“アカン、アカン! それアカン!” って何の缶?
俺の連れはよくこの言葉を言う。
“アカン、アカン! それアカン!”
【アカン】という缶。
どんな飲み物なのだろうか?
俺の予想では?“赤い缶”なのかなと思っている。
もしくは? “オカンの顔が付いている缶。”
巷では? アカンという缶は、“謎の液体が入った缶”という
噂まで流れている。
何故? “噂”なのかというと、、、?
この【アカン】という缶を見た人は、ほとんどいない!
何処で買えるのか? 何と言ったら買えるのか?
そもそも、お店で買えるモノなのか?
薬物のように“違法”なものなんじゃないのか?
いろいろ俺の頭は過ったが、それでも一度でいいから【アカン】
という缶を俺は買ってみたい!
・・・数日後、俺は街で偶然! 【アカン缶】を見つける。
俺は迷わず、アカン缶を買った。
『おばちゃん、この缶1個売ってくれる?』
『いいわよ! 1個1000円ね!』
『えぇ!? 1000円もするの?』
『ごめんね、この“アカン缶”は? 在庫がないわりには人気商品で
欲しい人が山ほどいるのよ、買わないなら他の人が買うと思うから
無理して買わなくてもいいわよ!』
『・・・い、いやいや? おばちゃん! 俺が買うよ。』
『あら? じゃあ、1000円だよ。』
『はい! 1000円、これでいいよね。』
『よく説明文を読んでからあけなよ!』
『“説明文?”』
『ほら? 缶に書いてるでしょ! ここよ、ここ!』
『あぁ、本当だ! ありがとう、おばちゃん!』
『でも? 本当にアンタはラッキーな子だよ。』
『俺もそう思うよ!』
“奇跡的に手に入れる事ができたアカン缶。”
お店のおばちゃんが言ったように、ちゃんと説明文を読んであける事にした。
『・・・うーん、何なに?』
【一人の時にあけてください】
【周りには絶対に人がいない状態であけください】
【出来れば、狭い部屋の中であけてください】
【開ける時に、“開けゴマ”と大きな声で言ってください】
【静かな所であけてください】
【メモ用紙に、一言! “ありがとう。”と書いておきましょう】
はあ!? なんだ? この説明文?
俺はふと、そう思ったがその通りにして【アカン缶】をあける事にした。
『さあ~開けゴマ~!』
俺がそう言ってあけると? その後からこう聞こえてきた!
【ア・カーーーーーーーーン!】
【えぇ!?】
何処からともなく、こんな音まで聞こえてくる。
【シュルシュル~シュルシュル~シュルシュル~】
その音が、缶があいた口から聞こえる事に俺は気づく。
『ここから聞こえているのか?』
【キュイーン・ゴゴゴゴゴゴゴーーーーオオオ!】
・・・まさかな!?
俺は缶の中に、一瞬で吸い込まれて閉じ込められてしまった。
同時に、この缶の中に閉じ込められていた奴が外に出てくる。
『やっと外に出れたよ。だけど? ココは、何処だ?』
缶は自然と蓋が締まり、俺が入ったアカン缶はまた何処かのお店で
見つけてもらうしかなかった。
・・・それと? 不思議と俺のかわりに出てきた奴は俺になっていた。
コイツの記憶は俺の記憶を奪い取って、他の人から見てもコイツは俺。
見た目は全然違うというのに、誰がどう見てもコイツは俺なんだ!
*
『いらっしゃいませ~』
『これ! “アカン缶じゃない?”』
『そうだよ! 買うかい?』
『勿論! 買うよ。』
『1個1000円だけど、本当に買う?』
『買う! 買う!』
『アンタはラッキーな子だねぇ~』
『僕も今日は、ついてると思うよ!』
『毎度あり~』
『ありがとう。』
缶の中に閉じ込められて分かった事。
“アカン、アカン! それアカン”って?
関西弁で、“ダメ、ダメ、それダメ”という意味なんだって!
今頃、知っても遅いけどね。
最後までお読みいただきありがとうございます。




