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瓜子姫と天邪鬼の冒険譚  作者: らんた
おてんば瓜子姫と教育係の天邪鬼
53/122

第二話

 天邪鬼たちは瓜の木に例の瓜をつける。


 枝にぴたりと吸い付いたその瓜は日増しにどんどん大きくなった。樹に寄生してどんどん栄養を取っていく。


 白山は白山大権現がいる場所であり、天狗の縄張りでもある。もめ事を避けるため白山の隣の山である大門山のふもとに居を構えた。下手すると戦争になりかねないからである。


 天邪鬼の妖力で木を切り倒し、木を運びあっという間に家ができる。


 サオの家は結界が張られ雷の魔石でポンプを稼働させて水道と下水道を作り、照明を完備させる。3人の教育係の真の住居はここになる。


 しかし、人間にばれてはいけないので瓜子姫が暮らす家には照明はない。もちろん水洗トイレなどもってのほかだ。


 そして日々の生活をすべて整えたころ……。


 瓜は巨大化し、とうとう瓜から人間が産み落とされた。


 「生まれたぞ」


 「やれやれ、再教育だよ」


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