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假素魔家の日常  作者: 皐月うしこ
13/18

本音と建て前

亜利紗お嬢様は一瞬、権化の言葉が理解できなかったようです。


「それでいいのですよ、お嬢様。」


心の中で安堵の息を吐きながら、わたくしは目の前のエセ料理人をにらみます。


「そういう問題ではありません。」


性別ではなく、用途に問題があると言いたいのです。


* * * * *


今夜もどうせ仕事終わりに女性と楽しむつもりなのでしょう。


「あなたの行動に微塵も興味はありませんが、お嬢様にいらぬ知恵を与えられては困ります。」


ただでさえバカなのですから、これ以上、面倒くさくなりそうな情報を与えないでいただきたい。

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