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5.13 飛龍と月子 異空間戦! ソーサリーランゲージ

 飛龍と月子が光の壁で創られた直径50メートルほどの球体の中で浮いている。

 球体の天頂部には小さな月が周囲を照らし、光の壁を透かした向こうは闇が広がっている。

「まったく、何を考えているかと思えば。

 お前のオムツを替えてやったのは誰だと思っているんだい。

 恩を仇で返すとは」

「流石お祖母様ですね。

 こんな時でもジョークを忘れないとは。

 だけどこの状況じゃ笑えませんよ」

「冗談じゃないからね。

 家まで燃やして、何が目的なの」

「麗冷焔と熾法氷華の封印を教えてもらいましょうか」

「しっかり育ったと思っていたのに、意外と馬鹿ねえ。

 死んでも教えないよ。

 それにしても二人の名前を知っているとは、どういう訳かしらねえ」

「それは貴方が教えてくれたらお話ししますよ」

「お前もしつこいねえ。

 死んでも教えないよ」

「そうですよね。

 殺そうが拷問しようが話さないだろうと思っていましたよ。

 では、飛鳥を助けるというのはどうでしょうか」

「そんな事は当たり前。

 強制力はないが契っているからね」

「あの契約の強さはわかっていますよ。

 しかし話していただけないのなら、この手で飛鳥を殺します」

「そんなのは関係ない。

 おまえが苦しいだけだろう。

 あたしは消されているのだろうし」

「仕方有りませんね。

 やはり、まったく話が合いませんでしたね。

 消えてもらいます。

 この異空月光結界を張れると言うことは、まだ飛鳥に全てを伝承していないと言うこと。

 わたされたからと言って、どうなると言うわけでもないが、飛鳥のためにも死んでもらいます」

「飛鳥のため?

 どういう意味だい?

 それよりお前が知ったところで封印を解けるわけでもないし、もし解けたとしてもどうにもならない」

「そうでしょうか」

 飛龍は不適な笑みを浮かべた。

「いったい誰が付いている」

「お話は終わりです。

 アーエール」

 球体の中に突風が巻き起こる。

 二人とも自身の障壁を張り、防ぐ。

 すかさず月子が詠唱に入る。

 飛龍も対抗できる呪文を唱える。

「満ちし月の光よ、ここに集い鎖となり捕らえよ、月光縛鎖檻」

「闇よ、強き光から我を守れ」

 飛龍の周りに複数の光線が現れ、檻の格子の様に囲む。

 檻は回転しながら徐々に小さくなっていき、光線が飛龍の体に触れようとしたとき飛龍の詠唱が終わった。

「フィーダスェン」

 飛龍を中心に闇が広がっていき、囲んでいた光の格子を飲み込むと闇は消えた。

「ソーサリーワードの魔法か。

 最近の連盟はいろいろ教えてくれるようだねえ」

 ソーサリーワードは魔法のために考え出されたソーサリーランゲージによる魔法を言う。

「お祖母様の頃とは違いますよ。

 それにしてもこの狭い空間ではお互い大した魔法が使えないし、お祖母様の月魔法は特に干渉して強力になりますからね。

 空間を変えさせてもらいましょうか」

「年寄りに大きな魔法を使わせるんじゃない!

 年齢のハンディぐらいよこしなさい。

 月の絶頂時間をわざわざ外してきたのだろ。

 本当にやらしいねえ」

「それはお祖母様の実力を存じてますから。

 それに何も格闘しようと言っているわけではありません。

 魔法戦闘において年齢のハンディなんてありませんよ。

 死んでもらいます。

 日の力、全てを枯らし全てを灼く、その力ここに示せ」

「くっ、あの日魔法は。

 冷たき風よ、我を封じよ。アズシード」

 月子は冷気を纏った。

 飛龍の魔法が発動する。

「極陽焦熱結界」

 炎の球体は月子の創った結界を破裂させ、倍の広さの灼熱空間ができた。

 飛龍も自身に障壁を張り、灼熱から身を守る。

 複雑なジェスチャーをすると球体は月子を中心に小さくなっていき、月子を灼き飲み込み消えた。


 飛龍はまだ火の消えぬ方条家にいた。

 夕日と炎の赤が辺りを照らす。

 戦う力はもう残っていないため、そこから早急に離れることにした。

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