第269話 甘納豆①
お待たせ致しましたー
今日は趣向を変えた、小豆を使った材料を仕上げていく。
「「あまなっとう??」」
「って言う、小豆とか豆の加工品なんだよ」
あんこもいいけど……ちょっと変わったパンも作ってみたいと思って。
甘納豆をうまく作れたら、絶対美味しいと思うんだよね?
「どんなものでやんすか?」
「うーん。少し乾燥させた、食べやすいあんこ? けど、潰したりしてないから豆の形がきちんとあるんだ」
「……難しいでやんす?」
「そうだね」
専門学校の知識だけじゃ……普通は作れない。
しかし、僕には!
おばあちゃんがいたから!!
おばあちゃんの知恵を拝借して、作ることが出来るんだ!!
「……その顔を見ると、作れるんだな?」
「ラティストにも、ちょっと手伝ってほしいんだ」
「……いくらでも」
食いしん坊さんのお力を借りれば、もっと早く出来ると思うからね?
まずは……豆選びから!!
小豆以外にも色々使いたいんだよね?
「豆〜まめ!」
試作のために、お休みの日を使って市場に買い出しだ!
豆の種類はいっぱいあったけど……途中でエリーちゃんとも出会えたから、お店に一緒に来てもらって。
甘納豆作りの開始だ!!
「豆を甘くするだなんて、ケントじゃなきゃ思いつかないわよね?」
今日も可愛くて綺麗だなあ。この子が僕の彼女さんだなって、今でも信じられないとこはあるけど。事実は事実だから! そこは胸を張ろう!!
とりあえず、本題は。
「今回のは煮るよりも、『乾燥』が大事なんだ。レンジって道具があると時短は出来るけど……せっかくだから、魔法でラティストに頑張ってもらう」
「「「乾燥??」」」
「最初は砂糖と水で煮て……あとは乾燥しちゃうんだ」
とは言え、作り方はたくさんあるらしいけど。僕は自分のおばあちゃんに習った作り方を実行しようと思う。
まずは……小豆じゃなくて、グリンピースぽい丸い豆から。豆ご飯にもいいけど、お菓子で食べれるようになったら面白いと思って。
フライパンに豆と砂糖って水を入れて……もったりするまで煮て。
煮詰まったら、バットに広げて……ここで、ラティストの魔法で半日程度の長さまで乾燥させていく。
最後に、ボウルに新しく用意した砂糖の中に入れて……しっかりまぶしたら!
甘納豆の第一弾、グリーンピースのタイプの完成だ!!
「へー? おもしろーい!!」
「……ほとんど豆のままでやんす」
「…………これでいいのか?」
「大丈夫!!」
さっそく、味見しようと皆の手に数粒ほど乗せてあげたよ。
んで、僕はパクッと口にすぐに放り込んだ!!
次回はまた明日〜




