第一話
茶畑や桑畑が広がる。ここが瓜子姫が住む場所茶どころ入間の地である。同時に織物の産地でもある。瓜子姫を脅かさずに連れていくにはどうすればよいのだろう……。じっくり考えた末にいろんなものを贈物することにした。断られ続けても贈物する。それが一番であろうと。案の定瓜子姫は家で織っていた。そして返事は……。
「鬼やさらい人かもしれないからダメ」
という返事だった。
「そこをなんとか。ちいとだけ」
その返事に答えた時贈り物をする。
ソルが贈った物。それは草履だった。ソルの仕えている神は脚の神である。このぐらいどうってことない。
瓜子姫は逆にうれしかった。家の蔵には炭俵もあった。脱臭効果にもなっていた。これが秘訣だったのだ。
「参考になるわ!」
「じゃあ開けて」
「ダメ」
つれない返事だった。近所の氷川神社を通じて日々を報告する。
門客神は「あせるでない。ただどうしてもダメと言う時はさらうしかない。あと七日待つのじゃ」と言った。
ソルは言いつけを守った。そして七日が経った。とうとう家の扉が開いた。
「貴方が門客神様の使い? そして鬼?」
「そう、僕の名前はソル。そんなに遠くないけど大宮まで付き合ってくれる?」
「いいわ!行く!!」
「いろんな草履を見て創作の参考にしたい!」
「ありがとう。絶対に後悔させないよ」
想いが、通じた。




