第329話 めでたいめでたい
お待たせ致しましたー
僕が芸人さんとかのタレントなら。
パンパカパーン!!
って、効果音と一緒にクラッカーを鳴らしていただろうね!
だって、それくらい嬉しいお知らせが届いたんだもん!!
「「おめでとうございます!!」」
僕もだけど、エリーちゃんも喜んでいるからハモっちゃうのは仕方がない。
そのお祝いを告げた相手である、ロイズさんとルゥさんは仲良く腕組みしちゃっていました。お師匠さんとか僕はちょっと心配してたけど、無事にロイズさんとルゥさんがカップルとなったのだ!! 熱々ラブラブですな。とってもお似合い美男美女カップルの成立って、目の保養になります!
「ありがと〜!」
「あんがとよ」
ロイズさんから聞いたんだけど……ルゥさんに詰め寄られたことで、まあ折れたらしい。なんともルゥさんらしい強引さだ。そのルゥさんも、お師匠さんに背中を押されたから動いたんだって。
「おめでとうでやんすー」
カウルもひと安心したからってことで、自分のお手製クッキーの詰め合わせを二人に渡していた。ちなみに、お師匠さんの時も似たものを渡しているんだよね。気遣いMAXのうちの獣魔は可愛いなあ。
「……で。婚姻はいつするんだ?」
恋のキューピッド的な立ち位置にいたお師匠さんは、会場である冒険者ギルドに持ってきた僕とかのポーションパンを貪るように食べてた。最近忙しいのか、疲労回復のを食べるとその度に体が光ってた。
「あ? そう言うお前さんはレイアとどうなんだよ?」
「将来的には考えているが、もう少しレイアの目の訓練をしてからでもいいとは思っている」
例の精霊を消滅、そしてお師匠さんが作った解呪ポーションのおかげで、レイアさんの目はほぼ完治したそうだが……まだレイアさんの平衡感覚などの訓練が必要らしく。
お師匠さんもレイアさんのご実家でご挨拶は済ませたけど、レイアさんの訓練にはしょっちゅう付き合っているんだって。こちらも大変仲がよろしいことで。
「ほーん。慎重だなあ? 俺らもまあ似たもんか」
「ギルマス同士だもの〜。色々手続きあるのが面倒だわー」
「だな」
重役だから、色々やらなくちゃいけないことが山積みのようだ。僕とエリーちゃんも……実はちょっとずつ話し合っているんです。僕には今は両親がいないけど、後見人って立ち位置にはロイズさんとお師匠さんがいてくれている。だから、結婚への手続きは順調に進みそうでもお互いにまだ二十歳以上の年齢じゃないから、ゆっくり進めて行こうと決めたのだ。
僕もポーションパン屋を始めてまだ一年経っていないし、エリーちゃんも冒険者を続けていきたいからって。指輪については、ひとまず婚約より恋人の証とすることになったんだ。
「ねーねー! ヴィンクス、ロイズ!!」
ジェイドがラティストと一緒に何かを持って、ロイズさん達の前に行ったんだけど……その手の中には、見覚えのあるモノがあったんだ!?
「ちょ、おま!?」
「えぇえ〜?」
ロイズさん達がびっくりするのも当然。大きさこそは小さいし色も違うけど、ジェイド達は授与石を持っていたんだ!! それはまた、マーベラスさんに頼んで……それぞれの婚約指輪となったのです。ちゃんちゃん!
次回はまた明日〜




