第7話
大変なことになった。あれから、つつがなく帰ってこれたかと思ったら、今日、校長先生から直々にお呼び出しを食らった。内心ビクビクしながら校長室へ向かう。校長室に入って、中に置かれていた椅子に座る。そして、向かいに座った校長先生の一言目が、
「君は本当に転生者では無いのかね?」
だった。
「ええ。」
「だとすると、非常に不可思議な事が起こった。もう一度、自分でステータスをじっくり見てみなさい。」
そう言われて、上から下までじっくりと自分のステータスを見る。
「えっ?」
俺のステータスの下の方、スキル欄に、こうあった。
「神の眼」
「魔法攻撃無効Lv.-/-」
「HP自動回復Lv.1/10」
と。
驚く俺を見て、「まともに見ていなかったのか。」と言いつつ、校長先生はこうおっしゃった。
「普通の特殊スキルなら、別に、スキルを非表示にすれば相手からは見えないのだから、特に問題はないんだけれども、「神の眼」はなぁ。」
「どういうことですか!?」
「君は、時々こういうことはなかったかね?相手の考えている事が薄っすら分かったり、運動している物体の軌道や、着地点が、計算してもないのにはっきり分かったり。」
正直に言えば、ある。この間、ドッヂボールをした時、相手が投げたボールの軌道があらかじめ見えた上に、相手がボールを投げた瞬間から、急にスローになって、余裕で避けられたり、相手が誰を狙っているのかがなぜか分かったりした。
…でも、これって、俺、「研究する者」じゃなくて、「研究される者」になるくね?転生者でもないのに、特殊スキルを3つも持っているとか、その道の研究者が、目を血走らせて俺に襲いかかってくるに違いない。そう思った俺は、
「えーっと、いいえ、ありません。」
と答えた。
「嘘はつかない方がいい。」
バレた!?
「いえ、本当ですから。」
「はぁ…。なぜだね?スキルというのは、ある意味MPを消費せずに撃ち放題の魔法のようなものではないか。なぜ隠す?」
「俺は研究者を目指しているんです。そんなことになったら、研究者ではなく、研究対象者になってしまうじゃないですか。」
「では、「神の眼」をどうやって隠すのかね?」
「スキルを隠す事ができるとさっきおっしゃられませんでしたか?」
「残念だが、「神の眼」、「戦術眼」、「鑑定眼」、「未来眼」、「神の手」。この4つの眼と、1つの手は、隠す事ができない。」
「なんでですか?!」
「さぁ。私はそれを知らない。ただ、唯一知られているのは、「それらのスキルを持つ5人が現れた時、この世界は彼らの下に統一されるであろう。」という言い伝えだけだ。」
「それって、転生者として現れたとき、という意味ですよね?だとすると、転生者ではない俺は関係ないと思うんですけど…。」
「さあ、それはどうかな?私はこの分野には詳しくはないから、どうにも言えないな。それに、そもそも、「神の眼」以前に、特殊スキルを持っている時点で普通ではないことは確かだけどね。」
…嘘だろ?




