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影の中のぼく ぼくの中の影

作者: mimi

「今日もおつかれ」


「あぁ、お前もな」


「あいつうざいよね、ほんと嫌い」


「そーだな、俺も嫌いだ」


「そりゃそーだよね、嫌いな人が違うわけないよね」


「たりめぇだよ」


「じゃあ好きな人は?」


「それも一緒だ」


「えへへ、なんか照れるね」


「気持ちわりーよw」


「君と僕とが出会ってもう16年か、」


「もうそんなになるか」


「生まれた時から一緒だからなんだか変な感じだね」


「確かにそうだな」


「突然だけど君は僕のことが嫌いかい?」


「嫌いなわけないだろ」


「だよね、、、、、、、ぼくも」


影はいつもぼくを見ていて、ぼくに話しかけてくる


影はいつもそばにいて、片時と離れることはない。


妄想を具現化させようとしてしまう。しかしそれは仕方のないことなんだ。

一生影から離れられないことを知ってしまった以上、

こうやって向き合っていく他に何もない。

そしてぼくは、どんどんどんどんはまっていく、

はっきり言ってもうどちらが影かわからなくなってしまった。

影は正直だから、ぼくは躊躇う。

そして影はいつもぼくを見ている。だから尚更躊躇う。

ぼくが影なのか、それとも影がぼくなのか、本当にぼくはぼくなのか、影という存在自体が最初から存在していたのか?ぼくが作りだしたんじゃないか?


だから、聞く


「君はなんなの?君は誰なの?君はなんでここにいるの?」


「なんだよ今更」


「いいから答えてよ」


「はぁ、わかった。よく聞けよ、、。俺はお前にとって1番の存在であり、1番の大切な人でもある。そして俺はお前であり、俺はお前の影だからここにいるんだ。わかったか?ていうかもうご存知なはずだろ」


「うん、そっか、、そうだよね、、、、」


そう、影が言ったことが多分本当なんだろう。だけどなぜか上手く話をのみ込めない、なんだかモヤモヤが残る、だからぼくはいつもとりあえずこう言うんだ。


「君が近くにいて良かったよ」


そうすると影は、なんと言っていいのかわからない微妙な顔をする。それは影がぼくだからだ。思っていることも全て一緒だからだ。だから影も悩む。影にとってもぼくにとってもそれはなぜかわからないけどとても心にくる。


そんな心に思ってることも一緒な影と、いつぼくは心から会話することができるのだろうか。それはぼく次第でもあり、影次第でもある。

初です

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