その9 バカなナディア 作者:まはろ様
幸せは歩いて来ないわけではないと感じる物語
対になっている『頭の良いコンラッド』という相手視点での続編を読むと物語がよりよく理解できます。両方とも短編です。
見た目よし、家柄よしなのに、ちょっと足らないというか、悪意のない存在である主人公『ナディア』は何時も幸せそうな女性。
「馬鹿なナディア」と言われるくらいのお人よしでも、政略結婚の話がやってきて、信じられないくらい幸せな結婚生活が始まります……とナディアは感じております。
夫や姑、使用人に夫の愛人までが彼女を蔑むのですが、ナディアは全て肯定的に、アドバイスしてくれたと思い感謝し続けます。
少しずつ関係が変わっていく中、夫の変化は愛人の心を傷つけナディアに危機が訪れます。
危機を乗り越え、実家に戻ったナディアはその中に幼馴染の姿を見つけます。夫の元に帰ろうとするが、家族はナディアを引き留め「他人になった」と告げます。
ナディアはどこにいても幸せになれる存在として描かれていきます。
いや、こんな人いたら大変なことになるよね、と思いつつ、ある意味、知っていても知らんぷりしたり、悪意を悪意で受止めない強さというものを考えさせられるお話でもあります。
それと、コンラッドサイドのお話は身につまされる方もいると思います。
【Nコード】:N2437BW
【URL】:https://ncode.syosetu.com/n2437bw/
【掲載日】 2013年 11月21日
【最新部分掲載日/話】短編 0.3万字
評価:『三色鶏弁当』級
鶏が三色なわけではなく、鶏そぼろと玉子そぼろに鶏照り焼きが並んだお弁当です。鮭ご飯弁当同様シンプルな味わいの中で、意外とボリュームがある飽きの来ない弁当。
鶏照り焼きと鶏そぼろの二つの味が楽しめるところが、ナディアとコンラッド両サイドから話を楽しめるところに似ていると思います。
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