詩あ 閉ざされた未来 ―英雄なき世界、後に―
「後悔ばかりが募っていく」
「誰にももはや、あれは止められない」
「そう、たとえ今この場に奇跡が起きて、かつて世界を救った英雄が戻ってきたとしても…」
今さら振り返っても もう戻れない
この道は一方通行だから
かつて 過去の世界がまぶしくて
あの日の光景すら直視できない
この瞳が映すのは 荒廃してしまった街並みだけ
「彼が作ってくれた平和を無駄にしてしまった」
「我々はなんと愚かなのだろうか」
「分岐点はとうの昔に。ここに来てしまってはもう…」
人々の平和は
輝いていたあの笑顔は
確かにあった事実なのに
いつの間にか間違えていた
これから歩むべきは 閉ざされた道
絶望にしかつながらない 暗がりの道
守れなかった未来が
伸ばした手の先から 意地悪に遠ざかっていく
「ストーリー」
かつて滅びにひんしていたこの世界を英雄が救ってくれた。
しかし、私達は英雄が残してくれたものを無駄にしてしまったのだ。
愚かな選択をしたものだ。
振り返ってみて、この愚かさにようやく気が付いた。
我々は己の背中を少しも顧みなかったから、とうとうここまで来てしまったのだ。