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バカに貼るシールはない
亜利紗お嬢様の満面の笑みにわたくしは戸惑っております。
「バスタブにお湯を貼らないといけないのでしょう?」
それは、はい。その通りでございます。
「お湯のシールを一枚ちょうだい。」
一瞬、時が止まったような錯覚を覚えたのはわたくしだけでしょうか。
* * * * *
まさかの爆弾発言ですが、この程度でひるんでいては假素魔家の執事はつとまりません。
「バスタブに貼るだけでお湯がわくような魔法のシールはございません。」
「あら、あなたがお湯をはらないとって言ったのよ?」
誰か、バカに貼るシールをいただけないでしょうか。