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不器用なコーラと仲直り。

作者: 心花
掲載日:2013/05/01

「んっ!」


 教室の机に突っ伏していた俺の目の前に、突然仏頂面を引っさげて、柚葉がコーラを差し出して来た。


「なに」


 俺も負けじと仏頂面を突き返してそう聞く。


「何って、コーラよ。見てわかんないの? バカ」


「あ? なんでコーラを差し出してんだよバカって意味だったんだが、そこまで言わねーとわかんねーのか? バカ」


「あーうるさいわね! いるの、いらないの、どっちよ、バカ!」


「あ? いらねーよ。んなもん」


「はぁー? 私があげるって言ってんだから、受けとんなさいよ、バカ!」


「んだよ、めんどくせーな。じゃあもらってやるよ。クソ女」


「さっさと飲みなさいよ! バカ男!」


「うるせーな」


 ムカムカしながら、俺はコーラのプルタブを開ける。その途端


「うわっ!」

「きゃあ!」


 コーラが勢いよく噴き出した。


「おまえー! わざとだろ! わざとコーラ振って持ってきただろ。いくらケンカしたからって、仕返しか!?」


「ちがう! もういい!!」


 怒鳴る俺に、柚葉はハンカチを投げつけ立ち去った。


 それと一緒に転がり落ちた、くしゃくしゃのふせん。


 何気なく開いてみると、そこには “さっきはごめん” の文字。


 もしかして……コーラに貼り付けて渡すつもりだったのか?


 その瞬間、俺は噴き出したコーラの意味を悟った。


「めんどくせーな……」


 俺はボヤきながら、机にふて寝してる柚葉のとこへ行く。


「おい。おまえ、さっき走ってコーラ持って来ただろ。バカじゃねえ? 炭酸飲料に振動与えんなよ」


「うるさい」


「……さっきはごめんな?」


「……うるさい」


「はいはい。コーラ、さんきゅーな」


 そう立ち去る俺の後ろから


“ 私も……ごめん”


 微かに柚葉の声。


 気が抜けたコーラは……


 ――――いつもより甘い味がした。

















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― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして(*・∀・*)ノ 二人の会話が自然でとても可愛らしいお話ですね!! 読んでてキュンっとしてしまいました
2013/05/01 18:37 退会済み
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