最終話
その日の夜、寝ていると起きて、起きてと言う声がする。起きてみるとウーフメの霊が浮かんでいた。老夫婦に声をかけるウーフメ。しかしよく見るとウーフメの頭に角が。
――ありがとう。でもお父さん、おかあさん。でもごめんなさい。本当の私は鬼だったみたいなの。
その声を聴いて老夫婦は驚いた。
――恩返しに私、陶器の作り方教えたいの。大丈夫。私の亡骸は燃やしても私消えないから。
半信半疑のまま翌日僧侶に来てもらいお経を唱え、火葬とした。裏の山に墓石を用意し遺骨を納めた。その夜ウーフメの霊が現れ、陶器の作り方を教わる。こうして一週間が経った。
――あとは実際売ってみて。きっと高価なものになるはず。
老夫婦はためしに売ってみると「これはかつてここでいっぱい売られていた高級陶器じゃないか!」と大評判。
こうして大隅国の天邪鬼から作り方を教えてもらった老夫婦はさらにお金持ちになって幸せに暮らしたとさ。
◇◆◇◆
天邪鬼国王ザメがはるばる出雲の国から雷の魔石を借り受け母国に戻った。しかし王宮は荒れ果て誰もいない。それどころか隠れ蓑で姿を隠してよく見ると天邪鬼の技術のはずの陶器を人間が作っていた。
(そんなばかな!?)
荒れ果てた王宮に戻り声をかけるも誰もいない。
「どうなっているんだ!?」
そこに天邪鬼が農作業から帰って来た。
「おい!居たぞ。国を捨てた逆賊の王が!!」
「殺せ!!」
こうして廃墟の王宮に剣が交わる音が響き渡る。しかし多勢に無勢。ザメの腹部に剣が貫かれる。こうして大隅国の天邪鬼の王族は死に絶えた。そんなときザメの懐から雷の魔石が落ちた。
「そんなばかな!? 王は国を見捨てたわけではなかったのか!?」
こうして大隅国の天邪鬼の王政は終わりを告げた。後に大隅国の天邪鬼は共和制となり作る物もサツマイモを加工した食品を売り生計をたてたそうな。
終




