第8話 Memory of the past(過去の記憶)
お ま た せ して申し訳ないです。 ひさびさに書いたので、文章力ガタガタ。 いや、もともとガタガタですけどね。 最近は声優になるために頑張っている最中です
レイスは倒した騎士から金目の物を取り、その場を去ろうとする。
「ま、まてぇ!!」
レイスの背後から声をあげる人がいた。
レイスは振り向かずにその声を上げた人物にいう。
「やめておけ、無用な戦いは個人的にしたくはない」
足を止め言う。 それに対し、
「ふ、ふざけるな!! お前みたいな騎士崩れの犯罪者に・・・ッ!!!」
「犯罪者に、なんだ?」
レイスは足を止め、後ろを見る。 そこには先の戦いでボロボロになった騎士が地面に剣を刺し立っていた。「情けを貰うのは、一生の恥だッ!!」
そういうと騎士は地面に刺していた剣を引き抜き、レイスめがけて走り出した。
「うおおおおおおおおおおお!!」
声を上げレイスに向かう。 レイスは振り返り騎士を見る。
「やあああああああ!!」
騎士が剣を振り下ろす、それをレイスは避ける。
「お前なんかに・・・ッ!」
薙ぎ払う。 しかしレイスには当たらない。
「お前何かにィ・・・!」
剣を振り上げ、レイス目掛けて振り下ろす。
「お前何かにィィィィィ!!!」
そして、剣が地面に刺さる。 それを抜こうとするが、抜けずにいた。
騎士の兜が地面に落ちた、
「-!? お前は・・・」
兜が落ちた騎士の顔に見覚えがあったレイスは驚きを隠せなかった。
「レーン・・・」
「あぁ・・・、レーンだ・・・」
レイスが言うとレーンも答えた。
「なぜ、なぜお前なんだ・・・」
レーンが言う。
「なぜ、お前が犯罪・・・、総隊長を殺した・・・!!」
レーンが近づき、レイスの胸倉を掴んだ。
「お前は・・・!! 隊長かくになれる存在だったんだぞ・・・!!!」
雨が降り出す。 レーンは泣きながらレイスに言う。
「どうして・・・、殺したんだ・・・」
レーンはレイスの胸倉を掴んでいるこぶしを更に強く握り締めた。
「どうしてッ!!!!!」
レーンの真剣なまなざしにレイスは、
「すまん・・・。 黙ってここは見逃してくれ・・・」
雨が更に強くなる。 レイスはレーンから顔を逸らし言う。
「・・・・」
レーンがレイスを突き放し、レーンは地面に突き刺した剣を引き抜く。
「うおおおおおおおおおおお!!!」
そのままレイス目掛けて走る。
「ああああああああああああああ!!!!!」
レーン渾身の一撃だろうと思われる斬撃がレイスを襲う。
だが、レイスはその剣をよけようとしなかった。
レイスの真横にレーンは剣を振り下ろしたのだ。
ザァーッと雨の音だけが残る。 その中でレーンの息切れの声だけが聞こえた
「答えろ・・・!! お前に・・・、今のお前に正義はあるのか!!」
レーンがレイスに言う。
「・・・・・・、今の俺に正義はない。 だが」
だが、俺は。
「俺は、この世界は間違っている・・・。 そして俺は―」
殺してなどいない、誰も・・・殺してなんかはいない。
雨の音が一段と強くなる。 レイスの声が雨の音でかき消された。
「・・・・・・、正義がない。 じゃあ! お前はなんだ・・・、レイスッ!!」
ザァーッと雨の音の中レイスは、
「邪神・・・、レイス・オブ・ハーデスだ・・・」
そういうとレイスはレーンの横を通り抜ける。
「レイス・・・、お前の言葉信用するぞ」
雨に打たれながら言う。
「殺してなどいない、誰も・・・殺してなんかはいない。と」
レーンは激しい雨の中で一人、誰にも聞こえないぐらいの声でそういったのであった。
騎士部隊を倒し、メイヤと白夢のところへ戻る途中、
『レイス、あの男はお前の知り合いだったのか?』
「・・・・・・、あぁ」
あの男とは、レーンの事だろう。 そう思うのであった。
「レーンとは士官学校時代の仲間でな、俺が卒業するまでは俺とカイト・・・、あぁ、カイトは今の騎士団の総隊長の事な。 で、レーン」
雨が降り続ける。 レイスはこれ以上ぬれないように木の木陰に入った。
ポケットから倉庫魔石を取り出しその中からシートを取り出す。
「Coll」
シートを取り出し、地面に敷く。 ついでに体を冷やさぬように発火石を取り出し、軽いキャンプ状態を作った。
シートをしいた上にレイスは座りる。
「本当に、あの頃は楽しかった」
「おい、レイス何やっている?」
授業をサボっている俺にカイトが言う。
「別に、あの内容知ってるからいい・・・」
「知ってるから出ないとかそういうのは意味がないだろう」
「ふぁ~あ・・・、別に、気にしない」
そういいながら俺は寝る。 それを見たカイトはハァ~・・・っとため息をつく。
はぁ~って言われてもな、分かるんだよ、勉強したから。 俺は勉強を先に先にやっておかないとこの学校。 士官学校でついて行けなくなるんだよ。
「生徒会長命令でも聞かないのか? レイス」
「あぁ、聞かない」
カイトはまたため息をつく。 まぁ、ここまで俺に言うって事は先生にでも言われたのだろう。
「大体、なぜサボる? 確かにお前は学内成績No2の実力もNo2だ」
「・・・・」
「だが」
カイトが言う、
「あえて、No2に入るのが気に食わないのもあるぞ、レイス」
なんだ、気づいていたのか。
「当たり前だ、お前が力を抜いてたぐらい気づいてる」
いや、てか何で俺の考えが分かったんだよ。
「何年お前と一緒にいると思ってる」
「いや、3年しか一緒にいねぇだろ」
カイトとは14の時、小等部で出会った。 当初カイトは皆から恐れられていた。
理由はごく単純、父が聖騎士団総隊長であったからだ。 その為、皆から恐れられていたのだ。 俺は特待枠で入ったわけでも無ければ、家柄の影響もない。
実力と魔石適性、学力で入ったからな。 まぁ、神童とも言われた事もある。
だが、俺は血反吐吐くぐらい勉強をし、実力も付けた。 物覚えの悪い俺はひたすら反復練習と予習、復習をずっとしていた。
魔石適性は運が良かっただけである。 後は、どうにか自力で付けた。
そんな中、カイトが俺に会いに来たのだ。 そして突然俺に、
「おい、俺と勝負しろ」
と言った来たのであった。 勝てるはずが無い、聖騎士総隊長の息子だぞ?
英才教育を受けているはず、実力も俺より上だろう。
断ろうとする俺にカイトは、
「こないであれば、こちらからいくぞ!」
言い出すと、突然椅子に座っている俺に殴りかかってくる。 俺はとっさにカイトを蹴り飛ばし、間合いを取る。
カイトは痛むのかおなかを押さえながらこちらを見ている。 野次が集まる。
お互いに間合いを取り、相手の出方を伺っていると、カイトが動き出した。
俺はすぐに対応し、カイトの攻撃を捌き、顔に一撃入れると。
カイトはそのまま倒れた。 おかしい、もろい・・・。
カイトが倒れた瞬間にやれやれーなどと飛ばしていた野次共が黙り込んだ。
そして、目を覚ましカイトは鼻血を垂らしながら立ち、言った。
「どうだ!! 見たか!!! これがお前らの恐れていた聖騎士団総隊長の息子の実力だ!!」
などと、いきなり言い始める。
「英才教育? そんなの受けてない!! 私は自分の力でこの学校に入ったんだ!!」
衝撃の発言を野次の集まった教室で叫ぶ。
「父の力で入ったのではない! 私の力だ! 試験の時に全員総隊長に見てもらっただろう。 私もあの試験場にいたのだ!!」
まさか・・・、あの何万何千人の中にいたのか・・・。
毎年、聖騎士士官学校には何万という生徒が入学を希望してくる。
その中で受かるのはたったの百人しか受からないのである。 受かる時点でエリートと言っても過言ではない。
「私は見ての通り弱い!!! 今私が目を付けたのは、この男!!」
カイトは言いながら俺をみる。
「レイスだ!! この男が今現時点で一番強い!! 私はそう確信した!!」
そして、この事が小等部全域に広まった。 恐れられていた存在が一気に、逆転した。
最弱の男と言われ、そして、
「おい、お前金もってこいよ」
「親がたくさん持ってるんだろう?」
「ちょっとでいいからよ」
と、三人グループに金の要求をされている。 それに対し、カイトは、
「それはダメだ、お金は自分で稼いで手に入れる物。 盗みなんて持っての他だ」
断言した、それを聞いた三人グループの一人がカイトを殴った。
「もってこねぇーとぶっとばすからな!!」
脅迫まがいのことを言われてもなお。
「もってこない、自分でどうにかしろ」
「いい度胸だ、ボコボコにしてやるよ!!」
三人グループがカイトに向かって殴り掛かる、カイトも逃げず立ち向かった。
結果は、
「ケッ、金持ってんじゃん。 まぁいいや、これで許してやるよ。 次はちゃんともってこいよ!!」
地面に倒れているカイトである。 何も言わずカイトは立ち上がり砂ほこりを払う。
「あーあ、とられてしまったな。 今日は父の誕生日だったのにな・・・。 頑張って貯めたのに・・・・・・、ま! しかたない!」
アハハハハと笑うカイト、それを見たレイスはその場を去った。
とある商店街に三人グループがいる。 そいつらを見つけたレイス。
「ちょっといいか?」
レイスが三人グループに言う、そしてそのまま裏路地に誘ったのであった。
三人グループに財布を取られたカイトは公園のブランコに熱中している。 そこに俺はカイトにあるものを投げた。
「ん? これは、私のさいふではないか!」
「・・・」
「まて、レイス。 なぜ君がこれを?」
「道に落ちてたから、お前に返すだけだ」
「なぜ、この財布が私のだと分かったのだ?」
俺はカイトに背を向けたまま話す。
「しらん、どーせお前のだろうと思っただけだ」
「これは―! レイスこっちを向いてくれ」
「・・・・、断る―イッタァ!!?」
そのまま、去ろうとすると頭に急に痛みが走った。
「何しやがる!!!」
そのまま、勢いよく振り返ってしまった。
「あ」
「・・・、やはり・・・」
俺はすぐにカイトに背を向ける。
「なんだよ。 なんか文句あんのか」
「いや、そのな・・・」
カイトが何か言いたげな口調をしている。 だが、なぜかこんな声がした。
「フフフフフフ・・・・」
ん? なんか、笑い声がするような気がする・・・。
気になり俺はカイトのほうを見ると。
「フフフフフ」
笑っていた。
「おい」
「なんだ? レイス。 フフフフ」
「なんで笑ってる?」
「だって、レイス君は優しいから」
思いもしないカイトの発言に俺は驚きを隠せず、黙り込んでしまった。
「だって、君は私が財布を取られるところを見ていたのだろう?」
「しらん」
「そして、私が君の為のに買うためのものってのも聞いたから取替えしてくれたんだろう?」
「お前の親父の誕生日だからだろうが」
「ん?」
「あ」
ニコニコしながらカイトは俺を見ている。 くそ、はめられた。
そんな事を思っているとカイトは俺に近づいた。
「ありがとうレイス。 君は本当に優しい」
レイスは真正面からお礼を言われ照れ隠しに言った。
「ふん、別に・・・、お礼もいいがお返しだッ!」
そういうと先ほど投げられた石のお返しにカイトを殴った。
カイトは殴られ、そのまま地面に倒れる。 だけど、すぐに立ち上がり。 ニヤッとすると、俺に殴りかかってきた。
俺はカイトの攻撃を避け、避けた際におなかに一撃入れる。 だが、カイトは何とか耐え俺を掴み、そのまま投げた。
「ふぅ、いたた。 やったのは私だが・・・、もう、あの時のようにはいかないぞ?」
あの時とは、教室のときの事だろう。 そう思い俺は立ち上がる。
「うっせ、覚悟しろよ? この野郎ッ!」
「こいッ!!!」
そして俺たちはそのままケンカをした。 気が付くと、夕暮れになっていて、俺たちは地べたに寝ていた。
「なんだよ・・・、お前強いじゃん」
「ふぅ・・・、あれから自分で鍛錬していたのだ」
ハァハァと息遣いが激しいなか、俺たちはお互いの顔をみると、
「クッ・・」
「プッ・・」
「「アッハッハッハッハッハッハッハ」」
おかしくなり笑い出しす、なぜだか分からないが。 笑いが止まらない。
少し笑い、お互いに笑い疲れてくると自然に笑いが収まる。
俺たちは体を起こし、立ち上がり砂埃を払う。
「私はこういう事の出来る者を探していたのかも知れないな」
「はー? どういう事だよ」
「今さっきのように気軽にケンカの出来るような者がな」
そういいながら俺を見ると、カイトが手を差し出しだす。
「私と友達にならないか?」
俺は驚いたが、
「フッ・・・、何言ってんだよ」
カイトの手を握る。
「なってんだよ、もう・・・な」
笑いながら俺はカイトに言った。
その後、カイトと一緒にカイトの父の誕生日プレゼントを買いに街に行き。
そのまま、カイトの家まで行く。 さすがは、聖騎士団総隊長様だ。
誕生日会場が出来上がっていた、そこに俺たちは参加した。
あちこち擦り傷やら、砂やらで汚れていた、俺たちにカイトの父アスガルドは怒鳴る。
そして傷の手当をされ、正装な服をメイドに着せさせられた。
正装に着替え、やっと父にプレゼントを渡すカイト。 プレゼントを渡されたアスガルドは笑いながら言う。
「アッハッハッハ!! これはうれしい・・・」
そういうとアスガルドは誕生日会のために作られた、台に乗り各有名人に言う。
「今日、わが息子にプレゼントを貰った、だが、私はこのプレゼントもうれしい。 が・・・」
アスガルドはこちらを見るながら言った。
「何より、我が息子はかけがえのない物を手に入れたらしい、それが今日の何よりのプレゼントだと私は思う」
そういうと、アスガルドが俺たちを見て、手招きする。 俺たちは戸惑っていると、周りの大人から「君らだよー」「ほーらいってきな?」などと言われた。
俺たちは周りに言われながら、カイトの父が乗っている台に乗る。
「我が、息子。 カイト・ドルフだ。 そして、君はなんて言うのかな?」
「俺、いえ! わ、私は・・・」
戸惑う、あの聖騎士団総隊長が目の前にいるのだから。
「レイスだ! 私の親友のレイス!」
カイトが答えた、それを聞いたアスガルドは「フッ・・」と笑う。
「と、まぁ。 この様に、カイトにすばらしい友が出来たことに私は喜んでいる」
そういうと会場から「あれは勝てないわね」「親としては嬉しいな」「あらあら、可愛らしいプレゼントねぇ・・・」と声が上がった。
そして拍手が送られた。 その後、周りの大人から「大丈夫? これ食べる?」など「お兄さんがこれをとってあげよう」などと色々された。
そして、誕生日会が終わり俺は寮に帰ろうとすると。
「レイス君、今日は泊まって行きなさい」
「え? いえ! 別にいいです!」
「今日はもう遅い、危ないから泊まって行きなさい」
確かに夜10時だ、子供。 たとえそれが聖騎士士官学校生でもそれはあぶないだろう。
「・・・、では、ご好意に・・・」
「うむ、それでいい」
そのままお風呂をカイト、アスガルドとともに入り、今日あったこと。 今まであったことをカイトが話した。
「ハッハッハ! お前たち最初そんな会い方をしたのか! そして、ケンカで仲良くなったと! ハッハッハ!」
ケンカに関しては何も言うことはないらしい。 自由な父だ。
大きな風呂のはじらへんでその光景を見ている俺にアスガルドが近づいてくる。
「ふぅー・・・、どうした? 何かあったか?」
「い、いえ・・・」
「ふーむ、レイス君」
「は、はい!」
「君はカイトと本気でケンカをしてれたと私は分かるんだよ」
「あ、はい・・・、すみません」
「謝る必要はない、むしろありがたい。 そして、レイス君」
「は、はい。 何でしょう?」
「カイトと親友という事なんだ、君は私の息子のようなものだよ。 だから、そんな硬くならなくていいんだ」
「え? で、でも」
「父親に硬い息子がいると思うかね?」
「い、いないと思います」
「では、そうだろう? レイス」
レイスといわれた瞬間衝撃が俺に走った。 そして、俺は、
「うん、わかった・・・」
俺はぎこちなく答えたが、アルガルドは嬉しそうに言う。
「うむ、最初はそれでいい。 君は良い騎士になれる。 そして、私の息子をどうか支えやってくれ、そして助けてやって欲しい」
俺の頭を大きな手でやさしくなでながら言う。
「フフ・・・、俺がいないとダメそうなだからどうにかしますよ」
「よし! 頼むぞ! レイス!」
「おい、ちょい。 私は別に平気なんだが・・・」
とカイトが言った、それを聞いた俺とアスガルドはお風呂場で大笑いした。
こんな日がいつまでも続けばいいと思う。
そんな俺であった。
第8話 Memory of the past(過去の記憶)
おまたせして申し訳ないです。 ひさびさに書いたので、文章力ガタガタ。 いや、もともとガタガタですけどね。 最近は声優になるために頑張っている最中です