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2.8 草薙と中央図書館長

 草薙は中央図書館一階の館長室に居た。

「館長」

 西洋アンティークの大きな机に着いている無精ひげを生やし、小さめの眼鏡を鼻に掛けた男に向かって草薙は強く言った。

「館長なんて、そんな改まらなくても」

 中央図書館館長である皇極こうごくは冗談めかして答えるが草薙は強く追求する。

「館長。

 迅雷家の人間がこの本について尋ねてきました。

 正直に話していいのですか?」

「昇樹のところへ行ったか。

 ここに来るかと思ったんだけど」

 皇極は相変わらず誤魔化すように、にやけて答えた。

「そのくらいの事、わかってやったのでしょ」

「まあ、それは置いといて。

 話しといてくれる。

 他、解らない事があるのならここに来るように伝えておいて」

「わかりました。

 失礼します」

 少し嫌味を含めて言った。

「お願いします」

 草薙は部屋を出た。

「始まりと終わりが来たな。

 これでもう止まらない」

 皇極は一人つぶやいた。


 隼はいつも通りの日課を終えてベッドに入る。

 小沢を使って自分の噂を消せないかと考えたが思いつかなかった。

 小沢にする嫌がらせを考えながら今日の出来事を振り返る。

 オルガンの音と、その演奏者の声と容姿がまだ頭の中でちらつく。

 そのうちに眠りについた。

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