4.3 玲琪と瑶璘 神代
隼は一旦家に戻り一息つくと、皇極に調査の結果を聞きに中央図書館へ向かう。
イグドラシルの通りを歩いていると大島に会った。
一緒にいるのは地下水路で隼に指示を出した女。
隼から声を掛ける。
「どこ行くの?」
「案内。
姉の瑶璘」
「先日はごめんなさい」
「いえ」
大島が話題を変える。
「隼はどこ行くんだ?」
「館長に用事があって」
「そういえば言っていたな。
じゃ、また来週」
隼と別れ、瑶璘が尋ねる。
「あの人が迅雷なんだよね」
「そうだよ」
「なんか普通ね」
「何を期待していたんだよ」
「もっとすごい人かと思っていた。
常に魔法障壁を張っているとか」
「そんなのは一部の識者や魔術連の総帥ぐらい」
「やっぱいるんだ。
そういう人」
「それに隼は魔術を使えない」
「そうなの。
そういえば見たことないわね」
「そういうこと。
身体制御は凄いけど」
そんな話しをしていると、神代がこちらに向かって走って来る。
少し慌てた様子だ。
「あっ、大島君」
「こんにちは」
神代は瑶璘を見て。
「もしかして双子?」
「そうだけど」
大島は少し驚いた様子。
「じゃ、ちょっと急いでいるから」
神代は瑶璘に会釈して行った。
「何で双子ってわかったんだ」
大島がつぶやいた。
「質とかを読んだんじゃない」
「集中もしないで?
あの人はセカンドだ。
ファーストで鍛えたり素質があったとしても、あの状態でそれを読むのは難しい」
「だったら女の感よ。
年齢の近い兄弟だから」
瑶璘は煌家の眼を指して言った。
「二年たっても強引なところは変わっていないな。
だけどきっと、そうだよな。
あの人は…」
「そんな事はない」と内心では感じていた。




