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瓜子姫と天邪鬼の冒険譚  作者: らんた
空を取り損ねた天邪鬼
90/122

第二話

 瓜子姫の織っている音が止まった。


 (今だ)


 「ここをあけておくれ。出来たよ」


 瓜子姫がそっと戸を開ける。


 「はい、これ」


 「成功したら、君の家に天邪鬼族の集団が来る。楽しみに待っててね」


 「ええ」


 コウは瓜子姫の家を後にすると二上山を登って行った。そして、夜を待った。


 幸いにも今日も雨でもなく曇りでもなかった。


 星空が輝いてる。


 空界の封印を解くには雨や曇りではだめなのだ。もちろん昼間でもダメである。星々から魔力を集めるのである。


 コウは呪文を唱えた。すると次々石が集まっていく!


 それは石畳となった。よじ登るコウ。そして石畳の上に昇って御印が描かれた幡を掲げ呪文を唱えた。


 すると次々空にヒビが入っていく。しかし天津神らはこの光景をすぐに察知した。そして天照が命令を下した。


 「布刀玉命よ、あの石畳を風で飛ばしなさい」


 「御意」


 そう言って天空から布刀玉命が降りて来て羽団扇を仰いだ。


 なんという風だろう。コウは呪文で足場を固めるも風で吹き飛ばされそうだ。


 (せめて星の力を石に込めて)


 コウは隠し持っていた石を掲げて星に向かって呪文を唱えた。すると石が光りだした。石畳が落ちて行く。このままでは石畳の下敷きになる!! 慌てて転移呪文を唱えて事なきを得た。


「この御印は……。すぐに報告せねば」


 布刀玉命は天空に昇るようにして帰って行った。


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