修司の視点
文才なくて御免なさい
闇、
ただ深い闇の中に
俺は一人たたずんでいた。
おぞましい悲鳴が聞こえる。
逃げろ!
本能がそう囁く
俺はがむしゃらに走った!
ブチュッ!!
何か柔らかくてネバネバしている物にぶつかる。
『ヒィッ!!』上ずった悲鳴をあげぶつかった気味の悪い物を見上げるそこには
人の目玉や内蔵が溶け固まり粘っこい物を体中から
吹き出している
醜悪なオブジェが佇でいた。しかも最悪なことにそいつは生きているのだ怪物が俺に向けて女の声でこう言うのだ、
『お前はリバイアサン
破滅を呼ぶもの。
私たちはお前の所為でこうなった。』
『嘘だ俺は何もしていない!』
そう叫び目覚める・・・
『修ちゃんどうしたの?』
隣で寝ていた女が心配そうに問い掛ける
『大丈夫いつもの夢だ』
『修ちゃん・・・私が付いているから大丈夫だよ・・・』
女がそういい抱き締める
『明美・・・ありがとう』修司はそういいながら愛しげに明美を抱き締め返す
『修ちゃん苦しいよぉ』
明美は恥ずかしいのか嬉しいのか判らない笑顔でそういうと続けて
『そういえば今日って仕事じゃないの?』『やば!今何時!?』
修司が素っ頓狂な声をあげすごい勢いで立ち上がる
『今?八時半だよ』
明美は笑顔で答える
『やばい!遅刻だー』
急いでスーツに着替える
『行ってきまーす!』
そういって走りだす
『修ちゃん行ってらっしゃーい』明美は笑顔で手を振る
これが明美と修司の最後に交わした会話になることを彼らは知る由もなかった・・・
今不条理なる殺戮の宴が幕を開ける・・・
『ふぅー着いたー・・・
店長、遅れてすいませんでした!』
店長と呼ばれた女性が笑顔で近づいてくる
『鷺丘くんいい度胸ですね遅刻何回目でしたっけ?』しょげながら修司は答える『判りませーん』店長の顔が悪魔のような形相になる
『君・・・仕事舐めとんのかごらぁ!!えー加減にせんとパチキかますぞ!』
壁に叩きつけられる
『店長落ち着いて・・・』
青ざめながら修司がいう
『・・・クビになりたくなきゃ早く仕事しろ依頼人が待っている・・・』
深くため息をつく
『こんな時期に仕事ですか?珍しいですね・・・
この前露呈し捕まったばかりなのに・・・』俺たちの言っている仕事とは三次元変換機などの核開発に必要な器材を北朝鮮人や
ユダヤ人などの頭のイカレタ奴らに横流しするのが俺たちの仕事である。『いいからはよいけや!』
ゲシゲシと修司を蹴る
『李店長女の人なんだからもう少しお淑やかに・・・あ、パンツピンクのフリフリー』
スケベな眼でスカートの中を凝視する
『貴様みるな!みるなー!』
赤面しながらナイフを投げてくる
『ヒー行ってきます!』軽やかに避けて逃げる
李店長の怒りの声に見送られいそいそと器材を持ち
港へ向かったのだった。
その頃修司が住んでいるアパートでは・・・
『さぁてさてぇ・・・
ここからはまた別のお話・・・狂おしき惨殺空間にようこそ・・・
貴方はもう逃げられませんんよ・・・』
謎の老人が呟くと
一瞬にして君の意識は遠退き現実に戻るのだ
しかし君はさらなる殺戮を望むであろう人間はそうした生きものだからだ。