奴隷少女の過去
なかなか表現がうまくいかないです::
私はとても小さい村で生まれ育った。
人口は20人程で私はお母さん、お父さん、おじいちゃんと暮らしていた。
村の周りは木に囲われていて近くの街からはかなり離れていたのでこの村を訪れる者は誰一人としていなかった。
私は毎日幸せだった、友達と遊び、家族とふれあうという温かさを毎日感じていた。
だがそんな幸せな日々は炎によって燃やされる。
「おーい!レディア、ちょっとそこの木を取ってくれー」
「はい、おとーさん」
父は建築士で今、村の倉庫を新しく立て直している所だ。
私は、父の建築の手伝いをしている。
「あなた、レディアお疲れ様。昼食よ」
母が小走りでこちらへやってくる。
「ありがとうおかーさん」
「レディアは本当に良い子だねぇ、あなたレディアに無茶させてないでくださいね?」
「わかってるよ!レディア、先に昼食を食べてなさい。」
父が笑顔で、母が笑顔で、本当に幸せだった。
だが、
「ウーガスさん!大変ですよそ者が村に!」
ウーガス、私の父の名前だ。
いままで誰一人よそ者が来なかったこの村によそ者が来たという事実は村全体に知れ渡っていた。
「なんですって!その者達はどこです!私が話をしてきます。」
「助かります、ウーガスさん。こっちです」
私は父の後をつけて村の入り口まで向かった。
「おい!この村の責任者だな!話がある、ちょっとこっちに来い」
「分かった。そちらへ行く」
3人の男達が父を囲み、森の方へと消えていった。
「お、おとーさん…だ、大丈夫だよね」
大丈夫、大丈夫、絶対に大丈夫と思っていた。
大丈夫としか、思えなかった。
父が消えて20分後。
流石におかしいと思った村人達が捜索を開始した。
でも結局父は見つからなかった。
その夜、あの男達が帰ってきた。
しかしそこには父の姿は無く、謎の袋を持っているだけだった。
「ウーガスは!ウーガスはどこですか!」
帰ってきた男達に泣きながら聞く母。
男達は笑っていた。
「お母さん、見てください?この袋を」
母は袋を受け取り、中を覗き込む。
「アッアアアアアアアアアッ!イヤアアアアアアア!」
母は叫んでいた、そして袋を落とす。
落ちた袋が転がり、中のモノが出てくる。
やさしくて、大好きだった、父の顔が。
「いいねぇ!お母さんその叫びっぷり!」
三人の男達が母を嗤う。
「殺してやる!お前ら!全員!」
母は三人の男達に向けて今までに見たことの無い表情で睨みつける。
「おーこわいこわい、あー面白かった、もうやっちゃっていいですよ?皆さん」
「・・・・・・!」
私は声が出なかった。
目の前で母が首を切られた直前に
剣とたいまつを片手に10人程の男達が入り口に集まっていた村人を全員殺したのだ。私はその場で立っていた。動けなかった。
「おい、大人は殺れ、子供は確保して商人に売りつけるからな!」
「あっあああ、あああああああああ!」
私は逃げた、逃げて、逃げて逃げて逃げて逃げて逃げた。
だが、子供の私が、大人の男に逃げれるはずも無く。
「つーかまーえた」
「殺してやる!いつか絶対に!」
「ハッハッハ!寝言は寝てから言うんだよ?奴隷ちゃん?」
気づけば馬車の中にいた。
手錠をされ、足に錘をつけられている。
目の前では私の友人らが座っている。
全員家族を殺され、これから奴隷になると言う運命に絶望している。
私ももう、耐えられない。
馬車が動き始めた、少し、隙間が空いていてそこから外の景色を見てみると。
私の生まれた村、私に幸せをくれた村が 燃えていた。
「っ………」
もう泣く事もなく、私たちは心を、感情を無くしたのだった。
その後、私は奴隷商人に買われ、毎日暴力を受ける生活になる。
名前を失い、私は301番になった。
もうこの世に希望は無い、死にたい。
私を殺して。
そう毎日思うようになった。
だが神は私を殺しはしなかった。
ありがとうございました