番外編 ラーラとウェアウルフ興信所
前回の番外編で登場したガオーム所長が、まだ現役バリバリかつ、ガルーがまだ人間界で両親と共に暮らしていた頃、とある平民ラミアがガオーム所長の元に尋ねてきたのである。
この平民ラミアこそ、後のラーラである。
事前にガオームにアポを取って、商談を持ちかけてきたのです。
「初めまして、私はこの街の近くの森に住むラミアの1人です。ご覧の通り、ただの平民ですので『名前』はありませんが…。」
「こちらこそ、初めまして。ウェアウルフ興信所所長のガオームと申します。ラミア殿、さっそく貴女様の『商談』について、お伺いしたいのですが?」
「ハイ!私は人間界に赴き、善良な人間を苦しめる悪徳人間、特に人間界の法律では手緩い裁きになるような人間を喰い⚫︎し、金品を巻き上げて被害者への慰謝料にし、その一部を私達の取り分にするビジネスを考えております。」
「ほぉ、なるほど…。」
「ただ、証拠も無く喰い⚫︎すのは、単なる『さ⚫︎人』と変わらなくなってしまいます。そこで、貴方様の興信所のお力をお借りして悪徳人間の悪事の証拠を抑え、断罪してから『ラミアの丸呑み刑』にしたいのです。」
ビジネスの話を聞いたガオーム所長は、
「実はねラミア殿、私の弟は人間界に憧れて人間界に留学し、そのまま人間界で暮らして人間の女性と結婚したんだ。15年前に息子も生まれたんだ。ガルー君と言う名前らしい。」
と、言い、続きを話した。
「人間界の人間は、良い人間と悪い人間の両方が居る。人間界の法律では、被害者が泣き寝入りすることが殆どなんだ…。だからそういった人々の為に、悪い奴らに人間界ではあり得ない裁きを下せれば良いのに…、と弟がボヤいていたのをテレパシーで聞いたことがあります。」
「私はウワサだけを信じて、このビジネスを考案したのですが、ウワサは本当だったのですね…。」
と、平民ラミアは言った。
ガオーム所長は、
「ラミア殿は、正義の味方のようなモノでしょうか??」
「正義の味方…でも無いですね。私は人間はあまり好きではないので。あくまでもビジネスとして、悪徳人間の丸呑みシ刑をしたいだけなんです。余談ですが、私の四つ子の妹:六女ラミアは、人間が大好きなので、良い人間を助ける為にやってみた~いと言ってますがね(汗)」
四つ子ラミアは、後のミアちゃんです。
所長は、
「正直なところが逆に気に入りました!!私たちも協力しましょう!悪徳人間の証拠確保、ウチの精鋭達にお任せください!代金も、ラミア殿の報酬からの後払いで大丈夫です!」
と、仰せ。
平民ラミアは大喜び!
「ありがとうございます!私は平民ゆえに門前払いされてばかりでしたので、所長のような心強いパートナーができて嬉しいです。」
そして、所長は、
「ラミア殿、せっかくのご縁ですので、私のツテを利用して、タヒ刑後の悪徳人間の家の解体を行う大工や職人、巻き上げた金品や私物を売る為の貴族向けフリーマーケットの運営者、闇医者を紹介しましょう!」
職人はラミア、しかも別世界出身の男性ラミア達で構成された団体(ちょこっとだけ女性ラミアも居る)、フリーマーケットは人間界のアイテムに興味を持つ貴族ラミア、闇医者はDQN人間の臓器を買い取る魔族の医者です。
オーク等も紹介してくれました。
オークは、人間界で893の職業の方に化けてる、あの方々です。
所長曰く、
「常連様ができれば、経営も安定してくるので、僕らも嬉しいです。是非、宜しくお願いします!」
平民ラミアと所長は、ガッチリ握手!
最高のビジネスパートナーとなったのでした。
平民ラミアがウェアウルフ興信所とビジネスパートナーになった約8年後、ガオーム所長からご挨拶がありますとテレパシーをいただいた。
約束の日に平民ラミアが赴くと、所長室にガオーム所長と若者ウェアウルフが居た。
若者ウェアウルフは、ガオーム所長に若干似ている。
所長曰く、
「ご紹介致します。私の甥で2代目所長のガルーでございます。」
若者ウェアウルフは一歩前に出て、
「2代目所長ガルーでございます。ウェアウルフの父と人間界の人間の母から生まれ、人間界育ちですので、木場ガルーと言う人間名もあります。」
「私はこの街の近くの森に住む、ただのラミアの少女です。」
先代所長が、
「まだ20代の若者だが、身内贔屓抜きで実力は折り紙つきです。私が保証します。」
と、フォローを入れた。
平民ラミアはガルー所長に、
「家族を養う為に、人間界の悪徳人間を喰い⚫︎して金品を巻き上げ、被害者への慰謝料と私たちの取り分にするビジネスを始めました。あとは人間界で人間のパートナー…いえ、ご主人様を見つけるだけなのですが…。」
と言うと、ガルー所長は、
「では、僕の初仕事です!!貴女様の人間界のご主人様に相応しい人間、僕らが探しましょう!」
平民ラミアは目をキラキラ輝かせて、
「本当ですか?かたじけない!!あっ…!人間界の言葉がでちゃったwww」
ガルー所長は、平民ラミアのそのセリフを聞いて、
「懐かしいなぁ、『かたじけない』。人間界にいた頃を思い出します。ラミアさんは必タヒで人間界の文化を勉強してるのですね?」
平民ラミアはツンデレモードになり、
「ま…まぁ…。人間はあまり好きじゃないけど、人間界でビジネスする以上、人間界の文化を知っておかないといけませんから…!(汗)」
と。
「ふむふむ…ラミアさんの性格から…よし!貴女に相応しい人間、必ず見つけてみます!!」
平民ラミアとガルー所長は握手。
ガルー所長は所長室で、
「ラミアさんは人間はあまり好きではないが、強気をくじき弱気を助ける心を持っておられる。中性的な性質を持った人間が良いかな…。」
と、考えていると、今は会長としてガルー所長の助言者になっているガオーム前所長が、
「あと、万が一の時のために、戦える力を持った人が良いかもな?」
とアドバイス。
更に、
「あのラミアさんはその…あの…目のやり場が無くて困る娘…だから、女性同士の方が良いと思うぞ。男がご主人様だと、あの蛇娘をやらしい目で見てしまうだろ?」
とも。
※後のラーラは、ブラは着けていない為。イラストでは大人の事情でブラ着用。
ガルー所長は、
「ガオーム会長、それも大切ですね!流石、人生経験豊富なお方!」
しかし会長は、
「残念ながら、未だに独身だけどな。」
と。
ガルー所長、デスクの上でズゴーン!!
2週間の調査の結果!
「この女性だ!!!」
調査書に書かれていた女性の名前は、
花村シホ!!
そう、実は、平民ラミアが後の平凡オタク系OL:花村シホと出会ったのは、ガルー所長の力によるものであったのだ。
人間界出身だったからこそ、この平民ラミアと相性がピッタリのご主人様を見つけられたのだ。
ガルー所長が居なかったら、後のラーラは花村シホと言う最高のご主人様に出会えなかった。
木場所長ファミリー編、ここでおしまいになります。




