高校時代Ⅰ
僕は3ヶ月前に高校をやめた。それから色々なことがあった。あの時、信じて進まなかったら、今頃僕は退屈な日常に埋もれたままの人生を過ごしていただろう。
今から3ヶ月前、5月。ゴールデンウィークも終わり、また退屈な学校生活が始まった。
僕は至って普通の高校生だ。だがひとつだけおかしなところがある。それは僕が所属している部活だ。僕が所属している部活は非公式の部活で、文芸部の部室の一部を使って活動している。文芸部は元々人が多く部室が二部屋あったが、いまは部員が少なく僕達に片方の部屋を貸してくれている。だがそれにはきちんと条件がある。
僕達の部活は非公式ながらも学校内ではかなり有名だ。その名をオカルト研究会という。そのオカルト研究会の部長である、星川メイ先輩の占いがものすごく当たるということで女子から人気がある。メイ先輩の占いは6ヶ月待ちで、その整理券は高値で取引されているらしい。そして文芸部の条件は、その占いを優先的にしてあげることだ。メイ先輩は「そんなこと簡単だわ。みんなもわかってくれるし。」といい、部室を借りている。
そんな部活にどうして僕が入っているかというと、僕が入学して二週間がすぎ4月も終わりになる頃、突然ある女性からこえをかけられた。「あなた、占いをやっているわね?オーラからわかるわ、あなたに案内したい場所があるの」と言われた。事実僕は占いをしているし、何より彼女にどこか惹かれるオーラがあった。そう言うわけで、僕は彼女について行った。そこで案内されたのがこのオカルト研究会だ。オカルト研究会がなにをやっているか実際に入っている僕もわからない。黒魔術や練炭術をはじめ様々なオカルトをしているということだけはわかるが具体的に彼らが何を目標にしているかはわからない。ここは自分のやりたいオカルトを協力者とともに極めていく、そんな部活なのだ。
そんな部活に入ってからメイさんに占いをとても鍛えられた。最近ではポストメイさんと学校でうわさされるほどだった。毎日放課後に2人を占っていた。僕がやっているのはタロットだ、カードに書かれた絵柄をみて占いをする占いの中でもメジャーなものだ。そんなメジャーなタロットだがこのオカルト研究会には僕しかやってる人がおらず、占い好きのこたちからは新鮮なようだ。それでメイさんから指導を受けているという情報が学校中に広まり、今では僕もみんなを占う立場になってしまったというわけだ。とはいっても、占いは結局どのくらいの経験と直観力があるかで決まるし、占いをするのは好きだから僕にとってはすごくいい学生生活だった。
「オカルト研究会何やってる」→「オカルト研究会がなにをやっている」直しました