目覚める主。蒼銀の祝宴と進化の残響
読んでいただきありがとうございます!
ついに目覚めた主(主人公)。
五十匹以上の銀狼を一気に喰らい、さらなる高みへ。
究極能力の断片に触れた主人公の、次なる進化にご注目ください!
どれほどの時間が経っただろうか。
空っぽだった核に、大気中から取り込んだ魔素が、ゆっくりと、だが確実に満ちていく。
魂の奥底で繋がった「絆」の振動が、彼らの勝利を俺に絶え間なく伝え続けていた。
……ドクンッ。
一度、核が大きく脈動した。
同時に、眠っている間に取り込んだ周囲の魔素を巻き込み、銀装の魔力がさらに高密度に再構築される。
目を開ける。
そこには、俺を抱きかかえたまま、疲労で意識を飛ばしかけているエルナの横顔があった。
「……あ、主様……?」
彼女の青い瞳が、驚きと歓喜に潤む。
俺はエルナの腕からふわりと浮き上がり、白銀の毛並みをさらに鋭く、気高く輝かせながら大地に降り立った。
だが、俺はふと思いつき、その銀装の鎧をスッと霧散させた。
今の俺は、エクストラスキル【変幻捕食】によって、過去に喰らった存在の姿を自由自在に再現できる。
銀の獣から、鋭い鱗のナマズへ。
そして――一番馴染み深い、あの透き通った「泡」の姿へ。
(……ふぅ。やっぱりこの姿が一番落ち着くな。見た目は弱そうだが、中身は別物だぜ)
空中をぷかぷかと漂う「一粒の泡」。
だがその中心にある核は、かつてないほど濃密な青い輝きを放っていた。
視界の先には、累々と積み上げられた『魔銀狼』の死骸の山。
そして、傷つきながらも誇らしげに俺の帰還を待っていた者たち――【蒼銀の従僕】と【蒼銀の魔狼】の姿があった。
(……よくやった。お前たちが守ってくれたこの場所を、今度は俺が『力』に変えてやる)
俺は死骸の山へと歩み寄った。五十体を超える銀狼。
『エクストラスキル【変幻捕食】を全開駆動。――一括捕食を開始します』
泡の体から無数の「水の触手」が伸び、死骸の一体一体を絡め取り、俺の体内へと一気に引きずり込んでいった。
熱い。全身の分子が沸騰するような、凄まじい進化の予兆。
『条件達成。魔銀狼の情報を完全解析。――固有権能【銀弾】を獲得』
『さらに上位進化の兆候を確認。――究極能力の断片に接触しました』
脳内に響くシステム音が、これまでとは違う重みを持って響く。
俺は捕食した膨大なエネルギーの一部を霧状にして放出し、戦いで傷ついた部下たちを癒していった。
「……感謝いたします、主様!」
エルナが、さらに強い絆を求めて跪く。
(……待たせたな。ここからが、本当の『泡生』の始まりだ)
俺は一粒の泡のまま、森のさらに深部へと鋭い視線を向けた。
読んでいただきありがとうございました!
本日から本格的に「ちびちび作戦」を開始します。
これからは1日に1〜2話ペースでの更新となりますが、その分一話ごとの内容をこれまで以上に濃く、高クオリティに仕上げていきます!
投稿時間はなるべく同じ時間にできるよう頑張りますが、守れないこともあるかもしれません……そこはご愛嬌ということで(笑)
さて、次回・第17話は超重要回!
ついに主人公が自分自身の「名前(真名)」を定義します。
ですが、本編中ではその名前はあえて伏せさせていただきます。
彼の真実の名前が何なのか。
それは、同時期に公開予定の【番外編:前世日記】を読んでいただくと判明する仕掛けになっています!
本編の合間には、シュールな「前世日記」や、魔物としての日常を綴る「普通の泡生日記」なども投稿していきますので、ぜひセットでお楽しみください!
これからも熱い応援、評価やブックマークをよろしくお願いします!




