第5話 Target(ターゲット)
バイト三昧・・・。 書く暇・・・? そんなの寝る時間を削る以外ないさ!ww
学校とかあるんで、本当に暇な時に書くように努力しますw
では、お待ちかねの5話です。 どうぞ、お読みください。 まってねぇよwwって方は仕方ないです、ハイw
「うぅ・・・」
目を覚ます。 だが、視界がぼやけていてた。
意識が回復していくのが分かる・・・。
まだはっきりとしてはいないが、生きているのが分かった。
よくあの傷で生きてたものだ・・・・。 奇跡としか言えない。
そして、意識が完全に回復したところで、視界のボヤも消えた。
そこで見た光景は・・・。
「白い天井・・・」
レイスはそう言うと体を起こし、自分がどこにいるのか確認した。
「ここは・・・、どこだ?」
「ここは宿谷ネ」
「!?」
突然話を掛けられ、声がした方を見た。
そこにいたのは・・・。
「白夢・・・」
「はぁーい、レイスー。 会いに来たネー」
手を振りながら、レイスに近づいた。
何故、白夢がここにいるのか分からなかった。
そう考えていると白夢が言った。
「何故、私がここにいるのか分からない・・・。みたいな顔をしてるネ」
「・・・・・・」
そう言われ、顔を横にそらした。 図星過ぎた。
そんなレイスを見た白夢はレイスに聞いた。
「それよりもレイス・・・、何故あんなに傷だらけだったんダネ?」
「・・・・・」
レイスは白夢と話す気が無かった。 無言でいようと決めたそのときだった。
「”巨兵”か?」
その言葉を聴いたレイスは体をビクッと震わせた。
なぜ、それを知っている? あそこには誰も居なかったはず・・・。
あそこには、俺と、巨兵以外居なかった・・・。 確認もした。
それなのになんで、お前が知っている?
白夢とは顔を合わせはしなかったが、レイスは思っていた。
そんなレイスに白夢は言った。
「私は世界一の情報屋ネ。 アレくらいの情報ならすぐに手に入るネ」
白夢は胸を張りながらレイスに言った。
少し膨らんだ胸がドォンっと出ていた。
って、俺は何を考えてるんだよ・・・・。
視線を逸らした。 そうすると白夢はニヤァっとして、レイスに言った。
「オヤァ・・・? せっかく強調して見せてあげてるのに、もぅ見ないのぉ?」
「なぁ・・ッ!! ふざけるなッ!!!」
変なことを白夢に言われ、ついつい反論してしまった。
ハッと気づき、すぐに白夢の顔を見るのをやめ、顔をそらした。
そんなレイスを見た白夢は大笑いした。
「プッアッハッハッハ、レイスほんと面白いネー」
ギリッと歯を噛み、白夢言うことに耐えた。
そんなレイスを見て、白夢は言い続けた。
「本当は女の子の体がきになるんじゃなぁーい?」
ギリギリ・・・。
「でも、私はフリーダムな女だヨ。 でも、体には自身がアルネ」
そういうと体をくねらせ、体のラインがきれいに見えていた。
それをイライラしながら見ていたレイスだった。
「どう? 見てみたいカ?」
レイスに近づき、耳元でささやいた。 その瞬間白夢の視界が逆転した。
「??」
何が起きたか白夢は理解に遅れた。 そして分かった。
「チョット、激しくないカ? レイス?」
レイスが白夢の上に載っていた。
そして、片手から大剣を出し、白夢の首に押し当てた。
白夢はレイスの目を見た。
「・・・・・」
「・・・・・」
レイスの目は本気だった。 これ以上言えば、さすがにただではすまないと感じ、白夢は謝った。
「悪いネ、ふざけすぎた」
キッと白夢を睨み付け、白夢の上から降りた。
レイスは大剣をどこかへ消し、イスに座った。
そして、黙り込んでいた。
「・・・・・がと」
「??」
沈黙の中でレイスが何かを言った。
なんて言った? がと? がとって何だ?
と思っていると、レイスが言った。
「助かった・・・。 ありがとう・・・・」
ポカーンとしてしまった。 いや、まさかあの特別級犯罪者、レイス・オブ・ハーデスから感謝の言葉がでるとは誰も思わないからだ。
口が開いてしまっていた。 そんな白夢を見たレイスは言った。
「な・・・、なんだよ・・・・?」
ポカーンと死ながらも、言葉がまとまらず、言った。
「いや、まず、ありがとうって・・・、え?」
頭がこんがらがってきながらもレイスに言った。
「いや、あの、普通は犯罪者が感謝の言葉を言うかなぁ・・・?って思った」
「いや、人間的に普通にここは感謝の言葉ぐらい言うだろうに・・・」
「いや、言わないんじゃないかナ?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
お互いに目を合わせた。 そして、沈黙が生まれた。
そんな沈黙の中で白夢が言った。
「・・・・、レイス」
「なんだ?」
「お前は犯罪者って感じがしないネ」
「・・・・・・」
レイスは目を逸らした。 そんな空気に耐えられず、白夢は言った。
「ちょ、ちょっと、私水とってくるネ・・・」
そういって白夢は部屋を出た。
ダッダッダと階段を下りる音を確認した。 そして、レイスはジャケットを取り、窓を開け、部屋から出ようとした。
出ようと窓に足をかけた、その瞬間体に痛みが走った。
歯を食いしばりながら痛みに耐え、振り返り言った。
「本当にありがとう・・・」
そして、そのまま窓から飛び降りた。
窓から飛び降りた後、白夢は扉を開け、誰もいない部屋に入り、窓の外を見ながら言った。
「そんなに信用できないかネ・・・、君はもう少し、”仲間”が必要だと思うネ・・・。 レイス・・・」
窓から飛び出し、着地をしてそのまま走った。 ある場所を目指して・・・。
レイスはジャンプして、壁を蹴り、そのまま屋根に乗り、走った。
レイスの目的地、それは・・・。
聖騎士団支部であった。 理由として、”奴”がいるかも知れないからだ。
レイスの集めた情報だと、レイスの目的の人物がどこかの支部に派遣されたと聞いた。
そいつを倒す・・、いや、殺す為に俺は今までやってきたんだ・・・。
血反吐吐くような修行、BH、聖騎士達の襲撃に耐えてきた。
やっとこの日が来たと思うと、レイスは気持ちが軽くなった。
そう思うレイスだった。 そして、目的地に着いた。
誰かの住宅の家の上から門を見下ろしていた。
そして、前を向き、聖騎士支部を見た。
いつ見ても大きかった。 レイスは深呼吸をして。 気持ちを切り替えて。 住宅の屋根から降りた。
いや、落ちたに等しいぐらいに降りた。
頭から落ちて行く。 地面にぶつかる寸前、体勢を立て直し、足から着地した。
そのまま、歩いて門へ向かった。 門の近くに門番がいた。
レイスが門に近づこうとすると、槍をレイスの前に出し、言った。
「ここから先は、聖騎士支部だ。 用の無いものはこれ以上進むことは許されない」
「・・・、通りたいなら?」
「通りたいなら、まず、聖騎士本部に連絡して、私達に許可書を見せて貰おう。 もしくは・・・」
クスクスと笑いながら門番は言った。
「私を倒すんだな」
そう言った瞬間、門番と門の管理者が大笑いした。
レイスはそれを聞いて、門番に言った。
「じゃあ、お前を倒すわ」
「え?」
門番が言った瞬間、レイスは門番を殴り飛ばした。
そしてそのまま、門に当たり、プロテクトが門を壊さず、守っていた。
それを見た門の管理者が門の管理室に入り、支部全体に伝えた。
『緊急入電! 緊急入電!!』
レイスは大剣を取り出した。
『こちら、支部状況をどうぞ』
『こちら、門の管理室から! 門に・・・、門に・・・ッ!!』
そして、大剣を振りかぶった。 そのまま、プロテクトが割れ、ただの門になったのを左手で門を殴った。
『レイス・オブ・ハーデスが出現しましたッ!!!!』
殴られた門はそのまま、吹っ飛んだ。 それと同時ぐらいに警報がなった。
ウー!っと音が鳴り、広場にどんどん聖騎士が集まってきた。
警報と同時に、街には警報音が響いていた。
そして、街の住人に聖騎士は伝えた。
『緊急事態です。 邪神のことレイス・オブ・ハーデスが現れました。 市民の皆様は念の為、聖騎士の設けた防護壁の中に退避してください。 繰り返します・・・・』
街の方から、退避警報の音が聞こえた。
レイスは支部に近づいた。
バーンッ!!
レイスの足元の地面に1つ穴が開き、小さな土煙が上がった。
レイスは足を止め、上を見上げた。
そうすると、上には銃を持った聖騎士が何人も立っていた。
遠いが、レイスの視力は常人を超えていた。
聖騎士の奴らの顔がくっきりと映っていた。 レイスを見て、にらんでいた。
当然といえば当然であった。
俺はレイス・オブ・ハーデス。 邪神と言う通り名がついた。
聖騎士支部を37支部破壊し、聖騎士被害は千人を超えている。
そんな奴が支部に乗り込み、破壊しようとするのだから睨まれても、恨まれても仕方ないのであった。
そうしている間に、広場に聖騎士が集まった。
見た感じ、500人以上はいた。 そして、その後ろから色の違う聖騎士が現れた。
「レイス・オブ・ハーデス・・・ッ!!」
そこには5番隊隊長と6番隊隊長がいた。
レイスは一息つくと、聖騎士達に突っ込んだ。
それをみた聖騎士は迎撃体勢をとり、上からの銃からの狙撃も行われた。
レイスは弾丸の嵐を抜け、迎撃体勢を取っている聖騎士を踏みつけた。
そして、そのまま跳躍した。
そのまま跳躍し、支部の壁に大剣とガントレットで壁に刺して、そのまま登った
それを唖然と見ていた聖騎士だが、我に返り、すぐに支部内に戻ろうとした。
レイスは支部の正面入り口を封鎖する為に登っている支部の壁を切った。
斬られた支部の壁はそのまま正面入り口に落ちていった。
「全員退避ーッ!!!」
号令と共に、聖騎士達が正面入り口から離れた。
支部の壁が正面入り口に落ちた。 そして、支部の壁は地面に衝突し、砕けた。
土煙が舞った。 土煙が収まり、見るとそこは先ほどまでの正面入り口が存在しなかった。
幸い、死人は出ては居なかったが、けが人は出た。
聖騎士達は裏の入り口から入ろうとした。
そして、レイスはそのまま支部内に侵入した。
それを見ていた、隊長たちは壁に手をつけると、言った。
「なめるなよ・・・? 邪神・・・ッ!」
言った瞬間、隊長達は壁を走り出した。 いや、登り始めた。
またも聖騎士立ちはその光景を唖然と見てしまっていた。 聖騎士達は思った。
(あの人達、人間の枠超えてるよなぁ・・・・・)
レイスは聖騎士内に侵入して、最上層部に向かっていた。
そこには、レイスの探している人物がいるかも知れなかったからだ。
そんなレイスにスサノオが言った。
『レイス、上から何かを感じる・・・。 神武のような感じだ」
「ありがとう、スサノオ・・・。 さっさと向かおう」
そういうと正面から聖騎士が突っ込んできた。
それをレイスは大剣で、横に一振りしてなぎ払った。
弾丸が飛んできた。 レイスは速度を落とさない為に最小限の動作で避け、後は大剣とガントレットで防いだ。
そのまま突っ込み、銃撃をしていた奴らを通り過ぎる際に倒していった。
そのままエレベータを見つけ、扉を切っておいた。
これで開かないだろう・・・。レイスは階段を駆け上がった。
そして、最上層部の下の階で待っている人物がいた。
「5番隊隊長、6番隊隊長・・・」
「待っていたぞ、レイス」
「ここで終わりだ、さっさと捕まれ」
二人の言葉に聞く耳を持たないレイスだった。 そんな二人にレイスは言った。
「悪いが、俺はつかまれるわけにはいかないんだ」
レイスは大剣を肩に乗せ、隊長たちに言った。
「だから、あんた達を倒させて貰うッ!!」
それを聞いた隊長達は言った。
「今までの奴らと一緒にするなよ?」
「俺達は隊長だ・・・・」
そういうと6番隊隊長は長刀を取り出し、5番隊隊長は双剣を取り出して、突っ込んできた。
5番隊隊長は隙の無い、剣術でレイスを攻めた。
レイスは鋭い太刀筋をギリギリのところでかわしていた。そして、1つの剣を弾いた。
そこから、レイスの攻撃が始まった。
レイスは大剣で攻撃するのではなく、ガントレットの着けている方で攻撃した。
それを5番隊隊長は避けた。レイスの攻撃は当たらず、床にあたった。
床がへこんだ。そして、大きな音を立てた。
それを見た5番隊隊長はゾッとした。 5番隊隊長は言った。
「クッ・・・! 化け物めッ・・・!」
「もう、いいだろう? アイツは一人じゃ倒せない」
そう言いながら、長刀を肩にしょいながら6番隊隊長が言ってきた。
「オイオイ、一応俺のほうが上なんだぞ? まぁ、いいか。お前とはよしみだ」
そう言うと、二人は背中を合わせた。 そして、構えて突っ込んだ。
6番隊隊長の長刀による、突きから始まった。それをレイスは避けて攻撃に移ろうとした。
だが、横から5番隊隊長が急に出てきた。
「―!?」
5番隊隊長の剣が振られた。 レイスはそれを後ろにバク転して回避した。
だが、完璧に避けることが出来ず、腹部を少し切られた。
腹部を押さえながら、レイスは言った。
「コンビネーションばっちりって事か・・・、さすがは親友の隊長さん方だ」
「なめるなよ? レイス」
「大人しくつかまれば、痛い目にはあわないぞ?」
それを聞いたレイスはフッと鼻をならし、言った。
「残念だが、それには答えることは出来ないな・・・」
レイスの言葉を聴いた隊長はため息をついて、言った。
「そうか・・・」
「なら・・・」
そして、また背中を合わせて、言った。
「「ここで捕まって貰おうッ!!」」
先ほど同じように突っ込んできた。だが、今回は5番隊隊長から突っ込んできた。
「ハァァァ!!」
そういって、5番隊隊長が剣を振ってきた。
それをレイスはガントレットで受け止めた。 その隙に6番隊隊長が切り込んできた。
レイスは大剣で受け止め、言った。
「隊長3人くらいならこれを使うまでも無かったんだが・・・」
レイスは目つきをかえながら言った。
「連携の取れてる隊長相手はさすがに辛い・・・、だから・・ッ!!」
レイスが言った瞬間、レイスに吹っ飛ばされた。
二人はなんとか着地をして、暴風で前が見えなかった。
そして暴風が止み、前を見た。
そこに居たのは髪が長くなり、銀色の髪をしていて、目の色が赤くなっていた。
何が起きたか分からず、隊長達は言った。
「な・・・、何が起きた・・・?」
「お前はレイスか・・・!?」
レイスとおもわしき人物はスゥと遠い目をしながら言った。
「ああ、俺がレイスだが・・・?」
クッと言いながら、二人は背中を合わせ、またレイスに突っ込んでこようとした。
だが・・・。
「もう、させないよ」
「「―!?」」
突如二人の後ろから、レイスが出現した。
何が起きた!? 奴はさっきまで前に・・・!
二人はレイスから距離を取り、アイコンタクトを送った。
(右から攻めるぞ)
(了解)
お互いが分かると、背中を合わせようとせずにレイスに攻撃した。
このまま、横からせめて、その横からまた攻める、両サイドからせめて、体力を奪ってや―。
思っているとレイスの手が5番隊隊長の顔にあった。
そしてそのまま顔をつかまれ、床にたたきつけられた。
その後景をみた6番隊隊長は言った。
「キッ・・・」
怒りをあらわにしながらレイスに斬撃の嵐をした。
「キッサマァァァァァァ!!!」
それをかすりともせずに軽がると避けてみせたレイスだった。
そして、大降りをした瞬間気がづいた。
誘われた!!
そう思った時には遅かった。 もう動作をしていて、止めることが出来なかった。
それを見逃さず、レイスは強く踏み込み、6番隊隊長に一撃入れた。
レイスの一撃を受けた6番隊隊長はそのまま、吹っ飛ばされ、壁に打ち付けられた。
「グハッ・・・!」
そのまま、地面にダウンした。そんな二人にレイスは近づき、あることを行った。
治療を行った。 犯罪者らしくない行動であった。
ある程度応急処置を行い、レイスは気絶している二人に言った。
「すまん・・・」
そう言って、レイスは屋上へ向かった。
屋上に着いたレイスは、あたりを見渡した。
そして、見つけた。 ある人物を・・・。
そいつが本当かどうか、確認する為にレイスは言った。
「サガ・カリスト・・・・」
ピクっとして、レイスに背中を向けながら言った。
「あぁ・・・、サガ・カリストだが・・・?」
その名前を聞いただけで、ふつふつと怒りが込みあがってきた。
コイツが・・・ッ!! コイツがッ!!!
そう思っているレイスにサガという男は笑いながら言った。
「フアッハッハッハ・・・!! どぉした、レェイィスッ・・・・、そんなんで俺を倒せるのか・・・・?」
「ああ、お望みどおり・・・ッ! 倒してやるよ!!!」
そういうとレイスはゴッドリンク状態でサガという男に突っ込んだ。
長刀をサガに振り下ろした。
だが、それをサガは剣を取り出し、レイスの剣を受け止めた。
しかも背中を向けた状態の片手で・・・。
「なッ!?」
「オイオイ? 驚くことはないだろうに・・・」
サガはゆっくりとレイスの方を向きニヤァと笑いながら言った。
「総隊長を殺せるんだぜ? 俺はぁ・・、アッハッハッハ!!」
その笑い声、態度を目の前にしたレイスはぶち切れた。
「このクソ野郎がぁぁぁ!!」
ガントレッドか付いている手でサガを殴ろうとした。
だが、サガには当たらず、そのまま床に当たった。
サガは宙を舞い、キレイに着地をし、言った。
「オイオイ、危ないだろぅ? そんなの当たったらひとたまりもないぜぇ?」
「うっせぇ!! てめぇだけはここでぶっ殺す!!!」
レイスの言葉を聞いたサガは笑いながら言った。
「アーッハッハッハァ!! 良いね! いいよぉ!! もっとだぁ!! もっと俺を楽しませろぉ!!」
そういうとサガはレイスに突っ込んできた。 レイスはそれに応戦した。
剣と剣がぶつかる。その度に火花が飛び散った。
何度も、何度も・・・。
「この野郎ォォォォ!!」
「ハッーハッハッハァ!! オラオラァ! レイス君まだですかぁ!? まだ、俺に届かないんですかぁ!?」
「なめんじゃねぇぞ!!!」
その瞬間、レイスは居合いの構えのままサガに突っ込み、斬った。
神速とも言える斬撃をサガにお見舞いしてやった。
だが、サガは剣を盾にしてレイスの攻撃を回避した。
しかし、剣もただではすまなかった。 そのまま折れてしまった。
折れた剣を見たサガは言った。
「あーあ、剣が折れちまったよ。 あー、なんか冷めたわぁー」
そういって剣を投げ捨てたサガだった。
そんなサガにレイスを容赦なしに攻撃をした。
「死ね!!」
レイスは鋭い一撃をサガに振った。 だが、サガはそれを受け止めようともせず、その場に立っていた。
そして、そのままサガに剣があたろうとしたとき、レイスの腕が止まった。
「うぅ・・・!」
しまッ! リンク時間が・・・・!
レイスのリンク時間限界だった。 それを興味のないような目で見ていたサガだった。
まるで死んだ魚のような目をしながら・・・。
リンク時間が限界を向かえ、レイスは体に限界が来て、膝をついた。
そんなレイスにサガは言った。
「あー、もういいや。 ここの支部ふっとばしちゃえ」
そういうとサガは1つのボタンみたいなものを懐から取り出した。
それを見たレイスはサガに聞いた。
「なんだ・・・、それは・・?」
「あー?これぇ? これはなぁ・・!」
そういうと大笑いしながら、レイスに言った。
「ここのぉ! 中枢部にあるぅ!! 魔石動力を暴走させるスイッチぃ!!」
「―!?」
驚くしかなかった、もし、そんなことをすれば・・・ッ!
「そんなことをすればこの街が吹っ飛ぶぞ!! それでも近衛部隊隊長か!!」
「はぁ? 別にあんなのどーでもいいし、俺は奴さえ殺せればそれで良いッ・・・! その間の楽しみのおもちゃさえあれば良いんだよ・・・。俺は・・・」
そういってサガは大笑いしていた。 そして、言った。
「さぁて!! この街がどぉーなるか知りたいよねぇー? レイス君??」
「やめろ・・・! やめろ!!」
「クックック・・・、さぁ、ショータイムだッ・・・!」
そういうとサガはボタンを押した。 その瞬間支部ないから警報が鳴った。
『警告 警告 魔石動力による出力上昇、出力上昇、危険ラインに到達します。このままでは暴発を起こし、爆発します』
機械音のアナウンスが支部全体に伝わった。
それを聞いたレイスは言った。
「なんてことを・・・・ッ!!」
「あぁ? 別にいいじゃねぇか、敵が減るぜぇ?」
「この街に住んでる関係のない人間まで巻き込んでいるんだッ!!」
「関係のない奴なんて、この世にはいねぇよ・・・」
「は? なんだって?」
「フッ・・・、なんでもねぇよ・・・。 じゃあな、レイスまた会おう」
そういうとサガは屋上の端から落ちた。
「ま、待ちやがれ!!」
サガを追いかけようとしたが、急にゆれた。
「くそ! 暴走か!!」
『レイス! どうする!』
「どうするも何も、止めるしかないだろッ!」
「ん・・・」
そういいながら目を覚ました、5番隊隊長だった。
激しく揺られていた。 ここはどこなのか確認しようとすると声が聞こえた。
「隊長! ご無事でしたか!」
隊員にいわれ、5番隊隊長は答えた。
「俺は・・・、一体何が起きた・・・・?」
「隊長は倒れていたんですよ」
倒れていた? 俺はレイスに殴り飛ばされて・・・。
と思った瞬間、急にゆれ、爆発音が聞こえた。
「―!? 一体何が起きている!?」
隊員は怒りを抑えるように言った。
「暴走です・・・!」
「暴走? ―! まさか!!」
「隊長の思っている通りです。 支部の暴走です」
5番隊隊長はタンカから起き上がると、周りを確認した。
壁に穴が空き、地面は割れていた。
不意に壁に穴が空いていた外が見えた。
何かが落ちていった。 5番隊隊長はその姿をはっきりと見た。
「サガ隊長・・・? なぜ、こんなところに・・・?」
言った瞬間、激しく揺れ、目の前の地面が爆発した。
その衝撃でタンカが落ち、5番隊隊長はタンカと一緒に地面に落ちた。
すぐに隊員が駆け寄ってきた。
なぜ、こうなった・・・? 誰がやった・・・?
そう考えていると、隊員が言った。
「クソッ!! レイスめ!!」
「!? これはレイスがやったのか!?」
「・・・・いえ、その報告はありませんが、タイミング・・・。アイツは支部を壊滅させてる男です。 このようなことを出来るのは奴しかいないかと」
確かにレイスならこのようなこと、簡単に出来るだろう・・・。
だが、そうは思えなかった。 なぜなら・・・。
「奴は壊滅はさせたが、それはあくまで騎士被害、支部被害だ・・・。奴は動力を一回も狙って来たことはなかったぞ・・・」
「し・・・、しかし、この状況はレイスを疑うのが当然かと・・!」
否定が出来なかった。 かばっているつもりはなかった。
だが、レイスがやったとどうしても思えずにいた。
そう思っていると、揺れが激しくなった。
何とかバランスを取ろうとしたが、無理だった。
足場が崩壊した。
そして、そのまま地上に落ちていった。
「うわぁああぁあああ!!!」
隊員、隊長含め5人はいた。 今なら、意思を蹴って3人は助けられる・・・。自分を含めて・・・。
だが、時間は待ってはくれなかった。 地上がドンドン近づいてきた。
「クッ・・・!」
足に力を入れる。 そして、跳んだ。
空中にある、石を蹴り隊員を捕まえた。
一人、二人三人と・・・。
限界だった。だが、目の前で兵を見過ごせる事が出来ないでいた。
「うおおおお!」
そして、4人・・・。5人目に行こうと足場を探した。
だが、何もなかった。 何とか、助けようと足に再び力を入れた。
「隊長!!」
上から声がした、5人目の隊員からだった。
「見捨ててください もう、無理です」
確かに隊員の言うとおり、無理であった。
たとえ5人目を助けても無事に着地すらできるかわからない状況であった。
4人でも安全に着地が出来るかわからない状態であった。
そして、そのまま地面に衝突しようとした瞬間何かが通った。
その数秒後地面に衝突した。
何とか着地をした。 だが、安全に着地は出来ず、着地した瞬間に転がった。
隊員はその衝撃で投げ出された。
だが、全員軽傷で済んだ。 立ち上がり、瓦礫となった石を見ていた。
あの時いったいなにが通ったんだ?
そう思っていると、瓦礫の山が動いた。
それを見た隊員たちは下がり、戦闘態勢に入った。
そして、瓦礫の一部が吹っ飛んだ。 吹っ飛んだと同時に、瓦礫から誰かが出てきた。
レイスだった。 レイスは隊員を担ぎながら、瓦礫の山から出てきた。
あまりの衝撃的こうけいに思考が止まった。
レイスは5番隊隊長達に近づいた。 近づき、レイスは隊員を下ろした。
下ろされると、やっと思考が回復し、倒れている隊員に近づいた。
5番隊隊長はレイスに近づき、言った。
「何のつもりだ?」
レイスは目だけを合わせながら言った。
「死人を出したくない・・・・」
「なっ・・・!」
まさかの発言に怒り、レイスのむなぐらを掴んで言った。
「これはお前がやったんだろう! それで、人助けで偽善者のつもりか!!」
「これは俺じゃない。 奴だ・・・」
「奴? 奴とは誰だ!」
そういうと、レイスは顔を合わせ、言った。
「知ってはいけないことだ。 知ればお前も俺と同じだ」
レイスの言葉に重みを感じた。 そして、長年の勘でレイスが嘘を言っているように聞こえなった。
むなぐらを掴みながら言った。
「これからどうする! お前じゃないとしたらどうする!」
「止めるさ。これを止める だから、放してくれ、被害が大きくなる」
「・・・・・ッ」
むなぐらを掴んでいると横からガラガラと壁が崩れるおとが聞こえ、兵士の叫び声が聞こえた。
5番隊隊長は歯をかみ締めながら言った。
「本当に止められるんだろうな・・・・!」
「ああ、止めれるさ。 いや、止める」
そういうとレイスを放し言った。
「頼む、これを止めてくれ・・・・」
それを聞くとレイスはリンクをして、跳んだ。
中はひどい状態だった。
石で封鎖され、逃げられなくなっている者や石の下敷きで抜けられない者、崩壊して落ちる物までいた。
「くそ!くそ! 俺は・・・、俺は・・・!」
天井が崩れ、兵士に落ちた。
「うわああああ!!」
だが、ガコン!と音がして、意思が落ちてくることはなかった。
なんだと思い、上を見上げた。
レイスがいた。 レイスは兵士に言った。
「オイ、手伝え」
「へ? あ、ハイ!」
そういうと兵士は立ち上がり、言った。
「お、お前レイスか・・・?」
「・・・・、そうだが?」
「なぜ助ける? こ、これはお前がやったんじゃないのか?」
「俺じゃない、だから助ける。 だから手伝え」
そういうとレイスは壁を殴った。 そうすると壁に穴が空いた。
そこには兵士がいた。 兵士はレイスを見ると武器を構えた。
だが、レイスの近くにいた兵士が言った。
「ま、まて! コイツは俺達を助けてくれてんだ!」
「はぁ!?何言ってやがる! そいつは―」
「今はコイツに頼るしかない!」
兵士が言うと助けられた兵士が黙った。 そして、言った。
「・・・、不本意だが、お前と救助作業を行う」
兵士同士敬礼をした。
レイスは救助作業に取り掛かった。
兵士がトランシーバーを使い、今どこにいるのかを聞き、レイスたちがそこに向かい救助を行った。
兵士達は思った。
なぜ、こいつが特別級犯罪者なのだ?
普通の犯罪者なら、支部がつぶれ、兵士も死ねば好都合なはず。
だが、レイスはそれとは逆のことをしていた。
いつ自分に返って来るか分からないのに、やっていた。
そして、何より。
神武使いがココまで頼りになる存在とは誰も思わなかった。
敵にして、強力で倒すのがほぼ不可能に近い存在が味方につくことで、ここまで頼れる存在になるとは誰も思わなかったのであった。
そして、最後と思われる兵士を助け、支部を出ようとした。
だが、崩壊が早く、逃げ道がなかったのであった。
当然だろう、崩壊している中で動けば、瓦礫に潰されるか、逃げ道を封鎖され、潰される。
この二択しかなかったのであった。 だが、レイスはそれを覆した。
「俺の後ろにいろ」
そういうと、レイスは剣を抜き、構えた。
そして・・・。
「ハァ!!」
剣を振った。 その瞬間、衝撃波みたいのが瓦礫を貫通し、外まで穴が空いた。
一息付き、レイスは言った。
「走れ! この道は長くは持たない!」
レイスの一言で兵士達は走り出し、外にでた。
レイスを通りすぎ際に、兵士達は行った。
「ありがとう・・・助かった」
「・・・・・・」
兵士達を見送るとレイスは動力室に向かった。
外に出てきた兵士達を集め、動力にもっとも詳しいじんぶつを呼び出し、今の状況を聞いた。
「最悪だ・・・!」
男はデータベースを開きながら、言った。
それについて隊長は聞いた。
「何がだ?」
「このままでは支部だけではなく、この街にも被害が出ます・・・!」
「なぁ!?」
まさかの発言に隊長は驚きを隠せないでいた。 そして、回避方法が無いか、聞いた。
「この状況を回避する方法は!! 無いのか!!」
男は顔を伏せながら、言った。
「動力室に行って、暴走を止めない限り・・・。なんとも出来ません・・・」
「くっ・・・! 何も出来ないのか・・・!」
そういうと聖騎士の隊員が言った。
「隊長!! その動力室についてですが・・・」
「なんだ? 言ってみろ」
「ハッ、動力室にレイスが向かいました」
瓦礫の壁を力ずくで退かし、動力室に着いた。
動力室に着いたレイスは扉を開けようとした。
だが、開けようとしたが、障壁に阻まれ、進めないでいた。
バリバリ!と音を立て、障壁を無理やり開けようとした。
手が焼ける、肉の焼ける臭いがした。
「ぐぉおおお!!」
もはや熱いを通り越し、激痛が走っていた。 さすがは動力室を守る障壁であった。
戦車の主砲を耐え抜き、解除はほぼ不可能に近い。
数秒ごとに、パスワードが変わるシステムが組み込まれていた。
そして、触れば手が吹き飛ぶという最強の障壁を各支部に展開していた。
レイスは今まで動力室に手をつけたことはなかった。
必要が無かった。 あくまでレイスはサガを探す為に支部を転々と移動していただけだったから。
それ以外は必要が無い。被害は支部の壁などを行き止まり、聖騎士の負傷程度ですましていた。
血がポタポタと垂れていた。 震わせながら、レイスは発動させた。
「ゴッドリンク!! レイス・イン・スサノオ!!」
その瞬間レイスの髪が伸び、銀に変わり目の色も変わった。
ピシピシと障壁にひびが入った。
「うおおおおおお!!!」
雄たけびと共に、更に力を入れた。そして、障壁がガラスのように砕けた。
障壁が無くなるとレイスはリンクアウトした。 そして、動力室の扉を開けた。
「なんだよ・・・。これは・・・!!」
レイスは動力室を開けると、血の海だった。
見た感じ、全員殺されていた。 腕が切断、足の切断・・・。
中には人と認識すら出来るか危うい者までいた。
そんな血の海をレイスは言った。
「ごめん・・・」
レイスはそう言うと、血の海を渡り、動力制御装置を起動させ、暴走を止めた。
ヴーンと音を立て、動力の正常値を保ちだした。
だが、最終臨界点まで到達した動力は熱を排出することが完璧ではなく、正常値を少し下回っていた。
だが、そこは問題ではなかった。 問題は・・・。
「クッ・・・!」
レイスの体であった。 リンクを多様しすぎで侵食がかなり進んだ。
自分でも分かる程であった。 そして、もう1つの問題、それは・・・・。
「ごめん、ごめんよ・・・」
サガに殺されたであろう、動力に関わる人物が全員殺されていた事であった。
そして、レイスは全員を集め、キレイに寝かした。
「こんな風で悪いが、安らかに寝てくれ・・・」
そういうと祈ったのであった。
暴走が止まり、支部外では全員が歓喜に満ちていた。
「やったぞ!」
「たすかたぁ!!」
「ありがとう神様!!」
ワァー!と歓喜に満ちているなか、一人の聖騎士と隊長二人が集まり、言った。
「レイスですね」
「ああ、アイツだな・・・」
「・・・、皮肉だが、俺たちはアイツに助けられたんだな・・・」
ふぅと一息つくと言った。
「だが、助けられたな」
「アイツは本当に特別級犯罪者なのか、疑問に思ってくる」
「だろうな・・・」
そう思うしかない。いや、それしか思えないのであった。
そう思うと6番隊隊長は言った。
「とりあえず、俺らは任務失敗だな」
「ああ、失敗だ」
そして、二人は歓喜している聖騎士に復旧作業を行わす為に、渇がはいることを言ったのであった。
同時刻、民家の屋根にいた白夢は今の状況を理解していた。
「さすが、レイスネ。どこまでも、教えてくれるまで追うヨ」
レイスは面倒なことが起きそうなので、動力室にいた人たちを並べ、祈るとその場をすぐに去っていた。
その日、夜通しで祭りが行われたらしい。 たまたま、街が祭りの日だったらしく、歓喜に満ちた聖騎士達は、そのまま街へ行ったんだと。
まぁ、俺にとっちゃ、関係の無い話だがな・・・。
とある山道を歩きながら思っていたレイスであった。
そんなレイスにスサノオが言った。
『今度はどこに向かうんだ?』
「ああ、最大都市ダナトスだ」
『ほう、それはそれはその分、強い奴も出てくるだろうな・・・』
「出るだろうな。だけど、俺は進むさ」
『その意気だ。さすがは俺のパートナーだな』
「ハハッ、まぁな・・・。 んじゃ、行きますか」
『おう』
そういうと、山道を進むレイスとスサノオであった。
「ダナトスの前に近くの待ちに寄って準備を整えてから行こう」
『その街は?』
「ルイコンって場所だ。ここから4日ってところだな」
『無理はするなよ? なんだったら、結界を張っても良いんだからな?』
「無理だと感じたら頼むよ。んじゃ、いこうぜ」
『ああ、行こう』
こうして、レイスはダナトスに行く前にルイコンに向かうことになった。
レイスはサガを追う為に次々の街を移動してきた。 だが、今回は大きな収穫であった。
その重要人物と出会った。 これは、レイスにとって大きな事であった。
そう、約束を果たす為に・・・・。
第5話 終わり
そうとう時間がかかりました・・・。すまそー><;
ともあれ、第5話終了でぇーす。パチパチー
忙しいぞ、オイ どうしてくれんだ? 評価くださぁい!ww
バイトやめてお金ががががが・・・・。 まぁ、これを読んでくださっている方は本当に遅くなり、申し訳ございません。 今回もなかなか書いてきましたよぉー。どうぞ!がっつりお読みください。 では、次の回、もしくは活動報告、ツイで会いましょう。アデュー ノ