第2話 Jimmu trainer(神武使い)
前回、レイスがブツブツと一人で言っていたので、その謎を解明しようと思います。 読んだ際には、感想お願いします。
後ろからは光が差し、その光の下には大きな机があった。
周りには本や武器などが置かれていて、壁は赤一色に白い垂れ幕が飾られていた。
ここは、聖騎士団総本部、そして、この部屋は聖騎士団総隊長部屋である。
部屋には一人の聖騎士がいた。
聖騎士は机に近づき、机に手をつき言った。
「父上・・・」
聖騎士は目瞑り、手を握りしめた。
握った手は力が入りすぎて、震えていた。
そしてゆっくりと目を開け、言った。
「レイス・・ッ!」
怒りのこもった声で言うと、扉からノックの音が聞こえた。聖騎士は言った。
「入れ」
「ハッ!」
扉の向こうからは兵士が部屋に入ってきた。
兵士は聖騎士に言った。
「総隊長、作戦のお時間です」
「ああ、分かった。先に行っててくれ」
「ハッ! 失礼します!」
そういうと、兵士は礼儀正しく部屋を出て行った。
総隊長は扉の近くまで行き、後ろに振りかえり言った。
「行って来ます・・・、父上・・・」
そして手を握り締め、言った。
「 奴を・・、レイスを殺して、仇討ちをするために・・ッ!!」
そう言い、部屋を出た。
ここは西の街のアスルト、ここでは旅人や商人などさまざまな人が来る活気のある街である。
「活気のある街だな・・」
飲食店にいたレイスが言った。
レイスが言うのを聞いた店主がレイスにいった。
「おお! わかってるじゃねぇか! そうここは西でもっとも活気のある街のアスルトだ!」
レイスを横目でご飯を食べながら、店主の話を聞いた。
それをみた店主は話続けた。
「ここは西で一番活気のある街でな、何故かって言うと、隣の街が聖騎士団支部がある大都市になるからな、そこでこの街で一旦休憩をしてから、隣の大都市に行こうって訳よ! 分かったかい? 旅の人」
レイスは首をコクコクと縦に振り、店主の話を聞いた。
てか、話なげぇよ・・・。とレイスは思っていた。
確かにここは活気のある街だな、と思うレイスであった、なぜなら・・・。
レイスは店主を横目で見ながら思った。
(ここまで、よく話してたな、オイ・・・)
それを感じたのか店主はレイスが食べている、食べ物を没収しようとした。
レイスは即座に皿を掴み、没収を阻止した。
それを見た店主は言った。
「おやぁ? お客さん? 食べさせて貰ってるがわだよなぁ? 店主の話を横流しはいけねぇなぁ?」
あまりにも理不尽すぎる・・・。
レイスは口の中をなくし、言った。
「話は聞いていた・・ッ! それに、お客さんに飯を出すのが仕事だろう・・ッ? なぜ、逆のことをやろうとしている・・ッ!」
レイスは皿を掴みながら全力で言った。 それに対し店主が言った。
「確かに・・ッ! そうだがッ・・! 話ぐらいは聞いてくもんだろう・・ッ?」
皿が店主の所に行ったり、レイスのところに行ったりしていた。 レイスが言った。
「なんだかんだ話は聞いてました・・ッ!」
そういうと店主は力弱め、それを感じたレイスも力を弱め皿を受け取った。
「それを早く言わないとー」
いや、それでもお客さんだした、料理はとらねぇだろう・・・。
レイスは店主から料理を返してもらういまた食べ始めた。
そして、店主はレイスに言った。
「そういやぁ、お客さんはどこから?」
レイスは食べながら言った。
「東の方から来た」
「お、東かぁ! いい場所だろう?」
レイスは手を止め、店主に言った。
「いい場所だったよ・・、とても、いい場所だった・・・」
何かを感じたか、店主は謝ろうとした。
「す、すまんな、お客さ--」
店主が言おうとした瞬間、店にあった画面映像が急に変わった。
『緊急情報です。 特別級犯罪者、レイス・オブ・ハーデスのこと、邪神が聖騎士団43名とバウンティーハンター12名、合計55名が病院に搬送されました。 なお、外傷はほとんど無く、被害は金品の強奪によるもの、そして、すぐにその場を去った模様です。 聖騎士団の調べによると、西に向かっている様子で西に住む住民の皆様はすぐに邪神を見たら聖騎士団に通報してください。以上、緊急情報でした』
そういうと、画面映像の女性は頭をさげ、元見ていた映像に戻った。
店主はレイスに言った。
「邪神ねぇ・・、よく、55人と戦って生きてられるよ ねぇ、お客さん、すごいと思わないかい?」
そう言ってレイスのいた場所を見るとレイスはそこにはいなかったが、代金は置いてあった。
飲食店を出たレイスはマントで頭まで被り、街をあるいていた。
街を歩き、裏路地を見つけ裏路地に入った。
そして、少しあるいたところで立ち止まり、レイスは言った。
「出て来いよ? いるのは分かってるんだ」
そういうと、あらゆる路地、壁の上から男や女が現れた。
一人の男がレイスに言った。
「どこで気づいてた?」
「俺が飲食店をでてすぐにだ」
そういうと男は笑い、言った。
「さすがは、特別級犯罪者だ ただもんじゃねぇな」
レイスはこいつらがなんなのか分かっていた。
そうこいつらは・・・。
「だぁが、ここで終わりだぁ・・!」
そういうと、腰から剣を抜いた。男に続き他の連中も武器を手にしていた。
コイツらの正体、それは・・。
バウンティーハンター、簡単に言うと賞金稼ぎである。
そして、レイスに一斉に襲い掛かった。
レイスはため息をつき、左手に手を添えるとガントレットが現れ、同時に右手には大剣をもっていた。
バウンティーハンターは我が先と言わんばかりにレイスに突っ込んだ、レイスはそれを迎え撃つように向かった。
長い廊下を歩く、その廊下を通り過ぎるさまに人がいれば、彼らは敬礼をする。
そして、扉の前には二人の兵士が扉を警護していた。
だが、男を見るとすぐに兵士は敬礼をし、扉の前からどいた。
男は扉を開けた。
そこには、白い服装に所々にアーマーがついていた。
扉を開け、私が入って来るとその部屋にいた全員が立ち上がり、敬礼をした。
男も全員に向かって敬礼をした。ここは聖騎士団隊長だけが集まる会議である、そして一番奥の席に座り、話した。
「今から”邪神”の報告、今後の対処の会議を始める」
男が言うと部屋にいる全員が「はい」と答え、報告を始めた。
「まず、支部の被害報告からします」
「頼む、2番隊隊長サイヴァン」
男はサイヴァンに言うと、サイヴァンは報告を続けた。
「ハッ! 現在、世界に展開している我が聖騎士団支部が、63支部です」
そして、サイヴァンは報告書をめくり、苦しい顔をしながら言った。
「そして、その100支部あったうちの37支部がレイスの襲撃により、壊滅させられました」
そういうと、男はサイヴァンに言った。
「ありがとう、サイヴァン 座ってくれ」
そういわれ、サイヴァンは「ハッ!」といって、座った。
サイヴァンに続き他の者が立ち、報告した。
「続いて、こちらは騎士、BHの被害状況です」
(BHとはバウンティーハンターBounty Hunterの略称である)
「被害か・・・、頼む」
「ハッ! 騎士団1256人がレイスを追い、怪我で被害を受けました。しかし、死人は0です」
男は顎に手を付き、不思議そうに考えていた。
なぜ、死人がでない・・・? 奴は騎士を殺さずに生かして戦っているのか? それとも・・・。
そう思っていると、一人の者が男を呼んだ。
「総隊長、報告宜しいですか?」
「ん、ああ、すまない・・・、報告を頼む 4番隊隊長エイズ」
そして、総隊長は考えるのを辞めた。
ありえない、奴は元騎士であった為に、仲間を殺したくないという意識があるなんてありえないと思っていたのであった。
エイズは報告の続きを始めた。
「ハッ! そして、BHの被害は約3千人は到達しています」
報告を終えるとエイズは座ろうとしたが、総隊長が言った。
「エイズ、BHの中で名のある人物のリストを作っておいてくれないか?」
「了解しました」
再び立ち上がり、敬礼をして席に着いた。
次のものが立ち上がり、報告を始めた。
「では、”邪神”に対してどのような対処をするかの会議で宜しいでしょうか? 総隊長」
男は総隊長に聞き、総隊長は答えた。
「ああ、頼む」
そして、男は中央画面にレイスに関する情報を写した。 男はレイスのことについて話し出した。
「現在賞金首の額は過去最大級の2億5千万ギンです」
(ギン、この世界の通貨である、2億5千万は日本で言うと、7億5千万に相当する)
「そして、奴の大きな犯罪は・・・」
男は一旦総隊長を見つめ、言った。
「聖騎士団総隊長、アスガルド・ドルフの殺害、総隊長・・・、あなたの父です」
そう、俺はカイト・ドルフ・・・、今は亡き総隊長の息子であり、レイスの親友でもあった・・・。 父はレイスに殺された・・・。何故、レイスが父上を殺したか分からない・・・。
だが、殺人現場にレイスのもっていた剣が父に刺さってあった。
最初は誰かがたまたまレイスの剣を持ち去り、父を殺したと考えた。
だが・・・。
父を・・・、総隊長を倒せる人間なんてそうそう居ない、知識、戦闘においてもトップクラスの中のトップがなれる役職である。
簡単にやられるハズが無かったのだった。
そして、何よりの証拠が見つかった。
剣にはレイスの指紋しか残って居なかった、それだけではなく、事件の日、総隊長の部屋に夜遅くに入ったのを目撃があったのであった。
私たちはこう考えた。
親友と装い、油断したところをレイスが総隊長を刺し、逃亡をした。
これなら説明がついた。
確かに息子の親友が来れば、警戒なんてしないだろう、そこを突きレイスは総隊長を殺した。
だが、同時に1つの矛盾が生まれた・・・。
なぜ、レイスは総隊長を殺したのか?という矛盾のが生まれた。
動機が無ければ、行動に起こせない、それが人間だ。
しかし、動機がどうであれ、総隊長を殺したのは間違いなく、レイスと言うことが大きかった。
現場にはレイス以外入っておらず、レイスの剣だけが残っていたのであったから・・・。
よって、レイスは総隊長殺害で特別級犯罪者までいきなり、お尋ね者になった。
だが、レイスの犯罪はそれだけではなかった・・・。
支部の破壊、聖騎士への攻撃であった。
そして、今のレイスが出来上がった。
総隊長カイトは男に言った。
「もう、気にしていない 報告を続けてくれ、8番隊隊長ウィル」
敬礼をして、ウィルは報告を続けた。
「今後の対処ですが、二日前に10番隊隊長ドイル隊長がレイスにやられました これを考え、大隊をレイスに投入を考えています」
カイトはウィルの考えを否定した。
「無理だ」
「なぜです! 大隊を出せば、レイスでもひとたまりもありません!」
ウィルの考えを否定した理由それは・・。
「レイスは神武を所持している」
「―!」
カイトの発言を聞くと、部屋にいた全員がざわめいた。
狭い裏路地で辛い戦いをしているレイスであった。
見た感じ、40人ぐらいはいた。
狭いため、攻撃を避けるのが辛いレイスであった。
だが、それは相手も同じである、お互いにフリな状況であるが、一枚相手が上な点がある。
それは・・・。
「しゃああああ! 七億もらったぜぇ!!!」
急に目の前からBHが現れた。
レイスは無駄の無い動きで、最小限の動作でガントレットの方で殴り飛ばした。
殴り飛ばされた、BHはそのまま壁に叩きつけられた。
そしてまた、走り続けた。細い路地を走り抜けて行く、どこに続くか分からない道をひたすら走り続けた。
どこに続くだろうか・・・。
だが、答えはおのずと分かって来る。
奴らはここの出身だとすれば地理を把握しているはず・・・。
そう奴らは俺を逃げ場の無い場所に誘いこもうとしている。
なぜなら途中途中、道のからBHが現れたりして、その道に入らせないようにしていたからである。
そう、これは奴ら・・・、BHの地理を生かした陽動である。
その結果レイスは・・・。
「行き止まりか・・・」
高い壁が道を封鎖していて、袋小路になっていた。
そのすぐ後にBH達が現れ言った。
「へへ・・・、追い詰めたぜ・・・! 邪神さまよぉ・・・!!」
レイスは振り返り、BHたちに言った。
「ああ、確かに追い詰められたな」
「お前はこの裏路地を知らない・・・、お前は裏路地に入った時点で負けが確定していたんだよ」
そう言われるとレイスは後ろの壁をみた。 それに気づいたBHが言った。
「その壁は5メートルはある壁だ」
BHが言うとレイスは壁を見るのやめ、BHの方を見た。
確かに、この壁は高い・・・。 さすがに頑張っても無理だろう・・・。
そう思うレイスであった。
BH達は武器を取り出し、レイスに言った。
「邪心さんよぉ・・・、大人しく捕まってくれませんかねぇ・・・?」
BHの言葉にレイスは言った。
「なぜ?」
「はぁ? この状況を見てもまだ逃げれると言うのか?」
そういうと一人のBHが後ろに指を差した。
BHの後ろを見れば大勢のBHが道をふさいでいた。
それを見たレイスにBHが言った。
「だからよぉ・・・、大人しく捕まって、俺らを幸せにさせろよ」
BHが言うとレイスは顔を伏せ黙っていた。
「オイオイ、この大人数にさすがに言葉すらでねぇってか? 確かになぁ、これだけいたら俺だって無理だわ」
BHはレイスに剣を向け、言った。
「もう、諦めて逃げるのをや―」
「誰が逃げると言った?」
BHが言おうとした瞬間レイスがBHに言った。
そして、そのままレイスは言った。
「俺は誰も”逃げる”とは言って無いが?」
その言葉を負け惜しみと感じたBH達は大笑いした。
「がぁーっはっは!! バッッッカじゃねぇの!? この状況で戦うって言うのかぁ!?」
BHは再び後ろを振り返り、BHたちの多さをレイスに見せ、言った。
「それにぃ!! おめぇは唯一の逃げ場のこの一本道を俺らに塞がれてるんだよぉ!!」
BHがそういうと、レイスは言った。
「だったら、捕まえてみろよ?」
そういうとレイスは一指し指を動かし、挑発した。 それを見たBH達は言った。
「調子に乗んじゃあねぇよ!! クソがぁぁぁ!!!!」
一人のBHが突っ込むとそれに続いて後ろにいたBHがレイスに突っ込んだ。
カイトの言葉を聞き、頭を抱える隊長たちだった。
「・・・、奴は神武を所持していたな・・・」
一人の隊長が言うと、カイトが言った。
「そう、奴は神武”スサノオ”を所持している」
「神武”スサノオ”と言えば、力の神では無いか・・・!」
一人の隊長が立ち上がって言うとウィルが説明した。
「はい、ウェルト隊長、この世界には全部で9個ある内の、確認済みで4つしか分かりません」
カイトはウィルに聞いた。
「ウィル隊長、その四つの神武の説明をお願いできるか?」
カイトに言われると、ウィルは敬礼し、説明した。
「まずは、一個目の神武イザナギですが、これは我ら皇帝が所持しております。 二個目の神武カグツチこれはガントッドです。力は所有者が行方不明のため不明です。 三個目の神武ムラクモ、これはワイヤーダガーです。 残念ながら、こちらも力は不明です」
それを聞いた一人のウェルト隊長が言った。
「力がほぼ不明ではないか! これで、どうしろというのだ! それに、三個目の神武ムラクモの武器ベース、ワイヤーダガーとはなんだ!」
「確かに、力が不明であれば我らは神武を所持しているの者、”神武使い”に対策を作る事が出来ません、これに置いては、神武使いを確認しだい、神武の力を解明しようと思います。 そして、三個目の神武ムラクモについてですが、これはダガーにワイヤーをつけたものです、ダガーのもち手の下にワイヤーを出すことが出来るらしいです。 報告によれば・・・、ですが」
そういうと、ウィルは話を続けようとした。
「そして唯一、我らが確認出来ている神武・・・、それが”スサノオ”です」
裏路地の袋小路に追い詰められたレイスにBHたちが襲い掛かっていた。
だが・・。
「腕一本ぐらい覚悟しろやぁぁ!!」
そういうと、一人のBHが剣を振り下ろした。
それをレイスはガントレッドで受け止め、そのBHに言った。
「そういえば、俺を追い詰めたって言ったが、それは逆だ・・・」
ウィルの説明が続いた。
「そして、スサノオの能力は”力”です」
レイスはガントレッドで受け止めた剣を弾き、大剣を振り下ろした。
「更に、神武使いはその力を使うことが出来る」
大剣が振り下ろされた瞬間、風圧がBHたちを襲った。
「これにより、神武使い達は人間を超える力を持っていることが出来る。 だが、もっとも神武使いと戦うときに気をつける事は・・・」
レイスは大剣を持ち上げた、それをみたBH達は怯えていた。
当然だろう、狭い道で逃げ場が無く、これほどの人数が来れば普通の犯罪者たちは怖気づいて、捕まるはずだった・・・。
だが、レイスは違った・・・。 この状況を逆に利用していた。
風圧で飛ばされたBHたちが立ち上がり、レイスに言った。
「まさか、お・・・、お前、この状況を利用しようと言うのか!?」
「ああ、利用するさ・・・、てか、最初からこれが狙いだったんだがな」
「なぁに・・・!」
まさかの発言にBH達は驚きを隠せなかった。
そんな中、レイスはBH達に説明した。
「俺はわざとお前らの陽動に引っかかってたんだよ」
BHたちは「なぜ!?」という顔をしていた。
「どうせ、俺を逃げ場の無いところに誘いこみ、怖気づかせて、被害のないやり方をしようとしたんだろう・・・、もしくは、追い込み、人数差で勝とうとした」
BH達は無言のまま、レイスの話を聞いていた。
話せなかった・・・。 全て、レイスの言う通りであったからであった。
「だが」
そういうとレイスは大剣をBH達に向け、言った。
「ここに追い込んだということは、逃げ道は1つとなると、お前らの並び方はどうなる・・・?」
レイスに言われ、BH達は「ハッ!」と気づくとすぐに散らばろうとしたが・・・。
「もう遅い・・・ッ!!」
レイスは大剣を振り下ろすと、地面が盛り上がった。BH達は、逃げ場の一本道で逃げようとした。
だが、盛り上がって居るところにレイスは言った。
『Break』
そうすると盛り上がっていた地面は爆破した。
「・・・、一本道は危ないな・・・」
そういうと、倒れているBH達中を歩いていた。
言った瞬間だろうか、胸が暑かった。胸に手を当てるとそこには刃物の先端が突き出ていた。
振り返ると、ボロボロになりながらも剣でレイスの胸を刺していた。
「バァカが・・・、調子になるからだ・・・。」
だが、レイスは顔色1つ変えずにBHの手を弾くと、自分で剣を抜いた。
それを見た、BHは言った。
「はっは・・・! バカめ!! そのまま、失血死して死ねぇ!! ハッハッハッハ・・・!」
笑いながらレイスを見ていたBHだったが、異変に気づくと笑いが消え、言った。
「は・・・、は? なんでだよ・・・」
レイスはBHを見ていた。そして、BHは化け物を見るような目をしながらレイスに言った。
「なんで・・・ッ! 胸の傷がないんだよッ!!!」
ウィルが隊長達を震えさせることを言った。
「奴ら、神武使いは不死身の体を持っていることである」
それを信じられず、一人の隊長がウィルに言った。
「ボラも大概にしとけぇや!! 何が不死身だ!! ふざけるな!!」
ふざけている、不死身の体で一個師団の戦力のある支部を壊滅しているのである。
そんな存在にどうしろという考えであった。
そんな中、カイトが全員に言った。
「確かに神武使いは不死身だ・・・、だが、神武使いには必ず死が待っている ウィル隊長、説明を」
カイトがまとめ、ウィルがカイトに敬礼をし、説明した。
「はい、確かに不死身ではありますが、奴らには”神の侵食”があります。 これは、力を使えば使うほど、侵食していき、最終的には神武使いは死ぬという報告があります」
それを聞いた隊長たちが言った。
「それで? どうしろと言うのだ?」
「地味でもいい、塵も積もれば山となるという昔の古いことわざがあるように、小さくてもいいから、レイスに力を使わせて、侵食が進んで、力が使えないところを仕留めるということが出来ます」
ウィルが説明すると、カイトが言った。
「と、言うことだ。 神武使い達も過酷な運命を背負っている。 だが、レイスだけは別とする。 そして、他の神武使いにくらべレイスの侵食の速度は倍だろう、我ら聖騎士、BH達がレイスを追っているからな。 時間の問題だろう」
そういうと、カイトは立ち上がり、全隊長にいった。
「これより、レイスが行きそうな支部に隊長を派遣する。 そこでレイスを迎え撃ってくれ」
カイトが言うと、部屋にいた全隊長が立ち上がり、レウンドに言った。
「了解!!」
カイトに敬礼をすると、すぐに隊長たちは部屋を出て出発の準備をした。
部屋に一人となった、カイトは後ろの窓を開け、言った。
「待っていろ・・・ッ! レイス・・・ッ!」
レイスは裏路地を出ていた。 剣で刺された後、すぐにそのBHは逃げてしまった。
まぁ、それの方が戦わなくて済んだけど・・・。
そして、レイスは商店通りの細い道の間に座りこみ休憩をした。
そうすると、どこからともなく声が聞こえた。
『レイス、近々命の使いすぎだぞ もっと集中しろ』
レイスは腕輪を見ながらどこからともなく聞こえた謎の声に答えた。
「すまん、スサノオ・・・、もっと集中するよ」
声の相手は神武スサノオ、レイスは神武と会話をしていた。
『まぁ、二年前に比べれば大分マシになった方だな』
「二年前か・・・、あの時は修行がほとんどだったな・・・」
そういうと、レイスは空を見上げながらスサノオに言った。
「なぁ、スサノオ・・・」
『なんだ?』
「俺って、強くなったよな?」
『何を今更、お前は強くなった あの時よりもずっっとな』
あの時・・・、俺が犯罪者として世間に知れ渡る前のあの日・・・。
思い出したくも無い、なぜ、奴があそこにいたのか・・・。
帝都近衛部隊隊長ヴァン・カリスト・・・。
考えても答えは出なかった。
考えをやめ、レイスはスサノオに言った。
「スサノオ」
『ん? なんだ?』
「人間はどうだ? 変わるもんだろう?」
『・・・、人それぞれだ・・・、だが、お前は違うな、レイス』
「それぞれか・・・、でも、俺は一人の人間だ」
そして、立ち上がり言った。
「人が変わろうと思えば変わるんだよ、それは分かって欲しい」
『あぁ、すでに気づかされているさ。だが、まだ世界は腐っている』
細い道から見える景色を見ながらレイスは言った。
「だけど、ここにはここの幸せがあり、悲しみがある・・・。 どんなに世界が腐っていても、そこは変わらないさ」
そういうとレイスは歩きだし、細い道から出て商店通りに向かった。
「だから、俺達人間は生きていける」
それを聞いていたスサノオが言った。
『本当にお前には関心する、お前みたいな人間こそが生きなきゃいけない・・・、すまんな』
「謝んなよ、俺が選んだ道だ。後悔は無い たとえこの体がお前に侵食されていようがな」
そういうと、スサノオは笑いながら言った。
『ハッハッハ、お前には勝てんよ、レイス 侵食は俺が最大限抑えてる、俺にはそれくらいしか出来ない、後はリンクぐらいだ』
スサノオが言うとレイスは言った。
「十分さ、ありがとう スサノオ」
レイスはそのまま、商店通りに向かった。
「―! あれは・・・!」
誰かがレイスを見つけ、その背中を見ていた。
「フフ・・・、みぃ~つけた。 レイス・オブ・ハーデス・・・」
第2話 終わり
一人事ではないんですよww ちゃんとね、神武と話していたんですよww 読んでる人は「なぁに、一人でブツブツいってるんだよwwww」っている人もいたかもしれません。 中には「カスw 文章力の無さにワロタww」とかいう人もいるでしょう。でも、中には「楽しかった」って人がいてくれると嬉しいです!w
そんなこんなで、2話です。 いやぁ、三日間かかったわぁ・・・、時間的には9時間ぐらいでしたが・・・、では、そろそろこの辺で!! みなさん、次回も宜しくお願いします! 評価くれぇーwww 壁)w・ チラッ!