僕はミノムシ
ゆらゆら
ゆらゆら
宙ぶらりん
ゆらゆら
風に揺れています
このままずっと
ゆらゆら
ゆらゆら
どこに行くわけでもなく
当てもなく
揺れ続けていたら
いつか
あなたと僕
繋がっているこの糸
ぷちりと
切れてしまうのでしょうか
そうしたら
あなたから
離されて
離されて
離されて
どこか遠いところに
放りだされてしまうでしょう
僕を掴まえようと
あなたが手を伸ばしても
細い糸
ひらひら
ひらひら
温かな指すり抜け
容易く
僕は落ちてしまうのです
熱いアスファルトの上
落ちたらこのカラダ
焼けてしまいます
痕跡なんて残りません
気配も
存在も
においすら
ゆらゆら
ゆらゆら
強い風吹きつけるたび
怯えて
恐れて
ゆらゆら
ゆらゆら
風が吹くから
揺れるのか
カラダが震えるから
揺れるのか
だから
誰にも気づかれません
ゆらゆら
ゆらゆら
ゆらゆら
ゆらゆら
ゆらゆら
ゆらゆら
ぷちり
と
と
と
ほら
もう
お別れ、ですね