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5.16 祭りの意味 静史の敵意
静史は火上湖畔を歩いていた。
祭りの事を考える。
湖の十カ所で火を焚き、祈るという儀式。
儀式の意味はたくさんあるが一番重要な封印の力を維持し高めるというのは一部の人にしか知られていない。
儀式の時は私語も慎まなければならないし、自動車などは通行できない。
一年のうち最も静かな時と言っていいだろう。
しかし見るものが見れば、その日は最も騒がしい日でもある。
柵に身を任せ、湖を眺めながら今日のことを考える。
「脅したとすれば飛鳥のことだろう。
脅した奴は九割方、神法だ。
目的は封印の在処。
飛龍は月子も知っているという事実を知り、神法に悟られるのをおそれたのだろう。
月子がいれば飛鳥には用がなくなる。
しかしこれはあくまでも脅された場合での話し。
もし自分の意志、もしくは神法か誰かと組んでやったのだとすれば・・・」




