白熱灯
見ていると苦しくて。
見ていたいけど、眩しくて。
焦がれてしまうのです。
でも、背けることしかできないのです。
この気持ちをなんというのでしょうか。
この気持ちは決して綺麗なものではないと思うのです。
私にはそれしか分からないのです。
分かりたくないのです。
私には何もないから。
何もない自分を愛せないから。
いつまでも、目を閉じていられたらよかったのになぁって
思うのです。ずっと、目を覚ましたくないのです。
何やらこの世界は、私の描いていた世界にはなってくれてはいないようです。
思い通りにならないこの世界を愛せないのは、しょうがないと思いませんか。なんていじけてしまいます。
上手く描けない絵は、すぐにビリビリ破きたくなってしまいます。失敗したことには目を向けないようにします。
そうやっていくでしか自分を守れないから。
あなたは、私の世界を少しづつ、突いているのです。
迷惑なことですね。
夢を見ることは心地よいじゃないですか。
それなのに、どこかうずうずし始めたようです。
いつまでも夢を見ているのは、どうやら限界らしいです。
さて、目を開けましょうか。
あなたに、半歩づつでも近づいてみましょう。
いつか、あなたを直視できるように。