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瓜子姫と天邪鬼の冒険譚  作者: らんた
百の眼を持った瓜子姫
114/122

第二話

 二人は鬼の村に入った。村は結界に守られているので結界石が無いと入れない。瓜子姫はゲスト用の石で入った。


 「カナお前人間連れて来たんかい」


 「王女なんだからもっと自覚持ってよ」


 「え? 王女……?」


 「ごめん、そう……なんだ」


 「『僕』とか言ってるからてっきり少年かと」


 「女が『僕』って言っちゃいけないのか」


 その声はちょっと怒ってる声だった。


 「そ……そんなことないわ」


 そして王の前に来た。


 「カナ、その子が」


 「はい、瓜から生まれたそうです」


 「そして、これが瓜子姫の織物」


 「たしかに、これは力を感じる」


 「え?」


 「小さな傷なら癒える」


 「瓜子姫、君は凄いんだ」


 「だから君の噂を聞いた時、ぜひ会いたいと思って」


 「おお、これは失礼。私の名前はクナ」


 「この筑後の国の天邪鬼の王」


 「そして餓死した子供を見守る王」


 「え?」


 「お盆の時にあえなく餓死した子を1日だけ親に合わせる」


 「すごい!」


 「見たい?」



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