万引き常習犯DQNジジイを丸呑みシ刑だ!
「誰か!あの爺さんを捕まえて下さい!」
ある日の夕方に、私がスーパーで買い物していると、パート店員さんと思われる50代くらいの御婦人が、60代半ばくらいの顔が細くシワだらけ、髪も殆ど残ってないジイさんを追いかけている。
若い兄ちゃん警備員も追いかけているとなると…万引きか?
逃走中のジイさんのポケットから、
缶ビールとおにぎりが
こぼれ落ちる!!
レシートも無さそうだから、クロだね。
兄ちゃん警備員の足が陸上選手並みに速かったので、あっさりと追いつき
「大人しくして下さい!!」
と、捕まえる!
ジイさんは抵抗するが、運動神経の良い若者には、蚊に刺される程度のレベルに過ぎず、あっさり御用になった。
そして、スーパー店内の事務所に連行された。
私の肩に乗っているラーラ(他の人間には見えない)に、テレパシーで会話する。
*今回は私たちの出番は無さそうかな?
*そうかもしれませんね、ご主人様…ん?
*ラーラ?どうしたの??
*聞こえるの。店内の色んなお客さんの声が。
ラーラは魔物なので、人間より聴力は良い方だ。
しかし、蛇の特性を持っていることが災いし、目は、本物の蛇ほどではないが、色彩の認識ができにくい。
※逆に夜でもよく見える。
「また3丁目の万田さんだわぁ!」
「しょっちゅう万引きして警察に捕まってるのに、こりないねぇ(汗)」
「家族は万引きしないよう、見張らないのかしら?」
「奥さん先立たれたし、一人息子さんは結婚して、海外に住んでるらしいよ。」
「だから貧しくて万引きするのかねぇ?」
「いやいや、あの人、定年まではそこそこ大きい会社に居て、良い給料貰ってたみたいよ。家も持家で普通の広さだし。まぁ、逆に1人じゃ広すぎるくらいの。」
「なのに万引き繰り返すって…病気みたいなものかしら?他人のものを盗むことが快感とか、スリルを楽しんでるとか…」
「そうでしょうね~。もしそうなら、何でそーゆー系の病院に入れないのかねぇ…。ヤダヤダ!」
「万引きされた側は大損害なのに。下手すりゃ店が潰れるくらいに。」
「ほんと迷惑!もっとキツい刑にして欲しいわ!」
*ご主人様、やはりDQNですわ。ご近所さんと思われる数人のお客さんが、そう仰せですもの。
*スーパーのお客さんを中心に、ウェアウルフ興信所に頼んで聞き込みしてみますか?
*そうですわね。
ラーラは次の日、ウェアウルフ興信所に、万引き常習犯ジジイの調査を依頼した。
ウェアウルフは、人間が人狼に変身する魔物である。
ラーラの世界では、便宜上、常に人狼の姿で過ごしているが、本来は人間である為、人間界で人間の姿で活動することも可能である。
人間時の時は、人間界の普通の人間も、彼らの姿を見ることはできる。
人間モードのウェアウルフ興信所調査員は、軽めの茶髪で精悍な顔つき、逞しい体つき、黒いスーツを着てネクタイのビシッとキメている。
人間界の普通の人間と大差ない。
スーパーのお客さんに、店の外で聞き込みをした。
家も特定できたそうだ。
先日のスーパー万引きの件は、警察には引き渡しをしなかったそうだ。
店長が、(万引き犯は)常習犯で面倒だし、他の業務で忙しいから説教だけで終わらせたいから…と言う理由で。
調査員が、主婦パート店員さんから聞き出した証言だ。
話が変わるが、海外に移住した息子さんだが、父親を嫌っており、中学卒業後は家を出て奨学金とバイトで高校、大学に通い、社会人になって数年後に結婚、海外に異動が出たので奥さんと一緒に移住したそうだ。
嫌っていた理由は、教育虐待。
幼稚園の頃から、算数や漢字ドリルを毎日やらされ、テストは何でも100点を取らないと正座させられ、中学はハイレベルな私立を強要された。
私立中学受験に失敗した際は、1週間ご飯抜きを命じられた。
ジジイの奥さんは今まで恐怖で逆らえなかったが、流石に息子への仕打ちに危機を感じて、息子を連れて実家へ逃亡。
ジジイは奥さんの実家に来て、奥さん、息子、奥さんの両親に土下座して謝罪し、連れ戻したが…。
喉元過ぎれば熱さを忘れる。
結局、過度の『教育ジジイ』に戻ったのだ。
奥さんはジジイの裏切りによって身体を悪くし、息子が中学3年の1学期の時に、天国へ旅立った。
息子は母親の「シ」によって初めて父親であるジジイに反抗し、ジジイが指定した高校を受験せず、自分が行きたい高校を受験。
勿論ジジイは怒鳴って殴りかかってきたが、
2発ほどワザと喰らい、
この時の為に、
母方祖父から密かに習っていた
合気道で
逆に返り討ちにした。
※あくまでも正当防衛の範囲かつ、取り押さえた程度
殴られた証拠を元に警察にも通報し、ジジイは10日前後留置所行きに。
高校の合格も決まり、ジジイが留置所にいる間に母方祖父母の手を借りながら家を出て、高校と祖父母宅に行きやすい場所にアパートを借りた。
祖母にアパート経営している友人がいたので、そのツテで借りることができたのだ。
そして、祖父母の養子になる手続きをして、ジジイと絶縁!!
釈放後、ジジイは最初は
「オレの言うことに従ってれば、オレみたいな成功者になれるのに!」
と、捨て台詞を吐く程だったが、留置所に入れられた件で会社で降格処分に。
※会社の功労者だったので、温情で解雇はしなかったらしい。
役職も『中の上』止まりで定年を迎え、一人になって、だんだんおかしくなったんだそうだ。
息子さんの母方祖父母は健在で、ジジイのことは
『娘をシに追いやり、孫をロボットのように扱った悪魔のような男』
だと、一生恨んでいるとのこと。
興信所の情報を聞いて、
ジジイは
丸呑みの刑に
すべきと判断。
とある土曜のお昼前、ジジイの家の前を張り込んで、ジジイがスーパーに行くのを待った。
ジジイを尾行すると、この前と違うスーパーに行った。
ジジイは買い物するフリをする為に、買い物カゴを持った。
ジジイと距離を置きながら尾行し、ジジイの視界に入らないよう、棚に隠れた。
ジジイはおつまみの売り場に行った。
おつまみを物色し、おつまみ用サラミソーセージを手に取った。
周りをさりげなく見渡し、サッとサラミソーセージを懐に入れた。
懲りないジジイだな!
jPhone16で動画に収めたのを確認し、ラーラに時間を止めてもらった。
買い物客、生肉コーナーの呼び込みしてる店員さんも、品出ししている店員さんも、レジ店員さんも、「ポポーポ ポポポ ポポーポ ポポポ♪」のBGMも、店内放送も、全て静止した。
ラーラが異空間を発生させる。
「ラーラゾーン発生マシーン、作動!!」
いやいや、マシンはありません。
ラーラはいつぞや私と一緒に観た『宇宙刑事シャ⚫︎バ⚫︎』の「幻夢界発生マシーン、作動!」の影響受けて、カッコつけて言っただけです。
紫色の霧が漂う空間で、ジジイは気がついた。
「何だここは?!?!」
そんなジジイに私は告げる。
「アンタの「しょけい(処⚫︎)場」ですわ、老⚫︎ジジイ!」
「ジジイだと!今どきの若いモンは、ホント口の聞き方を知らんようだな!」
ジジイは私に向かって殴ろうとしたが、元・空手有段者の私が細身ジジイにやられるわけがない。
しかもここはラーラゾーン。
能力にバフがかかってるのだから、
こんなジジイの攻撃など、
スローモーションのように見える。
逆に、ジジイを投げ返してやった。
ジジイの右パンチを避けつつぶつかり、私の右足でジジイの左足の後ろ側をかけ、右腕を使ってジジイの背中を押すようにして投げた。
流派にもよるが、空手にも一応、投げ技はあるのだ。
ジジイが倒れ込んだところを等身大になったラーラがすかさず、蛇体の尻尾で首を固めた。
勿論、息ができるように加減はしてある。
抵抗できなくなったジジイに私は言う。
「人生の先輩として敬える人間であれば、きちんとした言葉遣いで会話しますが、アンタのような万引きを繰り返すような輩は、人生の先輩ではありませんね!アンタの万引きのせいで、色んなお店が沢山の損害を出してるんだからね!」
「オレは実力ある人間なんだ!本当なら社長にだってなれたくらいのな!だから万引きくらい許されるんだよ!なのにオレの万引き如きで周りがギャーギャー騒ぎやがって!」
「はぁ~っ!歪んでるねアンタ。こんな輩が息子さんに、成績優秀とか高学歴を強要してたなんて、草しか生えないわ!『草しか生えない』って言うのは、笑うしかないって言う意味で、ネット用語ですわ。」
ジジイがますますキレて、
「何がおかしいんだ!」と。
私は
「そりゃそうでしょ。実力あれば何でも許される。『たとえ犯罪でも』って言う考えの、人間性に欠けた輩が、『教育パパ』気取りしてんだもん。勉強はできないよりはできた方が良いでしょうが、勉強だけしかせず、社会の常識やルール、道徳などを学ばない人間が増えたら、知的犯罪者が増え続けるだけですわ。
アンタの息子さんは、アンタから過度な教育虐待を受けたにもかかわらず、グレずに真っ直ぐに育って良かった。今は日本企業の海外の支店で大活躍されてるそうですよ。英語もペラペラで。奥さんとの間にもうすぐ子供も産まれるとか?」
ジジイは悔しそうな顔をしている。
息子に負けたと思っているのだろうな。
では、フィニッシュの時です。
ラーラはジジイに告げる。
「貴様はシ刑だ!貴様はおつまみになるのよ!」
ラーラは一旦ジジイから離れ、
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!
等身大サイズから更に巨大化し、ジジイの全身にグルグル巻きつく!
ボキボキボキボキボキボキボキボキ...!
ジジイの全身の骨が砕ける音がする。
良い歳のジジイは骨がもろくなっているので、10秒にも満たない時間で全身の骨が砕けた。
そして、アゴを外して、ゴムのようにグワっと大きく口を開き、巻きつき状態のジジイを、頭から丸呑みし始める。
ゴクッ、
ゴクッ、
ゴクッ、
ゴクッ…
ラーラの喉が、胸が、下腹部が膨れていく。
一旦、ラーラの人間部分の胃の中に送り込まれた。
人間部分の胃袋の中で、ジジイはたっぷりと胃液を塗り込まれ、服は溶かされて全裸になってしまった。
なんと今回は、赤ワインも胃袋に入ってきた。
そう、ジジイをつまみに、ワインを飲んでいたのだ。
⚠︎注意⚠︎
ラーラは見た目は15歳くらいの少女に見えるが、魔物は子供でもアルコールは平気な上、180歳生きるラミアなので飲酒できますが、日本では、お酒は20歳になってからです!!
胃袋に送られてから10分ほど経過後、蛇の胴体にある、もう一つの胃に送られた。
ジジイが蛇体胃袋に到達したのを確認すると、胃袋部分をハグしてセルフ抱き枕。
ラーラゾーンの中では消化力も高まる為、10分くらいで痩せる人間なぞ肉の殆どは溶け、さらに10分あれば骨だけに、また更に10分で排泄物になってしまう。
私もラーラと一緒にワインを飲んだ。
祝杯だ。
昼間酒など久しぶりだ。
大学生時代、親友のミーコと一緒に昼間酒して以来だな。
話が脱線するが、ミーコとは、小学校も中学も高校も大学も同じだ。
厳密には、大学は学部は違うがキャンパスは同じだった。
彼女は経済学部、私は文学部の日本文学学科。
私はお酒は強くも弱くもない。
ペースを守り、飲み過ぎ無ければ悪酔いはしない。
◆後日談◆
万引き常習犯ジジイの家は、家具や私物を売り払われた後に、職人ラミア達の手によって解体された。
職人ラミア達は、久しぶりに珍しい建築資材を無料で手に入れられたので、かなり満足していた。
因みに職人ラミアは9割が、男性ラミアだ。
ご近所さんには催眠術をかけて、ジジイは『孤独シ』したと吹き込んだ。
まぁ、嫌われていたので、「ああそうでしたか~」程度で片付けられましたが。
ジジイを説教で済ませた店長は、警察に引き渡さなかったことで、降格処分となった。
あの時警察に逮捕してもらっていれば、別のスーパーで万引き被害が出ずに済んだだろうが!と言う理由で。
※ラーラゾーンに吸い込まれる直前のアレ、被害としてカウントされてたようだ。
奴は財産はかなりあったので、被害にあった店舗へ慰謝料と称して893の人に変身したオークによって、無理矢理受け取らせた。
そして、ジジイの奥さんの実家にも。
「お孫さんからだ。お孫さんの元父親である「バ⚫︎義理息子」がシんだので、娘さんへの慰謝料兼、親代わりになって手助けしてくれた礼として受け取ってくれ」
と、言って、オークが渡したそうだ。
息子さんは実父であるジジイがシんでも、
「ああ、そうですか。」
と一言だけ。
自分や母を苦しめた挙句に母をシに追いやった上、万引き常習犯と化した害悪だ。
やっと…と言う感情しか湧かないのは当然である。
血の繋がりがあっても憎み合うことがあるのは、人間も魔物も同じ。
その後、息子さんは突然会社を退職し、奥さんと産まれたばかりのお子さんを連れて日本に戻ってきた。
その理由は、
万引きGメンを育成・派遣する会社を起業する為とのこと。
普通なら、お子さんが産まれたばかりで会社を辞めて企業するなんて無謀だと言われるだろうが、彼は母方祖父譲りの正義感の強い人で、893に化けたオークから受け取った、ジジイの遺産で何とか暮らしていける。
そして、奥さんも、彼の起業に嫌な顔ひとつせず賛同してくれている。
むしろ、犯罪抑止の為の会社を起こすのは、立派だと思っているくらいだ。
後に彼の会社は、万引きGメン派遣だけでなく、
・万引きを防ぐ方法
・万引き犯の更生プログラムの研究
・警察との連携の強化
等、万引き撲滅に力を入れる企業となり、遠い未来の世界では、国営法人となって国に必要な機関として扱われるようになった。
これ以上は、シホと読者の皆様のご想像にお任せして、
おしマイケル!




