14/18
使い道について
媚薬という存在に、亜利紗お嬢様が興味を持つよりも早く、わたくしはこの男を即刻排除しなければなりません。
しかし、現実とはそう、うまくいかないもの。
「え、なに? あー。そういうこと。」
ニヤニヤと気持ち悪い笑顔に、なぜか悪寒が駆け抜けました。
* * * * *
「なんですか、気持ち悪い。」
正直に目の前の男を軽蔑してみせます。すると、権化はわたくしの肩に腕をのせてこう言いました。
「亜利紗お嬢様と使いたいんだろ?」
耳にささやかれたこの言葉ほど、殺意を覚えた台詞はありません。
媚薬を?わたくしが?誰と?




