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プロローグ
「佐藤、この問題を解いてみろ」
「√2」
「相変わらず即答か、正解だ」
はぁ、また嫌味かよ
先生も先生だ。わざわざ俺を当てなくてもいいじゃないか
こんな目がなければ俺だって友達の1人くらい作れたってのに
そんな事を佐藤が考えるとチャイムがなった。
「じゃぁ、今日はここまでな、明日までに課題はやるようにな」
数学教師の田中がそう言って教室を出ようとした。
が扉がビクともしない。
「おい誰だ!外から誰か扉を抑えてるのか?イタズラもたいがいにしろよー」
田中先生は案外ノリが良く生徒にも好かれている。
それを聞いて教室も茶化すことなく
「先生、後ろからでたらー?」
「それもそうだな」
生徒に言われ教室の後ろ側にある扉から出ようとするがこちらも開かなかった。
すると1人の生徒が声を上げた。
「お、おい!黒板のあれなんだよ?誰が書いた?」
「いや、さっきまで授業してたんだぞあんなもん描く時間なんかなかったって」
教室中の視線が黒板に集まったすると眩い光に包まれ教室には誰もいなくなった。