。
警察や軍が来ても能力者の戦いに関与できない。
イグドラシルは最強の力を持っていると。
今後のことを知るのは神のみと言う言葉に隼は怒りを覚える。
瓊琪と皇極は館長室で語る。
瓊琪は皇極が若いと、皇極は瓊琪を尊敬すると互いを褒め合う。
皇極は人は自分にない物を欲しがると語る。
そしてすべてを獲得しようと精神分断法を編み出し、様々な能力を獲得したが精神が不安定になった者の話を言葉を詰まらせながらする。
玲琪と瑶璘は館長室から自宅へ向かいながら話をする。
瑶璘は視覚聴覚を玲琪と共有することができるが、気持ちは伝わらないと言うのに対し、玲琪は思い合うことが大切だと言う。
魔術師連盟ではクラスファーストが招集される。
強制されてはいないものの近藤のカリスマによりほぼ全員の約三十人が戦闘への参加を決めた。
しかし実力ナンバー2の方条飛龍が参加拒否を近藤に伝え、近藤は倉瀬や大森も不参加だと言い、正しい判断だと認める。
飛鳥の不参加も了承したと飛龍に伝えた。
飛龍は総帥室を出たところで飛鳥に会い、言い争いになる中、飛鳥は参加を決意する。
継承者としての仕事があるはずだという飛龍に対し、方条の継承は通常の継承法と異なり、継承した側、月子にも記憶が残ることを話してしまう。
飛龍は、参加するのは単なる自己満足にしかならないと飛鳥に話し、去る。
飛鳥は飛龍に言われたことを考えながら連盟のロビーを歩いていると、倉瀬を見つけて駆け寄る。
倉瀬は飛鳥に不参加を伝えるが、飛鳥は迷いながらも参加を選ぶ。
無理に笑顔を作る飛鳥に倉瀬は無事を願う。
大森は神堂に連盟の様子を報告していた。
力こそ全てと語る大森は先が見えていると神堂は思う。
識者連盟では五人の識者が招集されて会が終わり、事実上のナンバー2御月が時空総裁室を訪ねていた。
前総裁であり約二百年生きている御月は、時空がここに来たときのこと。
元総裁は神法で方条と無理をしたと。
時空はとてつもないリスクを払って時空と識と石の継承権を得たと話す。
時空は、識は絶対のものだと思っていたが実際は強力すぎるため使えないと。
神識は何なのだろうと問う。
貴流は識者、方条静史に戦いを避けられないかと尋ねていた。
静史は神法やランザード、他神識に関わる全てが動く、そういうものだと答える。
納得しない貴流に二百年を生きて思考が変わる、神法は千年以上生きている。
俺たちが理解できないこともあるし、その逆もあると答える。
また命が失われると言う貴流に対し、時とともに命の価値さえも下がっていくと、寿命のない者の考え方かも知れないが、命を重視して命を失った者がいたと話す。
一つを重視することは危険で強くなるまで注意するように話す。
貴流が部屋を出た後、貴流が似ていると、命を重視しすぎることはとんでもないことを引き起こすと涙を流す。
貴流は時空を尋ねて、戦いの意味を問う。
時空は真はどこにもない自分で創りなさいと答えて、貴流が出て行った後「識連総帥とは思えないな。貴美子、どうすればいい?」とつぶやく。
長谷川信一は自宅の電話に出ると、皇極館長から方条家が襲われて炎上していることを近くの公園にいる隼に伝えてくれと頼まれ、走る。
飛龍と月子は光の壁で創られた異空間に浮いて対峙している。
飛龍は麗冷焔と熾法氷華の封印について尋ねるが月子は拒否。
二人は月と日の魔法や、魔法のために創り出されたソーサリーランゲージの魔法などを駆使して戦う。
結果、月子は飛龍の魔法に飲み込まれ、通常空間に戻った飛龍は早急にその場を去る。
隼は電話で飛鳥に神代達のことがわからず調査することを報告して、公園へ行くと倉瀬を見つける。
倉瀬は思考を読む能力を持つが何もできないので現実の力を高めたが、結局何もできないと語る。
それに対し龍雅は限界を無視して上を目指すのが人だが問題があると、休むことを提案する。
二人は神や信仰について話す。
龍雅は神堂や飛龍のことを倉瀬に尋ねるが、能力で調べることはできなかったと。
話していると信一が来て、二人は方条家へ向かう。
日は沈み、飛鳥が方条家に着くと火は消えていたが全焼だった。
飛鳥は静史を見つけ駆け寄ると、静史は魔法の余韻から飛龍が火を放ち、月子と戦闘したと話す。
飛鳥は飛龍の様子がおかしかったことを静史に話し、特定の人物に脅されていると予想する。
そこに隼と倉瀬が来て、静史は識者の関与の可能性があるため手を出さないよう言い、その場を去る。
隼は龍雅に言われて、気落ちしている倉瀬と飛鳥を励まし、再び龍雅に言われてその場を離れて二人きりにする。
静史は湖畔で、封印を維持し高める祭りのことを考える。
飛龍はおそらく神法に脅されたのだろうと、しかし自分の意思か誰かと組んでやった可能性もあるなと思考する。
倉瀬と飛鳥も二人湖畔を歩く。
飛鳥は飛龍を病的な個人主義だと。
明日の戦闘で多くが死ぬ事に対して、倉瀬は愛する人が悲しむから人は殺してはいけないと思うと話し、二人は微笑む。
隼と龍雅も湖畔を歩きながら倉瀬と飛鳥の関係について話す。
ほか、生命の秘法により魔術連総帥は寿命に縛られずに肉体は三十代くらいだが実年齢は時空と同じで五十くらい。
静史は二百年くらい。
千年以上生きている識者もいると。
貴流は隼と同い年。
時空は識を得るために命を限定した。
明日の戦いで識の衝突があれば何が起こるかわからないと。
倉瀬は飛鳥と愛について語る。
神戸と大神のところへ飛龍が来る。
月子との戦いの詳細を話し、時間帯の影響を受ける方条家相伝の日魔法、月魔法の合成魔法の話をする。
飛龍が去った後、二人は飛龍の信用について話す。
神谷と葉山は碓氷を眺め、美と完全について語る。
母、早織は迅雷家へと避難。
隼は公園で読書をしてから自宅で、時監で眠る。




