表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/31

6話 敗北イベント1

「ここか」


「わたしあの時はこの中に入ってしまって魔物に追いかけられたんです」


村娘が言った。

結局村での情報も得られず、何も思いつかずのまま洞窟の前までたどり着いてしまった。


「でででですから私は帰りたいんですけどぉお」


まあそりゃ魔物に襲われ命の危機にあったのだから当然の反応だ。


「帰らせてもらってもいいですかねえぇ…」


震え声で村娘が言った。


『この子泣きそうだよあいっちぃ』


「俺もかわいそうだと思う」


よし


「置いてくか」


勇者はむちゃくちゃ強いし大丈夫だろう。

そう思って能力を使い、勇者に一人で突入するよう指示を送った。


「…」

「あえ!?」


黙ったままの勇者は再び村娘の腕をガシッとつかんだ。


「あ、あの…私もついていく感じですか…?」

「いくぞ」

「うぇ…うぇえええええええええん!!」


勇者はそう言って泣いた村娘を連れたまま洞窟に入っていった。


「いやいやいやどうしてこうなった!?」

『あのーね、あれなんですわあいっち。たぶん村娘連れてくるのに能力使ったっしょ』


ティーナが腕を組んでそう言った。


「うん」

『能力は〈先に指示されたことを優先する〉特性がありまして…』

「…つまり〈勇者、そこの娘を連れていくと何かあるぞ〉と能力を使ってしまった場合は?」

『何かあるまで勇者は止まらないすね』

「…」


もしかして俺、やっちまった?

『あいっち、やっちまったな』

トゥーナが俺の肩をポンとたたいた。



「ええいとにかく勇者を追うぞ!トゥーナ!」

と言って俺は洞窟の中に入っていった勇者たちを追いかけて走った。

『ごまかしMAXねあいっち、ウケるわ』


こうして俺たちは洞窟の中に入っていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ