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思い付いた話

大地に根を張る大樹の夢

作者: 雨森しと

始まりはここから

ここにいるのはもう飽きた

私の周りの小さな世界

目的も無いまま一歩、また一歩


とりあえず雪原を目指す

二人組の旅人が語っていた砂の雪原

太陽の輝きは慈悲か罰か

果ての見えない灰の砂

両手いっぱい広げても全てを抱くことはできない


砂に足をとられてそのうち燃えた


次に目指すは大空

いつか小鳥がさえずった水の大空

鳥が泳ぐのか魚が飛ぶのか

深く広がる無限の碧

両手いっぱい広げても全てを抱くことはできない


上手く羽ばたけずに蒼穹に沈んだ


最後にお城を目指す

世界を巡る風が歌った雪の城

雪と風が奏でるはワルツかレクイエムか

高くそびえる真っ白なお城

両手いっぱい広げても全てを抱くことはできない


か細い歌声は雪風に攫われた



大地に根を張る大樹の夢



振り返れと

旅人が、鳥が、風が

語り、さえずり、歌った


目の前に広がる

砂の雪原、水の大空、雪の城

どれもこれも小さく見えて

両手いっぱい広げれば全てを抱くことができた

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