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その6 後宮は有料です! 作者:美雪様

 愚直なほどのヒロインの誠実さに心温まる


 王都の外れの孤児院で暮らす主人公『リーナ』。成人後の仕事を探していると、『後宮』の使用人の募集があることを知ります。


 王都は中心に富裕な者、周辺に貧しいものが住み、徒歩で後宮の面接を受ける為には早起きをし、できるかぎりのことをしなければならないと覚悟を決め面子に向かうのですが、職安の職員の好意から、片道分の馬車の券を途中までの分得ることができます。


 幸い職を得ることができたリーナ。配属された部署は掃除をする部署。仕事は、『控えの間』と呼ばれる高貴な方達が使う場所の「トイレ掃除」であった。


 早朝から夜遅くまで仕事をし、これまでの使用人とは一線を画すレベルで仕事を成し遂げたリーナは評価され昇格するのだが……


 後宮では何もかも『購買部』で買わねばならない。自分が使う制服から仕事で使う筆記具まですべてである。そして、後宮で扱うものは押しなべて高級でお高い。意味もなく素敵な絵柄のある手帳だったりする。


 これでは、働いても手元にお金が残らず働けば働くほど借金が増える……これがタイトルに繋がります。




 そんなトイレ掃除係のリーナは、偶然にも王太子、第二王子、第三王子、王太子の側近である伯爵嫡子である子爵と知らない間に顔見知りとなり、言葉を掛けられるようになります。


 リーナの素朴な疑問を聞き、彼らの中で新たな視点を得て、大いに成果を上げた事で、リーナは面白い召使として関心を持たれるようになるのですが、話は転がっていくのです。


 それは、後宮は王太子の国王就任に伴い閉鎖される予定であり、それは王の私財を大いに消費し、国にとっても不要なものであるとされているからなのです。


 そこには、国王や宰相の知らない後宮の幹部の間で行われる様々な情実人事や不正などにより後宮がむしばまれていることに端を発していたりすることが徐々に判明していきます。


 ですが……話がとても長い。千話に達する話数に、会話が貴族や王族はたまた侍女、使用人としての立場を明確に定義する内容となるので、すっごく話が長いのですよ。癖になるくらい会話が説明的になるのです。


 それでも、国王には国王の過去があり、最愛の女性を失った記憶と、その女性を守れなかった自分の弱さとその王の友として国を支えてきた愛する女性の兄である宰相とのやりとり、王の四人の妻のそれぞれの立場、考え、今までの経緯、その四人の妻にいる四人の王子たちの活動に、その側近たち迄絡んでくるので……ボリュームは仕方ありません。ええ、それを楽しみましょう。


召使編 

侍女編 

ミレニアス編(リーナの出生の秘密探し)

帰国編(第四王子の侍女) 

レーベルオード編(リーナ母の元夫にして養父伯爵家)

候補編(王太子の側妃選抜)

婚約者編(王太子妃となる準備)

側妃編(王太子妃としての生活)


 の八章からなりますが……長い。


 作者様の体調の問題などあり、週一程度のペースになっておりますが、その分、ボリュームがあるので問題ないでしょう。


 異世界恋愛なのですが、群像劇、政治劇としての側面が強く、恋愛の側面はそれほど濃くありません。


 リーナは可愛らしいですが、実際、面と向かってこの女性の相手をするのは、普通の男では誠実さも身分も経済力も足らない気がします。


【Nコード】:N8111DJ


【URL】:https://ncode.syosetu.com/n8111dj/


【掲載日】2016年 06月30日

【最新部分掲載日/話】2021年 04月5日 972話 401.8万字



評価:『特選幕の内弁当』級


 おかずは肉・魚・野菜の煮物・ホウレン草の御浸しなどバランスよく配され、食の細い方の場合、おかずを残す事になりかねないほどボリュームがあります。


 ただし、特別な時に手配する弁当なので、時間つぶしには向いていません。


 主人公、その周囲の人物の人となり、今までの人生が細かく描かれている大河ドラマなので、読み続けるのは覚悟がいるでしょう。



評価・ブクマでポイントいただけると投稿がはかどります。

出来れば☆5でお願いします!!


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