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瓜子姫と天邪鬼の冒険譚  作者: らんた
おてんば瓜子姫と教育係の天邪鬼
52/122

第一話

 王族は困っていた。


 このテオ姫のあまりのおてんばに……。


 もちろん天邪鬼である。「『はい』と言え」と言ったら逆のことをするのが最高と感じる種族である。しかも天邪鬼は人の心を読み、人の声を真似る。場合によっては人に化けることまで出来る。しかし、物事には限度というものがある。このままでは越中や越後や越前の天邪鬼族の王族と結婚ができなくなる。


 王は考えた。そして決断した。


 「お前を瓜に封じ込め瓜から生まれた人間として転生させて一定期間人間として修業させる!」


 「父上、ご勘弁を!!」


 しかしモオ王は容赦なかった。呪文を唱えるモオ王。


 瓜子姫はモオ王が持っている瓜に封印されてしまった!!


 「サオ教育係!!」


 「サオ、こちらに」


 「お前は万が一の時の見張り役じゃ」


 「はっ」


 「ミオ教育係!!」


 「はっ!」


 「お前は婆役だ。人間の子を拾ったということにして瓜子姫を育てるのじゃ」


 「はっ!」


 「クオ教育係!!」


 「クオ、こちらに」


 「お前は爺役じゃ瓜子姫を立派な良妻賢母に育てるのじゃ」


 「御意」


 「瓜子姫の記憶は2年で元に戻る。瓜子姫は一年で元の少女に戻る。それまで徹底的にまともな少女にするのだ」


 「はっ!!」


 三人が頭を垂れる。


 「瓜子姫がまともになったら記憶の封印を解く呪文を唱えるのじゃ」


 こうして未曽有の王女再教育プログラムがスタートした。


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