九時間目
九時間目 決戦
「おそらく、敵の数は一桁を切っているだろう。そろそろ全てに決着がつく。今日、もしくは明日あたりに全員が殺されているかもしれない。そして残った一チームが帰れる。今日が正念場だぞ。相馬」
その日、僕は確認するように言った。もう本当にチーム数は少なくなっているだろう。僕の勘が正しければ残りのチームは5,6チームくらいなんじゃないか。そうすると本当に今日か明日あたり決着がつくんじゃないかと思った。僕ももう限界だ。普通だったらみんなが死ぬまで待っておくと考えていただろうが、今の僕にそんな発想はなかった。とにかく早く終わらせたかった。ただ、それだけ。それで行動できる僕が恐ろしかった。洗脳されているとも思えた。
だけど生き残るためにはそれしかない。相馬にもそれは分かってもらっているはずだ。そうだ。それしかないんだから……………。
それから僕らはすぐ行動に入った。もともとがそれほど広くない島なのでくまなく探索していった。しかしなかなか敵に会わない。もうみんな死んじゃったのか?とか思ってきた頃、僕たちの前に人影が現われた。
「誰だ、お前は」咄嗟に出た言葉がそれだった。本来かまわず撃ち殺すべきなのだろうがそれが出来なかった。現われたのは佐野と小川だった。僕はそれを確認しだい、ショットガンを持っていた佐野を撃ち殺した。小川の方は叫び声をあげられる前に相馬が殺していた。
佐野修貴、小川さくら ゲームオーバー
残りチーム ラスト5
その頃、島のいたる所でこれまでにはない闘争が繰り広げられていた。今日、脱落したチームは4、残りは赤野と相馬班、本田と千草班だけになっていた。そうして最後の夜がくれた………。