表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベル999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999の勇者だけど何か用?  作者: 限界まで足掻いた人生


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/18

第18話:K.M.コーブシは俺TUEEEのか?

トヨーダ・マユカと名乗ったその女性は、扇子をパチンと畳むと、まるで圧迫面接でも始めるかのような冷徹な笑みを浮かべた。


「初めまして、三浦さん。私、トヨーダ・マユカと申します。今回、貴方のパフォーマンスについて、少しばかり適正評価をさせていただきに参りましたの」


丁寧な口調。だが、その目は相手を人間として見ていない。前の世界で、無理難題を笑顔で押し付けてきた人事担当の顔が脳裏をよぎる。


「貴方、自分が特別な存在だと勘違いしていませんこと? 異世界に来て、ちょっと珍しい力を手に入れたからって、それが一生続く保証なんてどこにもありませんのに。計画を乱すイレギュラーは、早急にリストラ……いえ、排除するのが組織の鉄則ですわ」


彼女の背後で、強化された魔物たちが一斉に咆哮を上げる。

俺は拳を握りしめた。だが、あの地形を破壊するような力は使いたくない。あれは自分でも制御ができない化け物の力だ。


(……普通のパンチで、なんとかならないか)


俺は一歩踏み出し、正面のオークに向けて全力で拳を振るった。

ドッ、という鈍い音。

だが、オークは微動だにしない。それどころか、俺の拳を鼻先で笑うかのように、巨大な腕を振り下ろしてきた。


「ぐあぁっ!!」


弾き飛ばされ、泥の中に転がる。肩の傷が再び開き、熱い液体が滴る。

立ち上がろうとするが、足に力が入らない。昨日までの無敵感が、ガラス細工のように脆く崩れ去っていく。


それを見たトヨーダの顔から、上品な仮面が剥がれ落ちた。


「ほらぁ!! 俺TUEEEとか思ってたんでしょ!? バッッッッッカだねぇぇ!!」


耳を劈くような絶叫。

彼女は杖を振り回し、狂ったように笑いながら俺を見下ろした。


「何が測定不能よ! 何が抵抗よ! 結局、お前もただの無能な社畜じゃない! ちょっとチヤホヤされただけで、自分が世界の主人公にでもなったつもりだったのかしら!? 恥ずかしくないの!? そのみっともない姿!!」


彼女の暴言は、俺が心の奥底に蓋をしていたコンプレックスを正確に、執拗に抉ってきた。

前の世界での敗北感。何者にもなれなかった自分。

トヨーダの叫びは、まるで呪いのように俺の自由を奪っていく。


「これ以上、私の評判を下げるな! おれの心を傷付けるな!! さっさと消えなさい、このゴミ虫がっ!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ