一話
私は平民の女に社交場でのルールを教えてあげたり
貴族階級のルールを教えてあげただけだった
なのに私がいじめているとか噂を流された
そして平民の女は私の婚約者の王候補を垂らし込んでその噂を信じさせた
そしてある日パーティーで私の婚約破棄をすると言われた
それは筋が違うと反論したところ王族に対する反逆とみなされて…
私は婚約者の王候補に処刑されて人生を終えたはずだったが
目を開けると少し老け顔の男が立っていた
「はっ!起きたかコマリ!」
「はぁ!」
反射的にその男を殴っていた
「グァ!どっどうしたんだコマリ!私だぞ!?」
「誰よ!あなたみたいなの知らない!」
「コッ、コマリ~パパだぞ?」
「パパ?」
その言葉が脳裏に染み渡るとそこから滲み出るように記憶が溢れる
コマリ・アルフォンス
アルフォンス家の次女であり公爵家の娘
であるのだが
「ごめんなさい…私がコマリを!コマリを連れ出してしまったから!」
「いいんだよエレン!パパが止めなかったのが悪かった!全部俺のせいだ!」
泣き崩れているパパとちびっ子…は私の姉であるエレン
なにはともあれ
「さっさと出てって!」
頭を整理したいため家族を自分の部屋から出す
「ごめんよーパパのせいで!」
「ごめんなさいコマリ!私のせいで」
そんなことを言いながら出て行く
ベットから立ち上がると鏡を覗く
目の前からは黒髪のなんかぱっとしないどこにでもいそうな子供が立っていた
これが私か
さっき首を切られたばっかだから不思議である
色々と情報を思い出したが…まぁ今の私は子供情報量なんてたかが知れていた
しかしふと違和感を感じる
体が動きすぎる
前の人生…前世とよぼう
前世では身体能力は高い部類だったはずだが
この体はそれとは勝手が違うのだものすごく調子がいいこれが若さと言うものなのか…
まぁともあれ情報を整理できた、
さっき私はエレン姉様に連れ出されて
でエレン姉様が手を握って急にしゃがみ込んで
なにかが頭にぶつかって…
まぁなんでもいいだろう
「さてと…あの二人に会ってくるか」
部屋を出ると男の執事がいた
「おぉお嬢さぶべぇ!」
反射的に殴ってしまい勢いよく吹き飛んだ
「お、お嬢様!どうされたのです…」
「近づかないで!!」
「はい?」
「なんかあなたが近づくと体がゾワゾワするしイライラするし不愉快なのよ!」
「おぉお嬢様…すみませんこの老いぼれがお嬢様のことを不快にさせてしまい…失礼いたします」
「あぁごめんなさいわざと殴ったわけじゃないのよ?仕事ご苦労様です」
「おぉ!お嬢様、この老いぼれにこんなお言葉をかけてくださるとは光栄の極みです」
私はまずエレン姉様の部屋に行くことにした
この家は伯爵であるため中々大きい屋敷だ
そのため移動にも一苦労である
ノックをしてエレン姉様の部屋に入る
「姉様さっきはすみません」
「コマリ?コマリなの!」
彼女は振り向くと喜んでいて飛び回るように動きまわっていた
そして顔は泣いていたのか目が充血していて目がウルウルしていた
こうしてみると私の姉であるエレンはかなりの美少女であるとも言える私と一歳しか変わらないなにもかかわらず童顔にして美しさも兼ねている私の現在の顔の平凡顔とは全然違う
「コマリごめんねごめんねぇおねいさんなのに私が私が連れ出さなければ!」
「そんなことはいいんですよ姉様」
「コマリぃ!」
彼女は飛びついてきて顔を私の小さい体に擦り付ける…何故だろうか無性に頭を撫でたくなってきた…母性本能をくすぐられる
ナデナデ
さらさらした髪で美しい髪毛並みのいい猫を撫でている感じだ
「えっコマリ?コマリ…えへへ気持ちいいもっとやって」
子供特有の無邪気な笑みを浮かべるエレン
かわいいまぁ愛でる対象はかわいいほどいい
なんか猫みたいだ黒猫
「…すぅ…すぅ」
撫でているうちに寝てしまったようだ泣き疲れだろう
身動きが取れない…がそんなことを気にしない頭を撫で続けると今度は自分が眠くなってきて…うとうとしてきた
うつらうつらしていくと次第に周りが見えなくなり体に預けられた体温とともに眠りに落ちた