第252話 パジャマパーティー①
お待たせ致しましたー
お城にお泊まり。
ゲストルームへ……僕はカウルとラティストと泊まらせてもらえることになったんだけど。
「だべろうぜ!!」
ってことで、エディがこっちでパジャマパーティーしたいと言い出した。
お互いの年齢も年齢もだけど……しょっちゅう会える関係じゃないから仕方ないよね?
だからって、お酒はお断りしたけど。
「……飲まねぇの?」
「……明日は一応僕ら仕事だよ?」
「働きもんだなあ?」
「エディこそ」
なので、つまみを肴におしゃべりだけになりました。
ラティストとカウルはほとんどもぐもぐ。
ジャーキーみたいな干し肉は美味しいや。
「っかし、あれだ。王になってから、ダチが出来ると思わんかった」
エディはお酒をがっつり飲んでいるからか、大きな息を吐いた。ちょっと羨ましいけど……仕事はほんとだからなあ。
代わりに、普通のジュースはもらえた。これも木苺の味わいが濃厚で美味しい!
「エディは王様なんだから……近い身分の人とかでいなかったの?」
「ダメだな。ほとんどが腐った家の人間で、媚び売ろうとするもんばっかだった」
「……ルカリアちゃんは?」
「あれは別。けど……まあ、妹みてぇなもんだ」
けど……ちょっとラティストを羨ましそうに見たから、多分だけど。好き……なんじゃないかなあ? 勝手な想像ではあるが。
「王様だから、王妃様とか必要なんじゃないの?」
「まあな。親父達が諸国漫遊したいからって、無理矢理継がされたが。執務以外は悪くないとは思ってる。ケントにも出会えたし、屑連中はあらかた片付けられたからなあ?」
「大変でやんすねぇ?」
「君達ほどでもないさ」
カウルがエディの隣に来たんで、エディは嬉しそうに撫でてくれた。多分、カウル触るの初めてかな? カウルも嫌がっていない。
「……しかし。俺の件で、また面倒なことが起きるのではないか?」
「え?」
つまみ頬張ってカッコ悪いけど……言えることはちゃんと言ってたから、僕は変な声が出た。
エディはうんうん言ってたけど。
「そうだな。創始の大精霊が二体……城下街でもリオーネに滞在している。それが周知された今……他国の、それも腐った連中はこぞって狙いに来るだろう」
「……それは、さっき僕も考えたけど」
そこにいろんな人達が巻き込まれたりしたら……僕らは、リオーネに居られないかもしれない?
ううん、下手するとどこにも。
その考えが顔に出てたのか、エディにがっしりと肩を掴まれた。
「大丈夫だ!! 俺は王。君のマブダチだ!」
絶対大丈夫、と思いっきり笑顔で言ってくれたんだ。
次回はまた明日〜




