スキル、覚えました
なかなか表現が上手くいかない::
1日1話ペースで投稿しようかなって思ってます。
細い道を走って行く途中、俺は自分の中に変化があった。
まず、体が急に身軽になった。
体がとても熱い、急に視力が良くなった事。
この症状が発生した時、俺は意識だけになってしまった。
体は動いている、だがこれは俺が動かしていない。
言うなら誰かが俺の体を操作している。
まさにこんな感じだった。
いくら体を動かしたつもりでも、俺の命令通りに動かない。
そして俺の体はゴスペルとレディアの元にたどりついた。
「お前は誰だ?その血、もしかして兵士達を殺したのか?」
レディアは泣いてこちらを見ていた。
「大丈夫か!?レディア!ああそうだ!俺は兵士を皆殺しにした、後はお前だけだ」
俺はそう言った、だが言っていなかった。
訳が分からない。
俺は自分の口を動かして喋ったはずなのに。
なんでなんだ、なんで体が言う事を聞かない!
「うるせぇ、お前とする話は無い。レディア、遅くなってごめん、そこで見といてくれ、今からこいつを殺す」
俺はもう何をしても無駄だと思った。
この体はもう俺の体では無い。
「良い度胸じゃねえかガキ!この女が…」
俺の体は勝手にゴスペルの懐まで走る。
一瞬、そう一瞬だった。
あまりにも速すぎるのかビュンと風を切る音が聞こえる。
土もかなりえぐれていた。
もうこの体は俺の体じゃない、身体能力があきらかにおかしい。
「死ねよ」
俺の体はゴスペルの体を包丁で刺す、刺す、刺す。
「~~~~~~~~~!!!!」
ゴスペルの顔が一瞬のうちに歪む。
体にはかなりの刺し傷があった。
だが俺の体は手を緩めない。
「アハハハァ!」
笑っていた、俺の体は。
俺の体はゴスペルの頭を持ち、地面に叩きつける。
ゴキィ!頭蓋骨が割れる音がした。
だがゴスペルはまだ生きている、何者なんだこのおっさん
俺の体は地面に頭が埋まっているゴスペルを持ち上げ地面に叩きつける。
バキ、バキ、バキ、バキ
そして俺の体はゴスペルの胸を包丁で引き裂く。
ゴスペルは当然、もう死んでいるだろう。
だが俺の体は胸を引き裂いた後、包丁で首を切り始める。
やめろ、やめてくれ。
流石にそこまでしなくていい。
もうヤツは死んだ、やめろ。
レディアは唖然とした顔でこちらを見ている。
だが俺の思いは体には届かなかった。
ゴリ、ゴリ、ゴリ
首の骨を包丁で切っていく俺の体
そしてとうとう首が切り落とされる。
その瞬間俺は意識が無くなった。
「ん…ここは?」
そこは俺が死後の世界に来た時と同じ部屋だった。
そして目の前にはあの美少女が。
「ここは、死後の世界です。あっ楓様はまだ死んでいませんよ?ちょっとご説明の為に意識をこちらに送らせていただきました。」
「ご説明って、あの体が勝手に動く事と関係が?」
「その通りです、実は異世界移住券には特典がついていましてね、その1つにスキル、と言うのがあるんです。そのスキルと言うのは異世界でかなり強い感情が発生した時、その感情次第で自分に特殊能力が身に付く、という訳でしてね。ご説明する前に部屋を出て行かれてしまったので説明が遅れました、すいません」
「いえ、先に出た僕が悪いので大丈夫です。ちなみに僕のスキルについて教えて頂けませんか?」
「ではご説明します、スキル名 鬼人化このスキルは殺意の感情が一定数超えると覚えます。能力は肉体能力の向上、そして体の支配を目標が達成するまで奪われるというものです、発生条件は一定数の殺意か血を浴びる事です」
最悪だった。
俺はゴスペルへの殺意が多すぎたせいで、とんでもないスキルを覚えてしまった
しかも覚えれるスキルは1つだけ、なんかもっと良いスキルは無かったの?ラノベとかでよく見る最強物が使いたいんだけど。
鬼人化は最強かもしれないけど勝手に動くし、勝手に喋るし、やりすぎだからただの切り裂き魔じゃないか!せめてこの世界は魔法が無いので魔法を使えるスキルとかだったら注目を浴びて幸せにくらせるのになんで鬼人化なんだよ!俺に犯罪者になれって言いたいのか!
「では私はこの辺で失礼します、良い異世界ライフを!」
そう言って黒髪の美少女は消えていった。
何が良い異世界ライフだ、スキルからして犯罪者ライフじゃないか。
早く城下町に行ってレディアと結婚しよう。
あ、レディアは俺の鬼人化を見てたな。
最悪だ。絶対嫌われてるし俺は絶対1人になる。
俺は鬼人化を後悔しながら静かに意識が薄れていった。




